特許ウォッチ

公開番号2024060303
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2022167605
出願日2022-10-19
発明の名称ロータのバランス調整方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類H02K 15/16 20060101AFI20240424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータを製造する際に組付け不良を低減できるロータのバランス調整方法を提供する。
【解決手段】本開示にかかるロータのバランス調整方法は、円盤状の鋼板を積層させた積層鋼板11と、積層鋼板11の積層方向の両端部に設けられた円盤状のエンドプレート13と、を備えるロータのバランス調整方法である。エンドプレート13は、径方向に延びる突起部32aを形成した複数の油孔を有し、ロータ10のバランスを計測して、突起部32aの除去範囲を定め、突起部32aの除去範囲に対して超短パルスレーザを照射する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
円盤状の鋼板を積層させた積層鋼板と、前記積層鋼板の積層方向の両端部に設けられた円盤状のエンドプレートと、を備えるロータのバランス調整方法であって、
前記エンドプレートは、径方向に延在している突起部を形成した複数の油孔を有し、
前記ロータのバランスを計測して、前記突起部の除去範囲を定め、
前記突起部の除去範囲に対して超短パルスレーザを照射する、
ロータのバランス調整方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、ロータのバランス調整方法に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
モータを構成しているロータは、回転軸と、積層鋼板とが締結されることにより形成されている。しかしながら、ロータの重心がずれてしまいアンバランスの状態となると、トルク伝達異常や、異音の発生、トルクに大きく寄与するエアギャップの短縮が困難になるという問題がある。
例えば、特許文献１には、ロータの重心がずれてアンバランスの状態の際に、バランスを調整する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－２０２０５９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上述した特許文献１に開示されたバランス調整方法では、エンドプレートに設けられた突起部をドリルによって切断してロータの重心位置を調整している。そのため、突起部に切断時のバリが生じ、ロータをステータコイルに組み付けてモータを製造する際に、組付け不良となる虞があった。
【０００５】
本開示は、このような事情に鑑みなされたものであって、モータを製造する際に組付け不良を低減できるロータのバランス調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示にかかるロータのバランス調整方法は、
円盤状の鋼板を積層させた積層鋼板と、前記積層鋼板の積層方向の両端部に設けられた円盤状のエンドプレートと、を備えるロータのバランス調整方法であって、
前記エンドプレートは、径方向に延在している突起部を形成した複数の油孔を有し、
前記ロータのバランスを計測して、前記突起部の除去範囲を定め、
前記突起部の除去範囲に対して超短パルスレーザを照射する、ものである。
【０００７】
本開示に係るロータのバランス調整方法では、エンドプレートに設けられた突起部を超短パルスレーザにより蒸発除去させて、ロータのバランスを調整している。よって、突起部を除去する際に異物の発生を抑制できるので、組付け不良を低減できる。
【発明の効果】
【０００８】
本開示により、モータを製造する際に組付け不良を低減できるロータのバランス調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
実施形態１に係るロータの斜視図である。
積層鋼板とエンドプレートとを組付けた直後又は積層鋼板とエンドプレートとを組付けバランス調整をした後におけるロータの側面図である。
実施形態１に係るロータのバランス調整方法を例示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。また、図面が煩雑にならないように、いくつかの符号は省略されている。
なお、当然のことながら、図面に示した右手系ｘｙｚ直交座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。通常、ｚ軸正向きが鉛直上向き、ｘｙ平面が水平面である。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許