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公開番号2024060638
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168017
出願日2022-10-20
発明の名称電源装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240425BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】最大出力電力を低下させず、かつ、一次巻線に流れる電流が小さい場合でもゼロボルトスイッチングが実現できる電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置において、スイッチング素子TR1~TR4を有するインバータ回路2と、制御回路5とを備えた。スイッチング素子TR1,TR3が直列接続され、スイッチング素子TR2,TR4が直列接続され、スイッチング素子TR1,TR2が同じ極性側に接続されている。制御回路5は、駆動信号P1,P4と、駆動信号P1を半周期ずらした駆動信号P3と、駆動信号P4を半周期ずらした駆動信号P2とを生成し、駆動信号P1と駆動信号P4との位相差を調整することで出力電流制御を行い、駆動信号P1と駆動信号P4の発振周波数を、インバータ回路2の電流が小さいほど高くする。駆動信号P1~P4は、それぞれスイッチング素子TR1~TR4に入力される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
それぞれ2個のスイッチング素子が直列接続された第1アームおよび第2アームを有するインバータ回路と、
前記第1アームの第1スイッチング素子に入力される第1駆動信号と、前記第2アームにおいて前記第1スイッチング素子と同じ極性側に接続された第2スイッチング素子に入力される第2駆動信号と、前記第1アームの第3スイッチング素子に入力される3駆動信号と、前記第2アームにおいて前記第3スイッチング素子と同じ極性側に接続された第4スイッチング素子に入力される第4駆動信号とを生成する制御回路と、
を備え、
前記制御回路は、
前記第1駆動信号を半周期ずらした信号を前記第3駆動信号として生成し、
前記第4駆動信号を半周期ずらした信号を前記第2駆動信号として生成し、
前記第1駆動信号のパルスの立ち上がりタイミングと前記第4駆動信号のパルスの立ち上がりタイミングとの位相差を調整することで出力電流制御を行い、
前記第1駆動信号及び前記第4駆動信号の発振周波数を、前記インバータ回路の電流設定値が小さいほど高く設定する、
電源装置。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
前記インバータ回路の電流を検出する電流センサを備え、前記制御回路は、前記電流センサの検出値が小さいほど前記発振周波数を高く設定する、
請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記電流センサは、前記インバータ回路に具備されている、
請求項2に記載の電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
インバータ回路が直流電源から入力される直流電圧を高周波電圧に変換し、トランスが高周波電圧を変圧し、整流回路が整流して出力する電源装置が知られている。また、単相フルブリッジ型のインバータ回路の制御方法として、位相シフト制御が知られている。特許文献1には、位相シフト制御によって制御される電源装置が開示されている。位相シフト制御では、インバータ回路の一方のアームのハイサイドスイッチング素子と他方のアームのローサイドスイッチング素子とでオン期間に位相差を設け、位相差によって出力を調整する。
【0003】
図2は、位相シフト制御を説明するための図である。図2に示す期間Aでは、スイッチング素子TR1,TR4がオンになっており、スイッチング素子TR1,TR4を介して、トランス3の一次巻線31に直流電源1が供給する電流が流れる。期間Bでは、スイッチング素子TR1がオフになるが、トランス3の一次巻線31の漏れインダクタンスに蓄えられたエネルギーによって、スイッチング素子TR3の還流ダイオードおよびスイッチング素子TR4を介して、一次巻線31に電流が流れ続ける。期間Cでは、スイッチング素子TR3がオンになる。スイッチング素子TR3がオンに切り替わるとき、還流ダイオードに電流が流れているので、スイッチング素子TR3のドレイン-ソース間の電圧は「0」である。したがって、ゼロボルトスイッチングとなる。期間Dでは、スイッチング素子TR4がオフになるが、スイッチング素子TR2の還流ダイオード、直流電源1の平滑コンデンサ、およびスイッチング素子TR3の還流ダイオードを介して、一次巻線31に電流が流れ続ける。期間Eでは、スイッチング素子TR2がオンになっており、スイッチング素子TR2,TR3を介して、一次巻線31に期間Aとは逆向きの電流が流れる。スイッチング素子TR2がオンに切り替わるとき、還流ダイオードに電流が流れている場合、スイッチング素子TR2のドレイン-ソース間の電圧は「0」である。したがって、ゼロボルトスイッチングとなる。以下、上記期間B,C,Dのハイサイドとローサイドとを反対にした状態になって、期間Aに戻る。このように、位相シフト制御では、各スイッチング素子TR1~TR4がオンに切り替わるときに、ゼロボルトスイッチングが実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-322189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、トランス3の一次巻線31の漏れインダクタンスが小さく、かつ、一次巻線31に流れる電流が小さい場合、一次巻線31の漏れインダクタンスに蓄えられるエネルギーは少ない。スイッチング素子TR1がオフしてからスイッチング素子TR3がオンに切り替わるまでに、漏れインダクタンスに蓄えられたエネルギーが消費されてしまうと、スイッチング素子TR3の還流ダイオードに電流が流れておらず、スイッチング素子TR3をゼロボルトスイッチングが実現できない。トランス3の一次巻線31にコイルを直列接続して漏れインダクタンスを大きくすれば、ゼロボルトスイッチングを実現できる。しかし、漏れインダクタンスが大きくなると、漏れインダクタンスに蓄えられるエネルギーが多くなる代わりに、二次側に伝達されるエネルギーが減少する。つまり、漏れインダクタンスを大きくしたことで、電源装置の最大出力電力が低下する。
【0006】
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、最大出力電力を低下させず、かつ、一次巻線に流れる電流が小さい場合でもゼロボルトスイッチングが実現できる電源装置を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
それぞれ2個のスイッチング素子が直列接続された第1アームおよび第2アームを有するインバータ回路と、
前記第1アームの第1スイッチング素子に入力される第1駆動信号と、前記第2アームにおいて前記第1スイッチング素子と同じ極性側に接続された第2スイッチング素子に入力される第2駆動信号と、前記第1アームの第3スイッチング素子に入力される3駆動信号と、前記第2アームにおいて前記第3スイッチング素子と同じ極性側に接続された第4スイッチング素子に入力される第4駆動信号とを生成する制御回路と、
を備え、
前記制御回路は、
前記第1駆動信号を半周期ずらした信号を前記第3駆動信号として生成し、
前記第4駆動信号を半周期ずらした信号を前記第2駆動信号として生成し、
前記第1駆動信号のパルスの立ち上がりタイミングと前記第4駆動信号のパルスの立ち上がりタイミングとの位相差を調整することで出力電流制御を行い、
前記第1駆動信号及び前記第4駆動信号の発振周波数を、前記インバータ回路の電流設定値が小さいほど高く設定する、
電源装置である。
【0009】
請求項2の発明は、
前記インバータ回路の電流を検出する電流センサを備え、前記制御回路は、前記電流センサの検出値が小さいほど前記発振周波数を高く設定する、
請求項1に記載の電源装置である。
【0010】
請求項3の発明は、
前記電流センサは、前記インバータ回路部に具備されている、
請求項2に記載の電源装置である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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