TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024060235
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2022167481
出願日2022-10-19
発明の名称特徴量間の交互作用を考慮した対象数推定プログラム、装置、システム及び方法
出願人KDDI株式会社
代理人個人,個人
主分類G06Q 50/10 20120101AFI20240424BHJP(計算;計数)
要約【課題】測位手段による観測に係る誤差の影響を抑制した対象数の推定を行う対象数推定プログラムを提供する。
【解決手段】第1測位手段の測位単位であるエリアに含まれる複数の区域における、区域内に位置する対象の数を推定する本プログラムは、区域における対象の滞在又は移動に関係する事象又は事物に係る特徴量である区域特徴量を、単位特徴量として含む偏在特徴量を生成する偏在特徴量生成手段と、この偏在特徴量から、学習済みのニューラルネットワークアルゴリズムを用いて単位特徴量間の関係性が反映された交互作用特徴量を生成し、この交互作用特徴量を用いて、単位特徴量の各々に係る事象の組合せが発現する頻度に係る頻度情報を生成する頻度情報生成手段と、この頻度情報から、対象が区域内に位置する確率を算出し、この確率と対象の数の観測値とから区域内に位置する対象の数に係る情報を決定する対象数決定手段としてコンピュータを機能させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の測位手段によって特定される対象の位置の単位であるエリアに含まれる複数の区域における、当該区域内に位置する当該対象の数を推定する対象数推定プログラムであって、
当該区域における当該対象の滞在又は移動に関係する事象又は事物に係る特徴量である区域特徴量と、当該エリア若しくは第1の測位手段の識別子としての第1識別特徴量、及び/又は、当該区域の識別子としての第2識別特徴量とを、単位特徴量として含む偏在特徴量を生成する偏在特徴量生成手段と、
当該偏在特徴量から、当該単位特徴量間の交互作用を取り入れた学習済みのニューラルネットワーク(neural network)アルゴリズムを用いて、当該単位特徴量間の関係性が反映された交互作用特徴量を生成し、当該交互作用特徴量を用いて、当該単位特徴量の各々に係る事象の組合せが発現する頻度に係る頻度情報を生成する頻度情報生成手段と、
当該頻度情報から、当該対象が当該区域内に位置する確率を算出し、当該確率と当該対象の数の観測値とから、当該区域内に位置する当該対象の数に係る情報を決定する対象数決定手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする対象数推定プログラム。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記偏在特徴量生成手段は、当該対象の属性に係る特徴量である属性特徴量を、単位特徴量として更に含む当該偏在特徴量を生成し、
前記対象数決定手段は、当該頻度情報から、当該エリア内に位置していて当該属性を有する当該対象が、当該区域内に位置する確率である区域内存在確率を算出し、当該区域内存在確率と、当該エリア内に位置していて当該属性を有する当該対象の数の観測値とから、当該区域内に位置する当該対象の数に係る情報を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の対象数推定プログラム。
【請求項3】
前記偏在特徴量生成手段は、時間区間に係る特徴量である時間特徴量を、単位特徴量として更に含む当該偏在特徴量を生成し、
前記対象数決定手段は、当該頻度情報から、当該時間区間において当該エリア内に位置している当該対象が、当該区域内に位置する確率である区域内存在確率を算出し、当該区域内存在確率と、当該時間区間において当該エリア内に位置している当該対象の数の観測値とから、当該区域内に位置する当該対象の数に係る情報を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の対象数推定プログラム。
【請求項4】
前記偏在特徴量生成手段は、当該対象の属性に係る特徴量である属性特徴量と、時間区間に係る特徴量である時間特徴量とを、単位特徴量として更に含む当該偏在特徴量を生成し、
前記対象数決定手段は、当該頻度情報から、当該時間区間において当該エリア内に位置していて当該属性を有する当該対象が、当該区域内に位置する確率である区域内存在確率を算出し、当該区域内存在確率と、当該時間区間において当該エリア内に位置していて当該属性を有する当該対象の数の観測値とから、当該区域内に位置する当該対象の数に係る情報を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の対象数推定プログラム。
【請求項5】
前記偏在特徴量生成手段は、ある時間区間についての当該エリア若しくは第1の測位手段の識別子としての第1識別特徴量と、当該ある時間区間よりも前の時間区間についての当該エリア若しくは第1の測位手段の識別子としての以前第1識別特徴量、及び/又は、当該ある時間区間よりも後の時間区間についての当該エリア若しくは第1の測位手段の識別子としての以後第1識別特徴量とを、単位特徴量として更に含む当該偏在特徴量を生成することを特徴とする請求項1に記載の対象数推定プログラム。
【請求項6】
第1の測位手段によって特定される対象の位置の単位であるエリアに含まれる複数の区域における、当該区域内に位置する当該対象の数を推定する対象数推定プログラムであって、
当該区域における当該対象の滞在又は移動に関係する事象又は事物に係る特徴量である区域特徴量と、当該対象の属性に係る特徴量である属性特徴量を、単位特徴量として含む偏在特徴量を生成する偏在特徴量生成手段と、
当該偏在特徴量から、当該単位特徴量間の交互作用を取り入れた学習済みのニューラルネットワークアルゴリズムを用いて、当該単位特徴量間の関係性が反映された交互作用特徴量を生成し、当該交互作用特徴量を用いて、当該単位特徴量の各々に係る事象の組合せが発現する頻度に係る頻度情報を生成する頻度情報生成手段と、
当該頻度情報から、当該エリア内に位置していて当該属性を有する当該対象が、当該区域内に位置する確率である区域内存在確率を算出し、当該区域内存在確率と、当該エリア内に位置していて当該属性を有する当該対象の数の観測値とから、当該区域内に位置する当該対象の数に係る情報を決定する対象数決定手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする対象数推定プログラム。
【請求項7】
第1の測位手段によって特定される対象の位置の単位であるエリアに含まれる複数の区域における、当該区域内に位置する当該対象の数を推定する対象数推定プログラムであって、
当該区域における当該対象の滞在又は移動に関係する事象又は事物に係る特徴量である区域特徴量と、時間区間に係る特徴量である時間特徴量とを、単位特徴量として含む偏在特徴量を生成する偏在特徴量生成手段と、
当該偏在特徴量から、当該単位特徴量間の交互作用を取り入れた学習済みのニューラルネットワークアルゴリズムを用いて、当該単位特徴量間の関係性が反映された交互作用特徴量を生成し、当該交互作用特徴量を用いて、当該単位特徴量の各々に係る事象の組合せが発現する頻度に係る頻度情報を生成する頻度情報生成手段と、
当該頻度情報から、当該時間区間において当該エリア内に位置している当該対象が、当該区域内に位置する確率である区域内存在確率を算出し、当該区域内存在確率と、当該時間区間において当該エリア内に位置している当該対象の数の観測値とから、当該区域内に位置する当該対象の数に係る情報を決定する対象数決定手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする対象数推定プログラム。
【請求項8】
前記偏在特徴量生成手段は、第1の測位手段の設置環境、仕様又は性能に係る特徴量である第1測位特徴量を、単位特徴量として更に含む当該偏在特徴量を生成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の対象数推定プログラム。
【請求項9】
前記偏在特徴量生成手段は、当該区域と第1の測位手段に係る地点との位置関係に係る特徴量である位置関係特徴量を、単位特徴量として更に含む当該偏在特徴量を生成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の対象数推定プログラム。
【請求項10】
当該ニューラルネットワークアルゴリズムは、
埋め込み処理の施された当該偏在特徴量に含まれる複数の当該単位特徴量から第1の特徴行列を生成し、
第nの特徴行列と第1の特徴行列とから第nの特徴テンソルを生成して、第nの特徴テンソルに対し、フィルタ処理を、当該単位特徴量の次元に相当する次元軸に沿ってスライドさせながら施して、複数の特徴マップを生成し、当該複数の特徴マップから第(n+1)の特徴行列を生成する処理を、nの値が1から1ずつ増分して所定の整数値になるまで繰り返し、
各nの値において生成された当該複数の特徴マップの各々に対し、プーリング処理を施して当該交互作用特徴量を生成する
ようにコンピュータを機能させるCIN(Compressed Interaction Network)アルゴリズムであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の対象数推定プログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の地域における対象の分布、例えば人口分布を推定する技術に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
所定の地域における人口分布、又は時間変化する分布を含む意味での人流、を把握することは、マーケティング、交通網の効率的運用(渋滞回避等)や、公共施設等の整備を含む都市計画、さらには感染症対策等にとって非常に重要となる。
【0003】
従来、人流データ提供サービスでは、基地局のカバーするエリアを構成する各区域(以下、メッシュとも称する)において、GPS(Global Positioning System)により観測された端末数(ユーザ数)を用いて人流を推定している。実際には、このエリア内の全ての人間が端末を所有しているわけではなく、またGPS測位情報を基地局に提供するユーザも限定されるので、各区域で観測された端末数(ユーザ数)に対し拡大推計を行って、各区域に何人存在するかを推定するのである。
【0004】
一方、基地局が端末との通信接続結果として記録する位置登録情報(接続セクタ情報)、すなわちカバーするエリア内に存在する端末(ユーザ)についての情報も当然、このエリア内に存在する端末数(ユーザ数)の情報を含む。ここで、この位置登録情報を用いた端末(ユーザ)の観測は一般にその規模が大きく、その点で人流推定に向いている。しかしながら、基地局の間隔は例えば数km(キロメートル)に及ぶ場合もあり、一般に、基地局による観測結果の位置解像度は低くなってしまう。
【0005】
このような位置登録情報の問題に対処すべく、例えば特許文献1に開示されたユーザ数推定処理では、取得されたGPSログと位置登録情報とをユーザ識別子(ID)で紐づけたデータを用いてユーザ数を推定している。具体的にはこのようなデータを用いて、基地局Bにおいて観測された(基地局Bに登録された)ユーザがメッシュM内に存在する確率からなる確率マップP(M|B)を訓練により構築し、この確率マップP(M|B)を用いて各メッシュのユーザ数を推定するのである。
【0006】
例えば、基地局B1を100回観測した際にユーザがメッシュM1に30回観測された場合、確率P(M1|B1)は0.3(=30/100)と設定される。ここで、ある時刻に基地局B1でユーザを500人観測したならば、そのうち150(=500×0.3)人はメッシュM1内に存在したと推定することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-005167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら上述した特許文献1に開示された技術を含め、従来技術では依然として、GPSによる観測の誤差が大きな問題となっていた。
【0009】
実際、GPSでは位置解像度の高い観測結果が得られるが、観測可能な端末(ユーザ)の規模は通常、相当に小さい。したがって、各区域で端末が1台観測されたり、又は全く観測されなかったりすることも少なくない。この場合、端末が偶然観測されるかされないかによって、拡大推計後の人数が大きく変動してしまう。このようにGPSによる観測は、サンプリング数の小さいことによる誤差(以下、サンプリング誤差とも称する)が大きいものとなっている。
【0010】
例えば、特許文献1のユーザ数推定処理では、確率マップP(M|B)の訓練にあたり、基地局毎の観測数やメッシュ毎の観測数が、訓練用のデータとして使用される。その結果、確率マップP(M|B)は、基地局とメッシュとの組毎に独立して構築されることになる。さらに、時間帯に応じた人口の偏り・変動を把握することも考えると、確率マップP(M|B)は、時間帯毎にも独立して構築せざるを得ない。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

KDDI株式会社
光ニューラルネットワーク装置
1日前
KDDI株式会社
情報処理装置及び情報処理方法
2日前
KDDI株式会社
情報処理装置及び情報処理方法
3日前
KDDI株式会社
情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
4日前
KDDI株式会社
フルカラー計算機合成ホログラム再生装置、方法及びプログラム
1日前
KDDI株式会社
評価対象の危険性を推定するプログラム、装置、システム及び方法
3日前
KDDI株式会社
地図に基づくドライバ心理特性可視化システム及びドライバ心理特性可視化方法
1日前
KDDI株式会社
測位データを補間するプログラム、装置及び方法、並びに対象数推定プログラム
4日前
KDDI株式会社
パーソナライズ行動変容システム、パーソナライズ行動変容方法、及びパーソナライズ行動変容装置
1日前
個人
管理装置
16日前
個人
プロジェクター
11日前
キヤノン電子株式会社
周辺機器
3日前
個人
求人マッチングサーバ
3日前
カゴメ株式会社
営農支援プログラム
2日前
カゴメ株式会社
営農支援プログラム
2日前
カゴメ株式会社
営農支援プログラム
2日前
カゴメ株式会社
営農支援プログラム
2日前
アスエネ株式会社
水管理の方法
3日前
トヨタ自動車株式会社
検査装置
16日前
大日本印刷株式会社
作業台
1日前
株式会社アジラ
姿勢推定システム
1か月前
株式会社NGA
画像投稿システム
16日前
CKD株式会社
遠隔支援システム
3日前
個人
ポイント増量アプリ「太陽光銭サー」
10日前
BH株式会社
商品販売システム
3日前
株式会社三富
取引管理システム
11日前
株式会社小野測器
移動量計測システム
5日前
株式会社小野測器
移動量計測システム
23日前
個人
言語翻訳システム及びプログラム
23日前
トヨタ自動車株式会社
燃料購入システム
1か月前
富士通株式会社
プロセッサ
25日前
旭化成株式会社
装置
11日前
トヨタ自動車株式会社
燃料購入システム
1か月前
東芝ITコントロールシステム株式会社
分類装置
11日前
SKY SOCIAL株式会社
情報提供システム
17日前
株式会社デンソーウェーブ
決済端末
1日前
続きを見る