TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024058748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-30
出願番号2022166036
出願日2022-10-17
発明の名称液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッド
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B41J 2/16 20060101AFI20240422BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ダイシング片の発生を抑制し、かつ、記録素子基板と電気配線基板の接合において割れにくい液体吐出ヘッドとその製造方法を提供する。
【解決手段】吐出口形成部材と、吐出口へ液体を吐出するためのエネルギーを供給するエネルギー発生素子と、を有する記録素子基板と、記録素子基板と電気的に接続された電気配線基板と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、表面にエネルギー発生素子と吐出口形成部材とを備えるウエハを用意する工程と、ウエハ裏面に凹部を形成する工程と、ウエハ裏面とダイシングテープとを張り付ける工程と、ウエハ表面の切断ラインに沿ってウエハを切断し、記録素子基板を形成する工程と、記録素子基板の有する端子へ電気配線基板をボンディングによって接続する工程と、を有し、ウエハと垂直な方向から見て、凹部は切断ラインに対応して形成され、端子の凹部と重なる領域の面積は、重ならない領域の面積よりも小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
液体を吐出するための吐出口を備える吐出口形成部材と、前記吐出口へ液体を吐出するためのエネルギーを供給するエネルギー発生素子と、を有する記録素子基板と、
前記記録素子基板と電気的に接続された電気配線基板と、
を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
表面に前記エネルギー発生素子と前記吐出口形成部材とを備えるウエハを用意する工程と、
前記ウエハの裏面に凹部を形成する工程と、
前記ウエハの前記裏面とダイシングテープとを張り付ける工程と、
前記ウエハを、前記ウエハの表面に形成される複数の切断ラインに沿って切断し、複数の前記記録素子基板を形成する工程と、
前記記録素子基板の有する端子へ前記電気配線基板をボンディングによって接続する工程と、を有し、
前記ウエハの前記表面と垂直な方向から見て、
前記凹部は、前記切断ラインに対応する位置に形成され、
前記端子が前記凹部と重なる領域の面積は、前記端子が前記凹部と重ならない領域の面積よりも小さいことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記切断ラインは、個々の前記記録素子基板の輪郭にあたる位置に設けられる、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項3】
前記凹部は、前記ウエハのウェットエッチングによって形成される、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記記録素子基板は、前記吐出口形成部材に液体を供給する供給路を有し、前記供給路と前記凹部とが同時に形成される、請求項3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項5】
前記切断ラインは、前記吐出口形成部材を構成する樹脂材料に設けられた溝状の切り欠き部である、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項6】
前記ウエハの切断をダイシングブレードによって行う、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項7】
前記ダイシングブレードの厚さをa、前記凹部の長手方向に直交する幅方向の寸法をb、前記ダイシングブレードの両側における、前記凹部の幅方向端部と前記ダイシングブレードの幅方向端部との間の間隔をそれぞれc、dとすると、
a≧b/3、c<b/2、d<b/2である、請求項6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項8】
前記凹部は、前記ウエハの裏面から表面に向かって先細の三角形状の断面形状を有し、前記ダイシングブレードは、断面形状が三角形状の前記凹部の頂点を通って前記ウエハを切断する、請求項6に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項9】
前記記録素子基板は、複数の前記端子が前記記録素子基板の一辺に沿って一列に並んだ端子列を有し、
前記ウエハの前記表面と垂直な方向から見て、前記端子列と略平行な前記切断ラインは、前記凹部が形成されない領域を有し、
前記記録素子基板において前記端子列を有する前記辺の長さをXとし、
前記辺において前記凹部が形成されない前記領域の前記辺と平行方向の長さをLとしたとき、
L≧X/2である、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項10】
前記記録素子基板は、複数の前記端子が前記記録素子基板の一辺に沿って一列に並んだ端子列を有し、
前記凹部は、前記ウエハの前記表面と垂直な方向から見て、前記端子列と略平行な前記切断ラインを除いた前記切断ラインと対応する位置に形成される、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタ等液体吐出方式の記録装置に用いる液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッドに関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェットヘッドなどの液体吐出ヘッドの吐出部を構成する記録素子基板は、半導体製造プロセスと同様の製造方法で製造されている。すなわち、φ3~φ8インチ程度のウエハに、フォトリソグラフィ技術を用いた薄膜プロセスにより吐出口部やエネルギー発生素子等のパターンを、数十から数百個単位で形成した後、それぞれを切り離して個々の記録素子基板にする。このときのウエハの切断方法の一例として、先端の鋭利なダイヤモンドでウエハにスクラッチを入れた後、ウエハに曲げ力や引張力を加えて割るという方法がある。しかし、この手法では、寸法精度が非常に悪くチッピングの発生も多いため、ウエハの曲げ力や引張り力の制御が極めて困難である。
【0003】
特許文献1には、ダイシングブレードを用いた切断において、切断されなかったバリ部分がゴミ不良となることを抑制する液体吐出ヘッドの製造方法が開示されている。具体的には、切断ラインに対応するようにウエハ裏面に凹部を形成し、ダイシングブレードがウエハの裏面側の凹所に突出するまで切り込むことが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-281679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
記録素子基板には、液滴を吐出させるための電気信号を記録装置本体から供給するための電気配線基板が、記録素子基板上に設けられた電気入力端子を介して接続される。この電気信号入力端子は、記録素子基板の外周付近に形成されることが多い。ここで、特許文献1に記載の製造方法では、凹部はダイシングブレードの切断ラインに対応するように形成されるため、ダイシング後の記録素子基板の外周には、凹部に由来した斜面が端面に存在する。電気入力端子と電気配線基板との接続においては、電気配線基板から電気入力端子へ荷重と温度や超音波振動などのエネルギーとをかけて接合を行う。このため、凹部に由来する斜面が電気入力端子の垂直方向直下にあると、電気配線基板側から電気入力端子へかけられる荷重を、記録素子基板の底面で受けることができなくなる場合がある。このため、特に超音波振動で接合を行う場合、斜面を起点にして記録素子基板の割れやキズなどが発生することがある。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ウエハから記録素子基板を切り出すダイシングにおいて発生するダイシング片の発生を抑制し、かつ、記録素子基板と電気配線基板の接合において割れにくい液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッドを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、吐出口を備える吐出口形成部材と、前記吐出口へ液体を吐出するためのエネルギーを供給するエネルギー発生素子と、を有する記録素子基板と、前記記録素子基板と電気的に接続された電気配線基板と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記エネルギー発生素子が設けられたウエハを用意する工程と、前記ウエハの表面に前記吐出口形成部材を設ける工程と、前記ウエハの裏面に凹部を形成する工程と、前記ウエハの前記裏面をダイシングテープに張り付ける工程と、前記ウエハを、前記ウエハの表面に形成される複数の切断ラインに沿って切断し、複数の前記記録素子基板を形成する工程と、前記記録素子基板の有する端子へ前記電気配線基板をボンディングによって接続する工程と、を有し、前記ウエハの前記表面と垂直な方向から見て、前記凹部は、前記切断ラインに対応する位置に形成され、前記端子が前記凹部と重なる領域の面積は、前記端子が前記凹部と重ならない領域の面積よりも小さいことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、液体を吐出するための吐出口を備える吐出口形成部材と、前記吐出口へ液体を吐出するためのエネルギーを供給するエネルギー発生素子と、を表面に有する記録素子基板と、前記エネルギー発生素子と電気的に接続された電気配線基板と、を有する液体吐出ヘッドであって、前記記録素子基板は、前記表面と反対の面である裏面において、外周部に斜面を有し、前記斜面は、前記表面と垂直な方向から見て、前記端子が前記斜面と重なる領域の面積は、前記端子が前記斜面と重ならない領域の面積よりも小さいことを特徴とする液体吐出ヘッドを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ダイシング片の発生を抑制し、かつ、記録素子基板と電気配線基板の接合において割れにくい液体吐出ヘッドの製造方法及び液体吐出ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す斜視図及び断面図である。
本発明に係る記録素子基板及び電気配線基板の一例を示す平面図及び断面図である。
本発明に係る記録素子基板の一例を示す平面図である。
本発明に係る電気配線基板の一例を示す平面図及び断面図である。
本発明に係る記録素子基板の製造方法の一部を示す平面図である。
本発明に係る、図1に示す液体吐出ヘッドの製造方法の一例を示す断面図である。
比較例に係る、図1に示す液体吐出ヘッドの製造方法の、図6に続く工程を示す図である。
本発明に係る、図1に示す液体吐出ヘッドの製造方法の、図6に続く工程を示す図である。
図1に示す液体吐出ヘッドの製造方法の、ウエハを切断する工程を示す拡大図である。
本発明に係る記録素子基板の一例を示す平面図である。
本発明に係る記録素子基板及び電気配線基板の接合工程の一例を示す断面図である。
本発明に係る液体吐出ヘッドの製造方法の一部を示す拡大図である。
本発明の変形例1の液体吐出ヘッドを示す図である。
本発明の変形例2の液体吐出ヘッドを示す図である。
本発明の変形例3の液体吐出ヘッドを示す図である。
本発明の変形例4の液体吐出ヘッドを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

キヤノン株式会社
成形体
6日前
キヤノン株式会社
読取装置
6日前
キヤノン株式会社
撮像装置
6日前
キヤノン株式会社
記録装置
2日前
キヤノン株式会社
撮像装置
6日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
6日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2日前
キヤノン株式会社
定着用回転体
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
今日
キヤノン株式会社
画像読取装置
2日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1日前
キヤノン株式会社
学習装置、学習方法
2日前
キヤノン株式会社
放射線撮像システム
2日前
キヤノン株式会社
除菌剤可視化シート
3日前
キヤノン株式会社
光電変換装置、機器
3日前
キヤノン株式会社
システム、及び方法
今日
キヤノン株式会社
基板接合体の製造方法
1日前
キヤノン株式会社
ドームカバー、撮像装置
今日
キヤノン株式会社
レンズ装置および撮像装置
1日前
キヤノン株式会社
光学機器およびその制御方法
2日前
キヤノン株式会社
画像処理方法、画像処理装置
1日前
キヤノン株式会社
プログラム及び設定システム
2日前
キヤノン株式会社
遮光膜、光学素子、遮光塗料
1日前
キヤノン株式会社
画像読取装置および記録装置
6日前
キヤノン株式会社
露光装置および物品製造方法
6日前
キヤノン株式会社
電子機器およびその制御方法
2日前
キヤノン株式会社
画像読取装置及び画像形成装置
2日前
キヤノン株式会社
情報処理装置及び情報処理方法
1日前
キヤノン株式会社
画像形成装置及び画像形成方法
今日
キヤノン株式会社
液体吐出ヘッドとその製造方法
今日
キヤノン株式会社
トナー容器及び画像形成システム
1日前
続きを見る