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公開番号2024057875
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164848
出願日2022-10-13
発明の名称電線弛度観測装置、電線弛度観測プログラム、及び電線弛度観測方法
出願人中部電力株式会社,中部電力パワーグリッド株式会社,株式会社構造計画研究所
代理人個人,個人
主分類H02G 1/02 20060101AFI20240418BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電線の弛度を適切に目標弛度となるよう調整できるようにする。
【解決手段】作業者15が携帯するコンピュータ16は、カメラとディスプレイとを備える。カメラは、互いに距離をおいた鉄塔11と鉄塔12とによって支持される電線13を、鉄塔11側から鉄塔12側に向けて撮影する。ディスプレイは、カメラによって撮影された映像を表示する。コンピュータ16は、ディスプレイ上に照準と上記電線13の弛度を目標弛度にするための目標位置とを上記映像に重ねて表示させる。コンピュータ16には、電線13の弛度を目標弛度とするための各種の情報が入力される。コンピュータ16は、カメラを鉄塔12における電線13の支持点Hに向けることによって照準を支持点Hに合わせたとき、入力された情報に基づきディスプレイ上に照準を基準とした目標位置を表示させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
カメラと、ディスプレイと、制御部と、を備え、
前記カメラは、互いに距離をおいた第1の電線支持体と第2の電線支持体とによって支持される電線を撮影するものであり、
前記ディスプレイは、前記カメラによって撮影された前記電線の映像を表示するものであり、
前記制御部は、前記ディスプレイ上に前記電線の弛度を目標弛度にするための目標位置を前記映像に重ねて表示させるものである電線弛度観測装置において、
前記カメラは、前記第1の電線支持体から前記第2の電線支持体に向けられて前記電線を撮影するものであり
前記制御部は、前記ディスプレイ上に前記映像に重ねて照準を表示させる一方、前記電線の目標弛度、前記電線の諸元、前記第1の電線支持体と前記第2の電線支持体との径間長、前記第1の電線支持体における前記電線の支持点と前記第2の電線支持体における前記電線の支持点との高低差、及び、前記第1の電線支持体における前記カメラの設置位置といった情報が入力され、前記カメラを前記第2の電線支持体における前記電線の支持点に向けることによって前記照準を前記第2の電線支持体における前記電線の支持点に合わせたとき、入力された前記情報に基づき前記ディスプレイ上に前記照準を基準とした前記目標位置を表示させるものである電線弛度観測装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第2の電線支持体における前記電線の支持点は、前記第1の電線支持体における前記電線の支持点よりも高い位置にあり、
前記カメラは、前記第1の電線支持体における前記電線の支持点よりも低い位置に設置されるものである請求項1に記載の電線弛度観測装置。
【請求項3】
前記制御部は、弛度を目標弛度とした前記電線に接するとともに前記カメラの設置位置を通過する接線の前記電線に対する接点を求め、前記カメラの設置位置と前記第2の電線支持体における前記電線の支持点とを結ぶ直線を求め、前記接点から前記直線まで延びて前記直線と垂直となる線分の長さを求め、前記線分の長さを前記ディスプレイの画素数に基づき前記ディスプレイ上の距離に変換し、前記ディスプレイにおける前記照準よりも前記距離分下げた位置に前記目標位置を表示するものである請求項2に記載の電線弛度観測装置。
【請求項4】
互いに距離をおいた第1の電線支持体と第2の電線支持体とによって支持される電線を撮影するカメラからの映像を入力し、その入力した映像をディスプレイに表示させるコンピュータに、照準表示処理、入力処理、及び目標表示処理を実行させるための電線弛度観測プログラムであって、
前記照準表示処理は、前記ディスプレイ上に前記映像に重ねて照準を表示させるものであり、
前記入力処理は、前記電線の目標弛度、前記電線の諸元、前記第1の電線支持体と前記第2の電線支持体との径間長、前記第1の電線支持体における前記電線の支持点と前記第2の電線支持体における前記電線の支持点との高低差、及び、前記第1の電線支持体における前記カメラの設置位置といった情報の入力を受けるものであり、
前記目標表示処理は、前記ディスプレイ上に前記電線の弛度を目標弛度にするための目標位置を表示させるものであり、前記カメラを前記第1の電線支持体から前記第2の電線支持体における前記電線の支持点に向けることによって前記照準を前記支持点に合わせたとき、入力された前記情報に基づき前記照準を基準とした前記目標位置を前記映像に重ねて表示させる電線弛度観測プログラム。
【請求項5】
互いに距離をおいた第1の電線支持体と第2の電線支持体とによって支持される電線を撮影するカメラ、及び、前記カメラが撮影した前記電線の映像を表示するディスプレイを用い、前記ディスプレイ上に前記電線の弛度を目標弛度にするための目標位置を前記映像に重ねて表示させる電線弛度観測方法において、
前記カメラを前記第1の電線支持体から前記第2の電線支持体に向けることによって前記電線を撮影し、
前記ディスプレイ上に前記映像に重ねて照準を表示させ、
前記カメラを前記第1の電線支持体から前記第2の電線支持体における前記電線の支持点に向けることによって前記照準を前記支持点に合わせたとき、前記電線の目標弛度、前記電線の諸元、前記第1の電線支持体と前記第2の電線支持体との径間長、前記第1の電線支持体における前記電線の支持点と前記第2の電線支持体における前記電線の支持点との高低差、及び、前記第1の電線支持体における前記カメラの設置位置といった情報に基づき、前記ディスプレイ上に前記照準を基準とした前記目標位置を表示させる電線弛度観測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電線弛度観測装置、電線弛度観測プログラム、及び電線弛度観測方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
互いに距離をおいた複数の電線支持体によって電線を支持した設備では、設備を新設したり電線を交換したりする際、複数の電線支持体に架け渡した電線の弛度を目標の弛度とするために上記電線を巻き上げたり繰り出したりするという作業が行われる。こうした作業を行う際、特許文献1では上記電線を観測しながら電線の巻き上げや繰り出しが行われる。
【0003】
詳しくは、複数の電線支持体によって支持される上記電線を撮影するカメラ、及び、そのカメラが撮影した上記電線の映像を表示するディスプレイを用い、そのディスプレイ上に上記電線の弛度を目標弛度にするためのウィンドウを上記映像に重ねて表示させる。そして、ウィンドウ内に上記電線が入るよう電線の巻き上げや繰り出すを行うことにより、上記電線の弛度を上記ウィンドウに対応した弛度、すなわち目標弛度に調整するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平2-122207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示すように電線の弛度を調整する場合、ウィンドウを目標弛度に対応するように適切に設定しないと、電線の弛度を目標弛度となるように調整できない。しかし、特許文献1では、上記ウィンドウを手動により設定しているため、そのウィンドウを目標弛度に対応するように適切に設定できるとは考えにくい。従って、特許文献1の技術を用いたとしても、電線の弛度を目標弛度となるよう適切に調整することは困難である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する電線弛度観測装置は、カメラと、ディスプレイと、制御部と、を備える。カメラは、互いに距離をおいた第1の電線支持体と第2の電線支持体とによって支持される電線を撮影するものである。ディスプレイは、カメラによって撮影された電線の映像を表示するものである。制御部は、ディスプレイ上に上記電線の弛度を目標弛度にするための目標位置を上記映像に重ねて表示させるものである。上記カメラは、第1の電線支持体から第2の電線支持体に向けられて上記電線を撮影するものである。上記制御部は、ディスプレイ上に上記映像に重ねて照準を表示させる。上記制御部は、上記電線の目標弛度、上記電線の諸元、第1の電線支持体と第2の電線支持体との径間長、第1の電線支持体における上記電線の支持点と第2電線支持体における上記電線の支持点との高低差、及び、第1の電線支持体におけるカメラの設置位置といった情報が入力される。上記制御部は、カメラを第2の電線支持体における電線の支持点に向けることによって上記照準を第2の電線支持体における電線の支持点に合わせたとき、入力された上記情報に基づきディスプレイ上に上記照準を基準とした上記目標位置を表示させる。
【0007】
上記構成によれば、カメラを第1の電線支持体から第2の電線支持体における電線の支持点に向けることにより、第1の電線支持体と第2の電線支持体に架け渡された電線が撮影される。ディスプレイにはカメラによって撮影された上記電線の映像が映されるとともに、その映像に重ねて照準が表示される。この照準が第2の電線支持体における電線の支持点に合わされたとき、ディスプレイ上には上記電線の弛度を目標弛度にするための目標位置が表示される。この目標位置は、上記照準を基準としたものであって上記映像に重ねて表示される。上記目標位置は、上記電線の目標弛度、上記電線の諸元、第1の電線支持体と第2の電線支持体との径間長、第1の電線支持体における上記電線の支持点と第2の電線支持体における上記電線の支持点との高低差、及び、第1の電線支持体におけるカメラの設置位置といった情報に基づき表示される。これにより、上記目標位置が上記電線における目標弛度に対応した位置として適切に設定される。従って、ディスプレイ上に表示される上記電線が上記目標位置に対応して位置するよう上記電線を巻き上げたり繰り出したりすることにより、上記電線の弛度を目標弛度となるよう適切に調整することができる。
【0008】
上記電線弛度観測装置において、第2の電線支持体における電線の支持点は第1の電線支持体における前記電線の支持点よりも高い位置にあり、上記カメラは第1の電線支持体における電線の支持点よりも低い位置に設置するものとされる。
【0009】
上記構成によれば、ディスプレイに表示された映像において、第2の電線支持体の支持点から電線が下がっていることが分かりやすくなる。そして、ディスプレイ上に表示される上記照準が第2の電線支持体における電線の支持点に合わされるとき、その照準の下に目標位置が表示される。このため、目標位置に対する上記電線の相対位置を把握しやすくなる。
【0010】
上記電線弛度観測装置において、上記制御部を次のようなものとすることが考えられる。上記制御部は、弛度を目標弛度とした上記電線に接するとともにカメラの設置位置を通過する接線の上記電線に対する接点を求める。上記制御部は、カメラの設置位置と第2の電線支持体における上記電線の支持点とを結ぶ直線を求める。上記制御部は、上記接点から上記直線まで延びて上記直線と垂直となる線分の長さを求める。上記制御部は、上記線分の長さをディスプレイの画素数に基づきディスプレイ上の距離に変換し、ディスプレイにおける上記照準よりも上記距離分下げた位置に上記目標位置を表示する。
(【0011】以降は省略されています)

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