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公開番号2024057239
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022163844
出願日2022-10-12
発明の名称回転電機のステータおよび回転電機のステータの製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H02K 3/04 20060101AFI20240417BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】セグメントコイル同士の接触抵抗のばらつきが小さく、高い締結強度が得られる回転電機のステータを提供する。
【解決手段】スロット3が周方向に並んで配置されたコア4と、スロットに絶縁シート5を介して挿入された複数のセグメントコイル6の端部同士が締結されて構成されたコイルとを有する回転電機のステータであって、セグメントコイルの一方の端部はセグメントコイルの主要部の断面積よりも小さい断面積を有する突起部15を有し、他方の端部は突起部の外周部に締結された溝部16を有し、突起部の中央部にはくびれ部15aが形成されており、溝部の外周部のくびれ部と対向する位置に表面くびれ部16aが形成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
円筒状のコアバックから内径方向に開口したスロットが周方向に並んで配置されたコアと、前記スロットに絶縁シートを介して挿入された複数のセグメントコイルの端部同士が締結されて構成されたコイルとを有する回転電機のステータであって、
前記セグメントコイルの一方の端部は前記セグメントコイルの主要部の断面積よりも小さい断面積を有する突起部を有し、前記セグメントコイルの他方の端部は前記突起部の外周部に締結された溝部を有し、前記突起部の中央部にはくびれ部が形成されており、前記溝部の外周部の前記くびれ部と対向する位置に表面くびれ部が形成されていることを特徴とする回転電機のステータ。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記くびれ部の断面積は、前記突起部の他の部分の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のステータ。
【請求項3】
前記セグメントコイルは、異なる2つの前記スロットの内部にそれぞれ挿入された2本のコイル辺部と、端部に前記突起部および前記溝部がそれぞれ形成された2本のコイル先端部と、前記2本のコイル辺部同士を繋ぐコイル渡り部とで構成されており、前記コイル渡り部の形状はU字状またはV字状であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機のステータ。
【請求項4】
端部に前記突起部および前記溝部がそれぞれ形成された2本の前記コイル先端部のうち一方のコイル先端部の長さは他方のコイル先端部の長さよりも長く、前記一方のコイル先端部は端部の位置を径方向および周方向にオフセットさせるレーンチェンジ部を有し、前記レーンチェンジ部によって前記一方のコイル先端部の端部は異なるスロットに挿入された前記セグメントコイルの前記他方のコイル先端部の端部と締結されていることを特徴とする請求項3に記載の回転電機のステータ。
【請求項5】
前記セグメントコイルの断面形状は矩形状であり、前記突起部は前記セグメントコイルの断面の対向する2面が削られて形成されており、前記溝部は前記セグメントコイルの断面の対向する2面間を貫通し前記突起部が挿入可能な空洞部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機のステータ。
【請求項6】
前記セグメントコイルの断面形状は円弧状であり、前記突起部の断面形状は矩形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機のステータ。
【請求項7】
直線状の複数のマグネットワイヤの一方の端部に前記マグネットワイヤの主要部の断面積よりも小さい断面積を有する突起部を形成し、前記マグネットワイヤの他方の端部に溝部を形成するマグネットワイヤ端部形成工程と、
複数の前記マグネットワイヤをそれぞれU字状またはV字状に折り曲げて複数のセグメントコイルに形成するセグメントコイル形成工程と、
複数の前記セグメントコイルをコアのスロットに絶縁シートを介して挿入するセグメントコイル挿入工程と、
前記スロットに挿入された複数のセグメントコイルの両端部を折り曲げて前記突起部を前記溝部に挿入するセグメントコイル先端部挿入工程と、
前記溝部の外周部からカシメを行って前記突起部と前記溝部とを締結する先端部締結工程とを有する回転電機のステータの製造方法であって、
前記マグネットワイヤ端部形成工程において前記突起部の中央部にはくびれ部が形成され前記溝部には前記突起部が挿入可能な空洞部が形成され、前記セグメントコイル形成工程において前記マグネットワイヤは異なる2つの前記スロットの内部にそれぞれ挿入される2本のコイル辺部と、端部に前記突起部および前記溝部がそれぞれ形成された2本のコイル先端部と、前記2本のコイル辺部同士を繋ぐコイル渡り部とで構成された前記セグメントコイルに形成され、前記セグメントコイル挿入工程において前記セグメントコイルの2本の前記コイル辺部は異なる前記スロットにそれぞれ挿入され、前記セグメントコイル先端部挿入工程において2本の前記コイル先端部が円周方向に沿ってそれぞれ逆方向に曲げられて前記突起部が前記溝部の前記空洞部に挿入され、前記先端部締結工程において前記カシメを行って前記溝部の外周部の前記くびれ部と対向する位置に表面くびれ部を形成することを特徴とする回転電機のステータの製造方法。
【請求項8】
前記セグメントコイル先端部挿入工程において、前記突起部は前記溝部の前記空洞部に前記セグメントコイルの導通方向と直交する方向から挿入されることを特徴とする請求項7に記載の回転電機のステータの製造方法。
【請求項9】
前記セグメントコイル先端部挿入工程において、前記突起部は前記溝部の前記空洞部に前記セグメントコイルの導通方向と平行な方向から挿入されることを特徴とする請求項7に記載の回転電機のステータの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、回転電機のステータおよび回転電機のステータの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、オルターネータ、スタータなど多種多様な回転電機が自動車に搭載されている。とくに近年、世界的な排気ガス規制の強化などにより電動化の流れが加速し、EV(Electric Vehicle)用途の高電圧、高出力な回転電機の開発が盛んである。EV用途の回転電機のステータにおいては、複数のセグメントコイルを締結してコイルが構成されていることが多い。複数のセグメントコイルを締結して構成されたコイルを用いた回転電機においては、回転電機の容積に対してコイルエンドが占める割合が大きくなる。そのため、コイルエンドの容積を下げる、あるいはコアのスロットに高密度にコイルを配置するなど、出力密度をより大きくするためのステータ構造およびステータ製造技術の開発が盛んである。併せて、ステータをより低コストで製造するためのステータ構造およびステータ製造技術の開発も盛んである。
【0003】
複数のセグメントコイルを締結してコイルを構成する場合のセグメントコイル同士の締結方法に着目すると、例えば、オス型コネクタ部を端部に有するセグメントコイルと、メス型コネクタ部を端部に有するセグメントコイルとを備えた回転電機のステータが開示されている。この回転電機のステータにおいては、オス型コネクタ部はテーパ面を有しており、そのテーパ面の一部に凹部が形成され、また、メス型コネクタ部もテーパ面を有しており、そのテーパ面の一部に凸部が形成されている。そして、凸部が凹部に挿入されることでオス型コネクタ部のテーパ面とメス型コネクタ部のテーパ面とが互いに接触してセグメントコイル同士が締結された回転電機のステータが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-78314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の回転電機のステータにおいては、メス型コネクタ部の凸部がオス型コネクタ部のテーパ面に摺動しながら締結されるため、摺動による摩耗または変形によって締結面に隙間が生じ、接触抵抗にばらつきが生じるという問題があった。また、セグメントコイル同士はメス型コネクタ部の凸部とオス型コネクタ部の凹部とが嵌合されて締結されているため、振動に対して締結強度が低いという問題があった。
【0006】
本願は、上述の課題を解決するためになされたもので、セグメントコイル同士の接触抵抗のばらつきが小さく、高い締結強度が得られる回転電機のステータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の回転電機のステータは、円筒状のコアバックから内径方向に開口したスロットが周方向に並んで配置されたコアと、スロットに絶縁シートを介して挿入された複数のセグメントコイルの端部同士が締結されて構成されたコイルとを有する回転電機のステータであって、セグメントコイルの一方の端部はセグメントコイルの主要部の断面積よりも小さい断面積を有する突起部を有し、セグメントコイルの他方の端部は突起部の外周部に締結された溝部を有し、突起部の中央部にはくびれ部が形成されており、溝部の外周部のくびれ部と対向する位置に表面くびれ部が形成されている。
【発明の効果】
【0008】
本願の回転電機のステータにおいては、セグメントコイルの一方の端部はセグメントコイルの主要部の断面積よりも小さい断面積を有する突起部を有し、セグメントコイルの他方の端部は突起部の外周部に締結された溝部を有し、突起部の中央部にはくびれ部が形成されており、溝部の外周部のくびれ部と対向する位置に表面くびれ部が形成されているので、セグメントコイル同士の接触抵抗のばらつきが小さく、高い締結強度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に係る回転電機のステータの斜視図である。
実施の形態1に係るセグメントコイルの斜視図である。
実施の形態1に係るコイル締結部の模式図である。
実施の形態1に係る回転電機のステータの拡大図である。
実施の形態1に係る回転電機のステータを用いた回転電機の模式図である。
実施の形態1に係るマグネットワイヤ端部形成工程を示す図である。
実施の形態1におけるマグネットワイヤの端部を示す図である。
実施の形態1におけるセグメントコイル形成工程を示す図である。
実施の形態1におけるセグメントコイル挿入工程を示す図である。
実施の形態1におけるセグメントコイル先端部挿入工程および先端部締結工程を示す図である。
実施の形態1におけるセグメントコイル先端部挿入工程を示す図である。
実施の形態1における結線工程を示す図である。
実施の形態1に係るコイル締結部の模式図である。
実施の形態1に係るコイル締結部の模式図である。
実施の形態1に係るコイル締結部の模式図である。
実施の形態2におけるマグネットワイヤの端部を示す図である。
実施の形態2におけるセグメントコイル先端部挿入工程を示す図である。
実施の形態3に係る回転電機のステータの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本願を実施するための実施の形態に係る回転電機のステータについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
(【0011】以降は省略されています)

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