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公開番号2024056508
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163437
出願日2022-10-11
発明の名称液体吐出素子、液体吐出方法、物品の製造方法、記録方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人近島国際特許事務所
主分類B41J 2/14 20060101AFI20240416BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】複数のノズルと共通液室とを有する液体吐出素子において、ノズル間のクロストークを抑制することが期待されていた。
【解決手段】エネルギ発生素子を用いて液体を吐出させる複数の吐出ノズルと、複数の開口が設けられた第1部材と、第1部材と対向する位置に第1部材と離間して設けられた第2部材と、第1部材と第2部材とを接続する第3部材と、により画成され、複数の吐出ノズルに液体を供給する共通液室と、を備え、複数の吐出ノズルのそれぞれは、複数の開口の中の1つの開口と個別に連通し、1つの開口を介して共通液室から液体が供給され、第2部材は、母材にフィラーが分散された圧力減衰層を備え、第2部材の厚さをTとしたとき、共通液室に近い側の厚さT/2の第1部分の音響インピーダンスは、共通液室から遠い側の厚さT/2の第2部分の音響インピーダンスよりも小さい液体吐出素子である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
エネルギ発生素子を用いて液体を吐出させる複数の吐出ノズルと、
複数の開口が設けられた第1部材と、前記第1部材と対向する位置に前記第1部材と離間して設けられた第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを接続する第3部材と、により画成され、前記複数の吐出ノズルに前記液体を供給する共通液室と、を備え、
前記複数の吐出ノズルのそれぞれは、前記複数の開口の中の1つの開口と個別に連通し、前記1つの開口を介して前記共通液室から前記液体が供給され、
前記第2部材は、母材にフィラーが分散された圧力減衰層を備え、
前記第2部材の厚さをTとしたとき、前記共通液室に近い側の厚さT/2の第1部分の音響インピーダンスは、前記共通液室から遠い側の厚さT/2の第2部分の音響インピーダンスよりも小さい、
ことを特徴とする液体吐出素子。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1部分に含まれる前記フィラーの体積分率よりも、前記第2部分に含まれる前記フィラーの体積分率の方が大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出素子。
【請求項3】
前記第1部分に含まれる前記フィラーの体積分率と、前記第2部分に含まれる前記フィラーの体積分率の差は、20vol%以下である、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出素子。
【請求項4】
前記圧力減衰層の前記母材は、天然ゴム、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、ウレタンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、からなる群より選ばれる少なくとも1つを含み、
前記圧力減衰層に分散された前記フィラーは、タングステン、白金、金、タンタル、パラジウム、インジウム、スカンジウム、イットリウム、からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出素子。
【請求項5】
前記圧力減衰層をその厚さ方向に見て、前記共通液室からの距離が大きくなるにしたがって、前記フィラーの濃度分布あるいは体積分率が大きくなる、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出素子。
【請求項6】
前記圧力減衰層に分散された前記フィラーの体積分率は、10vol%以上かつ40vol%以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出素子。
【請求項7】
前記圧力減衰層に分散された前記フィラーの平均粒子径は、5μm以上かつ20μm以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出素子。
【請求項8】
前記第2部材は、整合層を備え、
前記整合層は、前記圧力減衰層と前記共通液室の間に位置し、前記圧力減衰層よりも音響インピーダンスが小さく、前記液体よりも音響インピーダンスが大きい、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液体吐出素子。
【請求項9】
前記整合層の主成分は、樹脂またはゴムである、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出素子。
【請求項10】
前記整合層は、母材と、前記母材に分散されたフィラーとを含み、
前記整合層が含有する前記フィラーの平均質量は、前記圧力減衰層が含有する前記フィラーの平均質量よりも小さい、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出素子、液体吐出素子を用いた液体吐出方法、等に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
いわゆるインクジェットプリンタ等の液体吐出装置では、電気熱変換素子(ヒータ)、圧電素子などのエネルギ発生素子を利用して液体に運動エネルギを付与し、ノズルから液体を吐出するのが一般的である。最近では、それぞれにエネルギ発生素子が設けられた複数の圧力室と複数のノズルとを備え、各ノズルからの液体の吐出を独立して制御可能な液体吐出ヘッドが用いられている。こうした液体吐出ヘッドでは、それぞれのノズルは、エネルギ発生素子が設けられた圧力室の一つと個別に接続しており、複数の圧力室のそれぞれは、液体を貯留した共通液室と連通している。
【0003】
こうした液体吐出ヘッドでは、あるノズルから液体を吐出するために当該ノズルと連通する圧力室のエネルギ発生素子を駆動すると、当該圧力室内には液体中を伝搬する圧力波が発生する。この圧力波が共通液室を経由して他の圧力室の内部にまで伝搬すると、他の圧力室内で圧力の変動が生じてしまう場合がある。
【0004】
圧力が変動した状態の下で他のノズルから液体を吐出させるために他の圧力室のエネルギ発生素子を駆動すると、吐出される液滴の体積、速度、方向などが不安定になる場合がある。すなわち、あるノズルから液体を吐出させる動作が、他のノズルから液体を吐出させる動作に影響を与える、所謂クロストークが発生し得る。また、液体吐出ヘッドが備える複数のノズルから時系列的に液体を吐出させる場合には、クロストークの連鎖が発生し得る。クロストークが発生すると、例えば画像形成用の液体吐出装置であれば、濃度変化やスジの発生等の画像劣化を招くおそれがある。
【0005】
特許文献1には、共通液室の壁に傾斜部を設けることで、共通液室に伝搬する圧力波を共通液室内で乱反射させて減衰させ、クロストークの影響を低減することが記載されている。
【0006】
特許文献2には、共通液室の底部に、構造部材としてのフレーム部材よりも柔らかいダンパ部材を設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平2-169256号公報
特開2004-351811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載された方法、あるいは特許文献2に記載された方法では、ノズル間のクロストークを十分に抑制できない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、エネルギ発生素子を用いて液体を吐出させる複数の吐出ノズルと、複数の開口が設けられた第1部材と、前記第1部材と対向する位置に前記第1部材と離間して設けられた第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを接続する第3部材と、により画成され、前記複数の吐出ノズルに前記液体を供給する共通液室と、を備え、前記複数の吐出ノズルのそれぞれは、前記複数の開口の中の1つの開口と個別に連通し、前記1つの開口を介して前記共通液室から前記液体が供給され、前記第2部材は、母材にフィラーが分散された圧力減衰層を備え、前記第2部材の厚さをTとしたとき、前記共通液室に近い側の厚さT/2の第1部分の音響インピーダンスは、前記共通液室から遠い側の厚さT/2の第2部分の音響インピーダンスよりも小さい、ことを特徴とする液体吐出素子である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のノズルと共通液室とを有する液体吐出素子において、ノズル間のクロストークを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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