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公開番号2024054672
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161063
出願日2022-10-05
発明の名称振動型圧縮機の駆動装置
出願人澤藤電機株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240410BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】第1ゼロクロス位置を検出しやすく、振動型圧縮機を効率的に運転することができ、消費電力を削減できる振動型圧縮機を提供する。
【解決手段】MCU5が、上段トランジスタTR21がオフしてから下段トランジスタTR22がオンするまでの第1デッドタイムDT1中に振動型圧縮機20の電磁コイル224に発生する誘起電圧の第1ゼロクロス位置Aを検出する。MCU5が、第1ゼロクロス位置Aに基づいて、上段トランジスタTR21及び下段トランジスタTR22のオンオフ周期を制御する。また、MCU5は、起動時に第1デッドタイムDT1を第2デッドタイムDT2よりも長くする。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
互いに直列接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子を有し、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子を交互にオンすることにより直流を交流に変換して、振動型圧縮機の電磁コイルに供給するインバータと、
前記第1スイッチ素子がオフしてから前記第2スイッチ素子がオンするまでの第1期間中に前記振動型圧縮機の前記電磁コイルに発生する誘起電圧の第1ゼロクロス位置を検出する第1ゼロクロス位置検出部と、
前記第1ゼロクロス位置に基づいて、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のオンオフ周期を制御するインバータ制御部と、を備え、
前記インバータ制御部は、前記第1期間を、前記第2スイッチ素子がオフしてから前記第1スイッチ素子がオンするまでの第2期間よりも長くする
振動型圧縮機の駆動装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記インバータ制御部は、電源投入直後から一定の起動期間に、前記第1期間を前記第2期間よりも長くし、前記起動期間後、前記第1期間と前記第2期間とを等しくする
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記第2期間中に前記振動型圧縮機の前記電磁コイルに発生する誘起電圧の第2ゼロクロス位置を検出する第2ゼロクロス位置検出部と、
前記振動型圧縮機の異常振動を検出する異常振動検出部であって、
前記起動期間後、
n周期目(nは整数)に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の一方と、n+1周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、の間の期間の半分を第3期間とし、
前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の他方と、の間の期間を第4期間とし、
前記第3期間と前記第4期間との差分が所定の値を越えた場合に当該振動型圧縮機の前記異常振動として検出する異常振動検出部と、
前記異常振動検出部により検出された前記異常振動の状態を脱出する異常振動脱出部と、を有する
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項4】
請求項2に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記第2期間中に前記振動型圧縮機の前記電磁コイルに発生する誘起電圧の第2ゼロクロス位置を検出する第2ゼロクロス位置検出部と、
前記振動型圧縮機の異常振動を検出する異常振動検出部であって、
前記起動期間後、
n周期目(nは整数)に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の一方と、n+1周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、の間の期間の半分を第3期間とし、
前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の他方と、の間の期間を第4期間とし、
第1所定期間毎に前記第3期間と前記第4期間との差分を積算した積算値が、連続して所定の閾値を第1所定回数超えた場合に当該振動型圧縮機の前記異常振動として検出する異常振動検出部と、
前記異常振動検出部により検出された前記異常振動の状態を脱出する異常振動脱出部と、を有する
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項5】
請求項3に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記異常振動脱出部は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のオンデューティを下げ、当該振動型圧縮機のバネ系の共振を減衰させて、前記異常振動の脱出を行う
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項6】
請求項4に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記異常振動検出部は、前記起動期間後、
前記n周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置と、前記n+1周期に検出された前記第2ゼロクロス位置と、の間の期間の半分を前記第3期間とし、
前記n周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置と、前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置と、の間を前記第4期間とし、
前記第3期間と前記第4期間との前記差分を求め、
前記第1所定期間は、前記n周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置から前記n+1周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置までの1周期を1波とした10波~50波である、
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項7】
請求項4に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記所定の閾値が、前記第3期間に対する前記差分の割合が0.23%~0.59%となるように設定される
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項8】
請求項4に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
連続して前記所定の閾値を超える前記第1所定回数は、3回~10回である
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項9】
請求項3に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記異常振動脱出部は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のオンデューティを0%~50%の間に下げる
振動型圧縮機の駆動装置。
【請求項10】
請求項3に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記異常振動脱出部は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のオンオフ周期を変動させ、当該振動型圧縮機のバネ系の共振周波数を変動させる
振動型圧縮機の駆動装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動型圧縮機の駆動装置に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
上述した振動型圧縮機の駆動装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された振動型圧縮機の駆動装置は、上段スイッチ及び下段スイッチを交互にオンして、直流を交流に変換するインバータと、振動型圧縮機に入力される電流に基づいて、上段スイッチ及び下段スイッチのオンオフを制御する周波数追従回路を備えている。周波数追従回路は、ピークホールド回路を有し、電流の2回目のピークに応じて上段スイッチ及び下段スイッチを制御している。
【0003】
また、2回目のピーク以外にも振動型圧縮機に入力される誘起電圧が0Vとなるゼロクロス位置に基づいて上段スイッチ及び下段スイッチを制御することが考えられる。しかしながら、起動時は振動型圧縮機の振幅が小さくゼロクロス位置を検出しにくく、振動型圧縮機を効率的に運転することができない、という課題があった。
【0004】
また、特許文献1の振動型圧縮機の駆動装置は、振動型圧縮機の種類に応じて周波数追従回路を変更する必要がある、という課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-178149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1ゼロクロス位置を検出しやすく、振動型圧縮機を効率的に運転することができ、消費電力を削減できる振動型圧縮機の駆動装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明は、振動型圧縮機の種類によらず、周波数追従を行うことができる振動型圧縮機の駆動装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係る振動型圧縮機の駆動装置は、下記[1]~[18]を特徴としている。
[1]
互いに直列接続された第1スイッチ素子及び第2スイッチ素子を有し、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子を交互にオンすることにより直流を交流に変換して、振動型圧縮機の電磁コイルに供給するインバータと、
前記第1スイッチ素子がオフしてから前記第2スイッチ素子がオンするまでの第1期間中に前記振動型圧縮機の前記電磁コイルに発生する誘起電圧の第1ゼロクロス位置を検出する第1ゼロクロス位置検出部と、
前記第1ゼロクロス位置に基づいて、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のオンオフ周期を制御するインバータ制御部と、を備え、
前記インバータ制御部は、前記第1期間を、前記第2スイッチ素子がオフしてから前記第1スイッチ素子がオンするまでの第2期間よりも長くする
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[2]
[1]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記インバータ制御部は、電源投入直後から一定の起動期間に、前記第1期間を前記第2期間よりも長くし、前記起動期間後、前記第1期間と前記第2期間とを等しくする
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[3]
[2]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記第2期間中に前記振動型圧縮機の前記電磁コイルに発生する誘起電圧の第2ゼロクロス位置を検出する第2ゼロクロス位置検出部と、
前記振動型圧縮機の異常振動を検出する異常振動検出部であって、
前記起動期間後、
n周期目(nは整数)に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の一方と、n+1周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、の間の期間の半分を第3期間とし、
前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の他方と、の間の期間を第4期間とし、
前記第3期間と前記第4期間との差分が所定の値を越えた場合に当該振動型圧縮機の前記異常振動として検出する異常振動検出部と、
前記異常振動検出部により検出された前記異常振動の状態を脱出する異常振動脱出部と、を有する
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[4]
[2]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記第2期間中に前記振動型圧縮機の前記電磁コイルに発生する誘起電圧の第2ゼロクロス位置を検出する第2ゼロクロス位置検出部と、
前記振動型圧縮機の異常振動を検出する異常振動検出部であって、
前記起動期間後、
n周期目(nは整数)に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の一方と、n+1周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、の間の期間の半分を第3期間とし、
前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の前記一方と、前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置及び前記第2ゼロクロス位置の他方と、の間の期間を第4期間とし、
第1所定期間毎に前記第3期間と前記第4期間との差分を積算した積算値が、連続して所定の閾値を第1所定回数超えた場合に当該振動型圧縮機の前記異常振動として検出する異常振動検出部と、
前記異常振動検出部により検出された前記異常振動の状態を脱出する異常振動脱出部と、を有する
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[5]
[3]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記異常振動脱出部は、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のオンデューティを下げ、当該振動型圧縮機のバネ系の共振を減衰させて、前記異常振動の脱出を行う
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[6]
[4]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記異常振動検出部は、前記起動期間後、
前記n周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置と、前記n+1周期に検出された前記第2ゼロクロス位置と、の間の期間の半分を前記第3期間とし、
前記n周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置と、前記n周期目に検出された前記第1ゼロクロス位置と、の間を前記第4期間とし、
前記第3期間と前記第4期間との前記差分を求め、
前記第1所定期間は、前記n周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置から前記n+1周期目に検出された前記第2ゼロクロス位置までの1周期を1波とした10波~50波である、
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[7]
[4]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
前記所定の閾値が、前記第3期間に対する前記差分の割合が0.23%~0.59%となるように設定される
振動型圧縮機の駆動装置であること。
[8]
[4]に記載の振動型圧縮機の駆動装置において、
連続して前記所定の閾値を超える前記第1所定回数は、3回~10回である
【0009】
上記[1]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、第1期間>第2期間とすることにより、振動型圧縮機の振幅が小さいときであっても、第1ゼロクロス位置を有する誘起電圧の発生期間を長くすることができ、微小な第1ゼロクロス位置を検出しやすくでき、振動型圧縮機を効率よく運転することができ、消費電力を削減できる。
上記[2]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、振動型圧縮機の振幅が小さい起動時に第1期間>第2期間とすることができ、起動を安定して行えることができる。
上記[3]及び[4]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、振動センサなどを設置することなく、異常振動を検出して、異常振動から脱出することができる。
上記[5]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、振動型圧縮機のバネ系の共振が減衰し、異常振動から脱出することができる。
上記[6]~[8]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、異常振動を検出することができる。
上記[9]及び[10]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、異常振動から脱出することができる。
上記[11]~[13]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、振動型圧縮機によって駆動される冷蔵庫の過剰な停止を防止し冷却性能を維持することができる。
上記[14]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、電源投入後、安定して振動型圧縮機を起動できる。
上記[15]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、冷蔵庫が再起動し、振動型圧縮機の出力低下による冷却性能が低下したときでも、冷気が漏れにくいので冷却性能を保持できる。
上記[16]~[18]の構成の振動型圧縮機の駆動装置によれば、振動型圧縮機の種類よらず周波数追従が可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1ゼロクロス位置を検出しやすく、振動型圧縮機を効率的に運転することができ、消費電力を削減できる振動型圧縮機を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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