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公開番号2024051558
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157787
出願日2022-09-30
発明の名称補強アンカー、土留め壁の補強方法
出願人積水化学工業株式会社,日特建設株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E02D 5/76 20060101AFI20240404BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】地下水による圧力や浮力の影響を軽減し安定して土留め壁に形成したアンカー固定穴に固定することができる補強アンカー及びそれを用いた土留め壁の補強方法の提供。
【解決手段】複数の樹脂繊維ワイヤー2をシース3の内部に備え、樹脂繊維ワイヤー2の一端部2Aの第1の端部構造4及び他端部2Bの第2の端部構造5とを備え、第1の端部構造4は樹脂繊維ワイヤー2の外周を覆い樹脂繊維ワイヤー2の素線同士の間に充填された第1の樹脂と、第1の樹脂を介して樹脂繊維ワイヤー2を覆うアンボンドチューブと、アンボンドチューブを束縛する第1の熱収縮部材とを有し、第2の端部構造5は樹脂繊維ワイヤー2を覆い樹脂繊維ワイヤー2の素線同士の間に充填された第2の樹脂と、第2の樹脂を介して樹脂繊維ワイヤー2を束縛する第2の熱収縮部材と、第2の熱収縮部材の外側に配置された充填材料からなる硬化部とを有する、補強アンカー1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長手を同じ方向にして束ねた複数の樹脂繊維ワイヤーをシースの内部に備えた補強アンカーであって、
前記樹脂繊維ワイヤーの長手方向の一端部に形成された第1の端部構造と、前記樹脂繊維ワイヤーの長手方向の他端部に形成された第2の端部構造と、を備え、
前記第1の端部構造は、前記樹脂繊維ワイヤーの外周を覆い、かつ前記樹脂繊維ワイヤーの素線同士の間に充填された第1の樹脂と、前記第1の樹脂を介して前記樹脂繊維ワイヤーを外側から覆うアンボンドチューブと、前記アンボンドチューブを外側から束縛する第1の熱収縮部材と、を有し、
前記第2の端部構造は、前記樹脂繊維ワイヤーの外周を覆い、かつ前記樹脂繊維ワイヤーの素線同士の間に充填された第2の樹脂と、前記第2の樹脂を介して前記樹脂繊維ワイヤーを外側から束縛する第2の熱収縮部材と、前記第2の熱収縮部材の外側に配置された充填材料からなる硬化部と、を有する、補強アンカー。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記充填材料は、膨張性のモルタルであり、
前記硬化部の膨張圧は、40MPa以上60MPa以下である、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項3】
前記第2の端部構造側に、前記第2の端部構造を挿入する引張部材を備え、
前記引張部材内に挿入される前記第2の端部構造の長手方向の長さは、10mm以上20mm以下である、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項4】
前記第1の樹脂および前記第2の樹脂は、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂である、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項5】
前記第1の樹脂の含有量が、前記樹脂繊維ワイヤー1本の長さ60mm当たり1g以上10g以下である、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項6】
前記第2の樹脂の含有量が、前記樹脂繊維ワイヤー1本の長さ60mm当たり1g以上10g以下である、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項7】
前記シースの内部に、前記樹脂繊維ワイヤーの長手方向に延びる第1の定着材注入パイプを備えた、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項8】
前記シースの外側に、前記樹脂繊維ワイヤーの長手方向に延びる第2の定着材注入パイプを備えた、請求項1に記載の補強アンカー。
【請求項9】
請求項7または8に記載の補強アンカーを用いた切削可能領域を有する土留め壁の補強方法であって、
前記切削可能領域とその周囲の地盤に跨るアンカー固定穴を複数形成し、
前記定着材注入パイプに定着材を注入しながら、前記補強アンカーを前記アンカー固定穴に挿入する、土留め壁の補強方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、補強アンカー、および補強アンカーを用いた土留め壁の補強方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、地下鉄、地下道、共同溝、下水道等(以下、「地下鉄等」ともいう。)のトンネル工事には、シールド掘削機を用いた、シールド工法が広く採用されている。
一般的に、シールド工法は、まず、開切工法によって、縦穴である立坑(発進立坑)を形成し、この発進立坑から地下にシールド掘削機を運び込み、そのシールド掘削機で発進立坑の掘削側面を掘削して、横方向に発進し、目的地点である終点までトンネルを掘削する工法である。
なお、通常、シールド工法においては、トンネルの目的地点である終点に、発進立坑と同様の縦穴(到達立坑)が形成され、その到達立坑にシールド掘削機を到達させる。
【0003】
ところで、開切工法によって形成された発進立坑や到達立坑(以下、総称して「立坑」ともいう。)の側面には、土圧や水圧(以下、「土圧等」という。)によるその側面の崩壊や、その側面からの地下水流出を防止するために、鉄筋コンクリートや、溝矢板、または、H型鋼等を用いた仮壁たる土留め壁が構築される。
【0004】
このように、シールド工法の立坑においては、土圧等に対抗して空間を保持するために、立坑の内周部に芯材を設置して、土留め壁が設けられる。また、こうして形成された土留め壁には、通常、シールド掘削機が発進・到達する際に開口を形成しなければならない(いわゆる、鏡切り)。そして、従来から、このような土留め壁の鏡切りの作業に対しては、重機や人力による手段がとられている。また、土留め壁は、土圧等に対抗するように設けられるものであるため、開口等を設けると、対抗力を低下させることがある。
【0005】
そこで、近年、立坑の土留め壁に、繊維で補強された樹脂成形体(FRP:Fiber Reinforced Plastics)等により構成された部材を組み込み、このFRPの部分(切削可能領域)をシールド掘削機で直接的に切削するシールド工法が実施されている(SEW工法:Shield Earth Retaining Wall System)。
【0006】
しかしながら、従来のSEW工法においては、切削可能領域を備えた土留め壁を、所定以上の土圧等が発生する環境下には採用することが困難であった。
そこで、このような環境下においても、SEW工法の採用を可能にするために、切削可能領域に、切削可能な補強アンカーを設けて、この補強アンカーによって、切削可能領域の強度を間接的に補強する方法(以下、「アンカー補強方法」という。)がある。
アンカー補強方法は、テンドングリップと樹脂繊維ワイヤーを備えた補強アンカーを用いて、切削可能領域を補強する方法である。
【0007】
アンカー補強方法では、芯材で囲まれた立坑の内部を掘削していく過程で、切削可能領域に補強アンカーを打設していく。補強アンカーの打設時には、芯材と芯材の間のソイルセメント部を掘削してアンカー固定穴(穴)を形成する。次に、そのアンカー固定穴に補強アンカーを挿入した後、アンカー頭部(ボルト・ナット構造)と受圧板で、補強アンカーを定着する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6163380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のアンカー固定穴を形成する工程において、補強アンカーを打設するためのアンカー固定穴が設けられている位置の上部に透水性が低い難透水層(加圧層)が存在する場合、地下水による圧力がアンカー固定穴に加わる。そのため、アンカー固定穴に補強アンカーを挿入する工程において、地下水による圧力や浮力により、樹脂製で軽量な補強アンカーが押し戻され、削孔部内に補強アンカーを全長分挿入できないという課題があった。
【0010】
また、特許文献1に記載の補強アンカーは、自由長(アンカー設置時の定着長形成用のグラウトと付着しない領域)を形成するために、樹脂繊維ワイヤーが最大6本束ねられた状態で、樹脂繊維ワイヤーの一方の端部が自由長シースで被覆されている。上記のような地下水による圧力や浮力の影響を軽減するために、樹脂繊維ワイヤーを1本ずつシースで被覆する構造を採用する場合、樹脂繊維ワイヤーとシースの間の隙間を少なくして、定着長形成用のグラウトが自由長部に浸入しないよう(自由長部の樹脂繊維ワイヤーとグラウトが施工時に付着しないよう)にする必要がある。しかしながら、樹脂繊維ワイヤーの他方の端部では、樹脂繊維ワイヤーが最大6本束ねられた状態で、樹脂繊維ワイヤーを自由長シースで被覆することができないという課題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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