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公開番号2024042277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146875
出願日2022-09-15
発明の名称エンジン制御装置
出願人株式会社SUBARU
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類F02D 43/00 20060101AFI20240321BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】エンジン熱効率の低下を抑制しつつピストン打音を解消する。
【解決手段】エンジン制御装置は、エンジン振動を検出する振動センサと、EGRデバイスおよび点火デバイスを制御する制御システムと、を有する。前記EGRデバイスの制御に用いられるEGR制御マップとして、第1EGRマップよりも高いEGR率が設定される第2EGRマップがある。前記点火デバイスの制御に用いられる点火制御マップとして、第1点火マップよりも進角側の点火時期が設定される第2点火マップがある。前記制御システムは、前記振動センサから出力される振動信号に、バンドパスフィルタ処理を施すことで、ピストン打音に関する周波数帯域の信号成分を抽出する。前記制御システムは、前記信号成分の大きさが閾値を上回る場合に、前記EGR制御マップを前記第2EGRマップに切り替え、前記点火制御マップを前記第2点火マップに切り替える。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
排気系から吸気系に排気ガスを供給するEGRデバイスと、燃焼室内の混合気に点火する点火デバイスと、を制御するエンジン制御装置であって、
エンジン本体に取り付けられ、エンジン振動を検出する振動センサと、
互いに通信可能に接続されるプロセッサおよびメモリを備え、前記EGRデバイスおよび前記点火デバイスを制御する制御システムと、
を有し、
前記EGRデバイスの制御に用いられるEGR制御マップとして、エンジン運転点毎にEGR率が設定される第1EGRマップと、前記第1EGRマップよりも高いEGR率が設定される第2EGRマップと、があり、
前記点火デバイスの制御に用いられる点火制御マップとして、エンジン運転点毎に点火時期が設定される第1点火マップと、前記第1点火マップよりも進角側の点火時期が設定される第2点火マップと、があり、
前記制御システムは、
前記振動センサから出力される振動信号に、バンドパスフィルタ処理を施すことで、ピストン打音に関する周波数帯域の信号成分を抽出し、
前記信号成分の大きさが閾値を上回る場合に、前記EGR制御マップを前記第1EGRマップから前記第2EGRマップに切り替え、かつ前記点火制御マップを前記第1点火マップから前記第2点火マップに切り替える、
エンジン制御装置。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジン制御装置において、
前記EGR制御マップを前記第1EGRマップから前記第2EGRマップに切り替え、かつ前記点火制御マップを前記第1点火マップから前記第2点火マップに切り替えることにより、混合気の燃焼位相を特定範囲に維持しつつ混合気の燃焼速度を低下させる、
エンジン制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載のエンジン制御装置において、
前記特定範囲には、燃焼室に対する供給燃料の50%が燃焼するときの燃焼位相が含まれている、
エンジン制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、EGRデバイスおよび点火デバイスを制御するエンジン制御装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
シリンダ内でピストンを往復させるエンジンにおいては、所謂ピストンの首振り運動によるピストン打音が発生してしまう虞がある。このピストンスラップによるピストン打音を抑制するため、クランク室を減圧したり暖機促進制御を禁止したりする制御装置が提案されている(特許文献1および2参照)。また、エンジンのノッキングを抑制するため、点火時期を遅角させる制御装置も提案されている(特許文献3および4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-174659号公報
特開2011-236783号公報
特開平2-104971号公報
特開2012-193628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ピストン打音の発生要因の1つとして、膨張行程における燃焼速度の過度な上昇が考えられる。このため、点火時期を遅角させて燃焼速度を低下させることにより、首振り運動を抑えてピストン打音を低減させることも考えられるが、点火時期を遅角させることはエンジン熱効率を低下させる要因であった。このため、エンジン熱効率の低下を抑制しつつピストン打音を解消することが求められている。
【0005】
本発明の目的は、エンジン熱効率の低下を抑制しつつピストン打音を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態のエンジン制御装置は、排気系から吸気系に排気ガスを供給するEGRデバイスと、燃焼室内の混合気に点火する点火デバイスと、を制御するエンジン制御装置であって、エンジン本体に取り付けられ、エンジン振動を検出する振動センサと、互いに通信可能に接続されるプロセッサおよびメモリを備え、前記EGRデバイスおよび前記点火デバイスを制御する制御システムと、を有し、前記EGRデバイスの制御に用いられるEGR制御マップとして、エンジン運転点毎にEGR率が設定される第1EGRマップと、前記第1EGRマップよりも高いEGR率が設定される第2EGRマップと、があり、前記点火デバイスの制御に用いられる点火制御マップとして、エンジン運転点毎に点火時期が設定される第1点火マップと、前記第1点火マップよりも進角側の点火時期が設定される第2点火マップと、があり、前記制御システムは、前記振動センサから出力される振動信号に、バンドパスフィルタ処理を施すことで、ピストン打音に関する周波数帯域の信号成分を抽出し、前記信号成分の大きさが閾値を上回る場合に、前記EGR制御マップを前記第1EGRマップから前記第2EGRマップに切り替え、かつ前記点火制御マップを前記第1点火マップから前記第2点火マップに切り替える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ピストン打音に関する周波数帯域の信号成分を抽出し、信号成分の大きさが閾値を上回る場合に、EGR制御マップを第1EGRマップから第2EGRマップに切り替え、かつ点火制御マップを第1点火マップから第2点火マップに切り替える。これにより、エンジン熱効率の低下を抑制しつつピストン打音を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態であるエンジン制御装置を備えた車両の一例を示した図である。
エンジン制御装置によって制御されるエンジンの一例を示した図である。
エンジン制御装置の構成例を示した図である。
電子制御ユニットの基本構造の一例を示した図である。
打音抑制制御の実行手順の一例を示したフローチャートである。
振動センサによって検出される振動信号の一例を示した図である。
バンドパスフィルタ処理によって抽出された信号成分の一例を示した図である。
打音抑制制御における混合気の燃焼速度および燃焼位相の推移例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一または実質的に同一の構成や要素については、同一の符号を付して繰り返しの説明を省略する。
【0010】
[車両]
図1は本発明の一実施形態であるエンジン制御装置10を備えた車両11の一例を示した図である。図1に示すように、車両11には、エンジン12および変速機13からなるパワーユニット14が搭載されている。パワーユニット14の出力軸15には、プロペラ軸16およびデファレンシャル機構17を介して後輪18が連結されている。なお、図示するパワーユニット14は、後輪駆動用のパワーユニットであるが、これに限られることはなく、前輪駆動用や全輪駆動用のパワーユニットであっても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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