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公開番号2024042126
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2021007174
出願日2021-01-20
発明の名称振動検知システム、振動検知方法、および振動検知プログラム
出願人国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類G01M 99/00 20110101AFI20240321BHJP(測定;試験)
要約【課題】構造物または対象物の振動検知を簡易に行い得るようにする。
【解決手段】構造物または構造物に取り付けられた対象物の振動を検知する振動検知システムは、撮像装置によって撮影された構造物または対象物の画像を取得する取得部と、空間フィルタ処理によって画像から各画素の時系列を生成する空間フィルタ処理部と、構造物または対象物を特徴付けるパラメータを用いた時間フィルタ処理によって各画素の時系列のうちの特定振動数の画素の変化量を拡大する時間フィルタ処理部と、特定振動数の画素の変化量が拡大された各画素の時系列を基に再構成した拡大画像をフレーム分割したサンプリングフレームから構造物または対象物の振動を定量化する指標を算出し、指標の時系列から構造物または対象物の振動を検知する振動検知部とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
構造物または構造物に取り付けられた対象物の振動を検知する振動検知システムであって、
撮像装置によって撮影された前記構造物または前記対象物の画像を取得する取得部と、
空間フィルタ処理によって前記画像から各画素の時系列を生成する空間フィルタ処理部と、
前記構造物または前記対象物を特徴付けるパラメータを用いた時間フィルタ処理によって前記各画素の時系列のうちの特定振動数の画素の変化量を拡大する時間フィルタ処理部と、
前記特定振動数の画素の変化量が拡大された前記各画素の時系列を基に再構成した拡大画像をフレーム分割したサンプリングフレームから前記構造物または前記対象物の振動を定量化する指標を算出し、前記指標の時系列から前記構造物または前記対象物の振動を検知する振動検知部と
を有することを特徴とする振動検知システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記時間フィルタ処理部は、
複数種類の前記パラメータを用いた時間フィルタ処理を実行し、
前記振動検知部は、
前記複数種類のパラメータ各々に対応する拡大画像のサンプリングフレームから前記指標を算出して前記構造物または前記対象物の振動を検知する
ことを特徴とする請求項1に記載の振動検知システム。
【請求項3】
前記振動検知部は、
前記サンプリングフレームにおける基準画素に対する前記構造物または前記対象物の画素の相対振幅を前記指標として前記構造物または前記対象物の振動を検知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動検知システム。
【請求項4】
前記振動検知部は、
前記サンプリングフレームにおける前記構造物または前記対象物の変位量を前記指標として前記構造物または前記対象物の振動を検知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の振動検知システム。
【請求項5】
前記振動検知部は、
前記指標の値を周波数解析した結果に基づく該値の周期性の有無を基に前記構造物または前記対象物の振動を検知する
ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の振動検知システム。
【請求項6】
前記振動検知部は、
前記サンプリングフレーム毎の前記指標の値について、前記構造物または前記対象物が振動状態でないと仮定した場合における該値の確率分布を表す周辺尤度に対する、前記構造物または前記対象物が振動状態であると仮定した場合における該値の確率分布を表す周辺尤度の比率に基づいて、前記構造物または前記対象物の振動を検知する
ことを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の振動検知システム。
【請求項7】
前記振動検知部は、
前記画像に設定された振動検知点における前記構造物の振動に関する情報を時系列で取得し、
前記時系列から或る時刻における前記構造物の状態を示す特徴量を生成し、当該特徴量に基づいて前記指標を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の振動検知システム。
【請求項8】
前記振動検知部は、
前記或る時刻における前記情報を、該或る時刻以前において取得された前記情報の時系列の線形結合で表現する自己回帰モデルを生成し、
前記自己回帰モデルの回帰係数に基づいて、前記特徴量を生成する
ことを特徴とする請求項7に記載の振動検知システム。
【請求項9】
前記情報の時系列は、前記構造物における位置毎に取得されたものであり、
前記振動検知部は、
前記構造物における位置毎の前記時系列に基づいて位置毎の前記特徴量を算出する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の振動検知システム。
【請求項10】
前記振動検知部は、
前記特徴量について、前記構造物が健全状態であると仮定した場合における該特徴量の確率分布を表す第1の周辺尤度と、前記構造物が前記健全状態でないと仮定した場合における該特徴量の確率分布を表す第2の周辺尤度と、の比率である評価指標を算出し、該評価指標に基づいて前記構造物を診断する
ことを特徴とする請求項7~9の何れか1項に記載の振動検知システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動検知システム、振動検知方法、および振動検知プログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
橋梁等の構造物にはボルト等の対象物が取り付けられている。より具体的には、構造物の部材を連結するために、ボルト等の締結部材が多くの場所で用いられている。例えばボルトは、その軸部に作用する軸力によりボルトに挟まれた添接板間に働く摩擦力を以って、部材を強固に連結する。
【0003】
ここで、ボルトの軸力が経年変化により減少し、ボルトの締結が緩むと、構造物の信頼性や安全性の低下につながる。このため、従来は点検者が実地にてボルトの締結の緩みを点検していた。
【0004】
また、EVM(Eulerian Video Magnification)は、経時的なビデオ(画素など)の空間的な位置の微妙な変化を増幅する技術である。EVMに関するさらなる詳細は、Wu等による「世界の若干の微妙な変化を明らかにするオイラービデオ倍率」と題されたマサチューセッツ工科学研究所が発表した記事で提供されている。EVMを血流や呼吸の検出や、血管のサイズなどにおける僅かな変化の可視化に適用する技術がある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
H. Wu, M. Rubinstein, E. Shih, F. Durand, W. Freeman, “Eulerian Video Magnification for Revealing Subtle Changes in the World.,” ACM Transactions on Graphics, July 2012, Vol. 31, No. 4, Article No.: 65.
A. Long, C.W. Kim, and Y. Kondo, “Detecting Loosening Bolts of Highway Bridges by Image Processing Techniques.,” 16th East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering & Construction (EASEC16), Brisbane, Australia, December 3-6, 2019.
【特許文献】
【0006】
特表2020-522292号公報
特表2016-533786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、構造物において、全てのボルトが緩んでいるとは限らない。特に橋梁などの大型構造物において、全てのボルトの緩みの有無を、個別に調査することは、構造物に足場を組むなど、大変な労力と費用を要することから、非現実的である。そこで、詳細な調査の対象とするボルトを事前にスクリーニングする技術が望まれていた。
【0008】
本発明は上記の点を考慮してなされたものであって、構造物または対象物の振動検知を簡易に行い得るようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明では、例えば、構造物または構造物に取り付けられた対象物の振動を検知する振動検知システムは、撮像装置によって撮影された前記構造物または前記対象物の画像を取得する取得部と、空間フィルタ処理によって前記画像から各画素の時系列を生成する空間フィルタ処理部と、前記構造物または前記対象物を特徴付けるパラメータを用いた時間フィルタ処理によって前記各画素の時系列のうちの特定振動数の画素の変化量を拡大する時間フィルタ処理部と、前記特定振動数の画素の変化量が拡大された前記各画素の時系列を基に再構成した拡大画像をフレーム分割したサンプリングフレームから前記構造物または前記対象物の振動を定量化する指標を算出し、前記指標の時系列から前記構造物または前記対象物の振動を検知する振動検知部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば、構造物または対象物の振動検知を簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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