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公開番号2024041164
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2022145820
出願日2022-09-14
発明の名称セメントクリンカの製造方法及び製造設備
出願人株式会社トクヤマ
代理人個人,個人
主分類C04B 7/44 20060101AFI20240319BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】溶剤貯蔵タンク内で発生した溶剤の揮発成分の新規な処理方法を提供すること。
【解決手段】
溶剤貯蔵タンク20に収容された揮発性溶剤から発生する揮発成分を、セメントクリンカ製造装置10のクリンカクーラ抽気ダクト17に導入して、セメントクリンカの製造を行うセメントクリンカの製造方法である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
溶剤貯蔵タンクに収容された揮発性溶剤から発生する揮発成分を、セメントクリンカ製造装置のクリンカクーラ抽気ダクトに導入して、セメントクリンカの製造を行うことを特徴とするセメントクリンカの製造方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記揮発性溶剤の揮発成分を希釈ガスで希釈した後に、クリンカクーラ抽気ダクトに導入することを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項3】
前記揮発性溶剤の揮発成分を爆発下限界より低い濃度まで希釈することを特徴とする請求項2記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項4】
前記揮発性溶剤が、常温常圧で液体であり、引火点70℃未満かつ発火点600℃未満の溶剤であることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項5】
セメントクリンカ製造装置と、揮発性溶剤を収容する溶剤貯蔵タンクとを備えるセメントクリンカ製造設備であって、
前記溶剤貯蔵タンクにその一端が接続され、該溶剤貯蔵タンクから揮発性溶剤の揮発成分を導出する揮発成分導出管と、
前記揮発成分導出管の他端に接続され、導入された揮発性溶剤の揮発成分を希釈ガスで希釈する希釈チャンバーと、
前記希釈チャンバーにその一端が接続されると共に前記セメントクリンカ製造装置のクリンカクーラ抽気ダクトにその他端が接続され、希釈された揮発成分をクリンカクーラ抽気ダクトに供給する希釈ガス供給管と、
を備えることを特徴とするセメントクリンカ製造設備。
【請求項6】
前記クリンカクーラ抽気ダクトが、仮焼炉に接続されていることを特徴とする請求項5記載のセメントクリンカ製造設備。
【請求項7】
前記希釈ガス供給管に、揮発性溶剤の揮発成分濃度を検知するガス濃度検知器が設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載のセメントクリンカ製造設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメントクリンカの製造方法及び製造設備に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
セメントを製造する際の工程としては、主として、石灰石、粘土等を乾燥し、粉砕するクリンカ原料調製工程、調製したセメントクリンカ原料を焼成キルン等の焼成装置で焼成してセメントクリンカを製造する焼成工程、及び製造したセメントクリンカに石膏等を加えてセメントとする仕上げ工程がある。
【0003】
焼成工程においては、焼成キルン等による本焼成の前に、仮焼炉等のプレヒータ部において、予備的にセメントクリンカ原料を仮焼成するのが一般的である。また、本焼成されたクリンカは、クリンカクーラ部で冷却ガスにより冷却される一方、熱せられた排ガスは、通常、クリンカクーラ抽気ダクトを通じてプレヒータ部に戻され、熱エネルギーの有効活用が図られている。
【0004】
他方、近年では、アセトン、アルコール類等の廃溶剤などを、セメントクリンカ製造の燃料の代替として使用する試みがなされている。このような廃溶剤を燃料として使用する場合には、搬入された廃溶剤を一時的に貯蔵タンクに保管する必要があるが、溶剤の中には引火性が高いものもあり、爆発事故が生じるおそれもあるため、種々の対策を講じる必要がある。
【0005】
このような廃溶剤等を貯蔵する設備としては、例えば、廃溶剤を貯蔵するタンクと、廃溶剤を受け入れ、タンク内に投入する受入管路と、タンクに貯蔵された廃溶剤を抜き出す抜出管路と、不活性ガスをタンクに供給する不活性ガス供給管路と、不活性ガス供給管路上に配置され、タンクの内圧が第1の設定値以上になったときに、不活性ガス供給管路を閉鎖し、タンクの内圧が第1の設定値より小さく大気圧より大きい第2の設定値以下になったときに、不活性ガス供給管路を開放する供給制御弁と、タンク内の酸素濃度を計測する酸素濃度計測手段とを備えた貯蔵設備が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5100318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、廃溶剤等をセメントクリンカ製造の補助燃料として利用するにあたっては、貯蔵タンク内で廃溶剤等を貯蔵する際に、有害で臭気のあるガス(溶剤の揮発成分)が発生する。上記特許文献1の設備では、当該溶剤の揮発成分は、脱臭設備の吸着材で吸着させて無害化させて大気に放出しているが、再生処理又は廃棄処分を行わなければならず、作業が煩雑となり、コスト高の原因となっていた。
【0008】
本発明の課題は、溶剤貯蔵タンク内で発生した溶剤の揮発成分の新規な処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、溶剤貯蔵タンク内で発生した溶剤の揮発成分を、セメントクリンカ製造装置のクリンカクーラ抽気ダクトに導入して自然燃焼処理する新規な処理方法を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1] 溶剤貯蔵タンクに収容された揮発性溶剤から発生する揮発成分を、セメントクリンカ製造装置のクリンカクーラ抽気ダクトに導入して、セメントクリンカの製造を行うことを特徴とするセメントクリンカの製造方法。
[2] 前記揮発性溶剤の揮発成分を希釈ガスで希釈した後に、クリンカクーラ抽気ダクトに導入することを特徴とする[1]記載のセメントクリンカの製造方法。
[3] 前記揮発性溶剤の揮発成分を爆発下限界より低い濃度まで希釈することを特徴とする[2]記載のセメントクリンカの製造方法。
[4] 前記揮発性溶剤が、常温常圧で液体であり、引火点70℃未満かつ発火点600℃未満の溶剤であることを特徴とする[1]~[3]のいずれか記載のセメントクリンカの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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