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公開番号2024048544
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154508
出願日2022-09-28
発明の名称石膏ボード及びその製造方法
出願人株式会社HAMY
代理人個人,個人
主分類C04B 28/14 20060101AFI20240402BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】石膏ボードの製造工程において、スラリーへ添加する水の量を低減する新たな方法を提案する。
【解決手段】この発明の石膏ボードの製造方法は、汎用的に用いられる微細な半水石膏からなる第1石膏粒子と、平均粒径が0.5mm~5.0mmである第2粒子とを含むスラリーを準備する工程と、該スラリーを石膏ボード用原紙へ供給する工程と、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
石膏ボードの製造方法であって、
汎用的に用いられる微細な半水石膏からなる第1石膏粒子と、平均粒径が0.5mm~5.0mmである第2粒子とを含むスラリーを準備する工程と、
該スラリーを石膏ボード用原紙へ供給する工程と、
を含む石膏ボードの製造方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記第2粒子は半水石膏、二水石膏若しくはその両者を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
廃石膏ボードを破砕して微細な粒子を得る工程と
前記微細な粒子を造粒して前記第2粒子を得る工程と、を含む請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
廃石膏ボードを破砕する工程と、
破砕された廃石膏ボードをふるい分けして、前記第2粒子を得る工程と、を含む請求項2に記載の製造方法。
【請求項5】
汎用的に用いられる微細な半水石膏からなる第1石膏粒子と、平均粒径が0.5mm~5.0mmである第2粒子を含む石膏ボード用のスラリー。
【請求項6】
前記第2粒子は半水石膏、二水石膏若しくはその両者を含む、請求項5に記載のスラリー。
【請求項7】
前記第2粒子の配合量は第1石膏粒子に対する質量比で25%~100%である、請求項6に記載のスラリー。
【請求項8】
石膏ボードであって、
微細な石膏粒子からなるマトリックス領域と、
0.5mm~5.0mmの平均粒径の島領域と、を備える石膏ボード。
【請求項9】
前記島領域は半水石膏、二水石膏若しくはその両者を含む、請求項8に記載の石膏ボード。
【請求項10】
前記島領域は、前記マトリックス領域に対して、質量比で25%~100%である、請求項9に記載の石膏ボード。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は石膏ボードの改良に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、石膏ボードは次のようにして製造される。
原料となる石膏(二水石膏)を焼成して半水石膏とし、これを粉砕する。粉砕された半水石膏に各種の添加材を加え、更に水を加えて混錬してスラリーとする。
このスラリーを原紙へ供給して板状とし硬化させる。その後、乾燥工程、賦形工程を経て、製品である石膏ボードとなる。
【0003】
ここで、原紙へスラリーを供給するにはスラリーに高い流動性が必要となり、そのために半水石膏粒子へ十分な水を添加しなければならない。添加された水(水和に必要な水は除く)は乾燥工程において加熱除去されるので、乾燥工程に要求される熱量は添加された水の量に比例する。
廃石膏ボードを再利用する際には、スラリー作成時により多くの水が必要になるので、当該水の量を低減することが大きな課題となっている。
そこで、従来から、省エネルギーの要求として、スラリー作成時に要求される水の量を低減する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6529205号公報
特許第5380494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
減水剤及び発泡剤を利用する特許文献1に記載の製造方法によれば、確かにスラリー作成時の水の量を低減することができたが、昨今の更なる省エネルギーの要求に答えるためには限界があった。
特許文献2に開示の方法では、半水石膏の粒子を得るため、焼成工程、加水処理工程及び再焼成工程を経る。そのため、製造工程が複雑となり、スループットの低下、ひいては石膏ボードの製造コストの増加を引き起こしかねない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記背景技術を参照しつつも、スラリー作成時に要求される水の量を低減すべく、鋭意検討を重ねてきた。その結果、スラリーを構成する石膏の粒子を制御することに気がついた。
即ち、この発明の第1局面は次のように規定される。
石膏ボードの製造方法であって、
汎用的に用いられる微細な半水石膏からなる第1石膏粒子と、平均粒径が0.5mm~5.0mmである第2粒子を含むスラリーを準備する工程と、
該スラリーを石膏ボード用原紙へ供給する工程と、
を含む石膏ボードの製造方法。
【0007】
従来の石膏ボードの製造方法では、そのスラリーには、石膏成分として、半水石膏粒子のみが含まれる。かかる第1石膏粒子の平均粒径は20μm~100μ

であった。
本発明者の検討によれば、第1石膏粒子として、廃石膏ボード由来のものを15質量%含ませた半水石膏粒子を採用したとき、スラリーに好適な流動性を付与するには第1石膏粒子に対して75質量%の水が必要であった。
これに対し、第1石膏粒子へこれより平均粒径が大きな第2粒子を混在させることにより、好適な流動性を備えたスラリーを得るのに必要な水の量を低減させることができた。
【0008】
第2粒子の平均粒径は0.5mm~5.0mmとすることが好ましい。平均粒径を5.0mm以下にすることで石膏ボードの基部の表面に平滑性が維持される。また、平均粒径を0.5mm以上とすることで、減水効果を確実に得られる。
更に好ましい第2粒子の平均粒径は1.0mm~3.0mmである。
なお、第1石膏粒子及び第2粒子の平均粒径の特定方法は特に限定されるものではないが、この発明では第1石膏粒子の平均粒径はレーザ回折式の粒度分布測定装置で測定した。第2粒子の平均粒径はフルイにより特定した。
【0009】
上記において、第1石膏粒子を構成する半水石膏は、バージン(非廃石膏ボード由来)粒子のみであっても、バージン粒子と廃石膏ボード由来の混合物であってもよい。両者の配合割合やその平均粒径も任意に選択可能である。
第2粒子を構成する材料は、石膏ボードに要求される防火性等の特性を維持できるものであれば、特に限定されない。石膏の他、砂等の細骨材等の無機材料を用いることができる。
第2粒子の配合量は特に限定されないが、第1石膏粒子に対する質量比で25%~100%とすることが好ましい。
両者の比を100質量%以下とすることで石膏ボードの基部の表面の平坦性を維持できる。両者の比を25質量%以上とすることで、減水効果を確実に得られる。
第1石膏粒子に対する更に好ましい第2粒子の質量比は25%~50%である。
【0010】
第2粒子の材料として石膏成分を用いることが好ましい。この石膏成分はバージンのものであっても、廃石膏ボード由来のものであっても、また両者の混合体であってもよい。
SDGs等の環境を考慮したときは、第2粒子として廃石膏ボード由来のものを採用することが好ましい。
第2粒子に要求される平均粒径を満足すれば、第2粒子は廃石膏ボード由来の微細粒子を造粒して得たものでもよいし、また、廃石膏ボードの破砕物をふるい分けして得たものでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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