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公開番号2024065246
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022173991
出願日2022-10-31
発明の名称セメント組成物
出願人太平洋セメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20240508BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】廃ガラスの有効利用を図ることができ、強度発現性に優れたセメント組成物を提供する。
【解決手段】セメントと、下記式(1)で表される数値が230以上であるガラス粉末と、セメント混和剤を含み、セメントとガラス粉末の合計100質量%中のガラス粉末の割合が1~30質量%であるセメント組成物。
(SiO2+Al2O3)×ブレーン比表面積/1000・・・(1)
(上記式(1)中、SiO2はガラス粉末中のSiO2の含有率(質量%)、Al2O3はガラス粉末中のAl2O3の含有率(質量%)、ブレーン比表面積はガラス粉末のブレーン比表面積(cm2/g)である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメントと、下記式(1)で表される数値が230以上であるガラス粉末と、セメント混和剤を含み、
上記セメントと上記ガラス粉末の合計100質量%中の上記ガラス粉末の割合が1~30質量%であることを特徴とするセメント組成物。
(SiO

+Al



)×ブレーン比表面積/1000・・・(1)
(上記式(1)中、SiO

は上記ガラス粉末中のSiO

の含有率(質量%)、Al



は上記ガラス粉末中のAl



の含有率(質量%)、ブレーン比表面積は上記ガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
上記ガラス粉末は、1~4μmの粒径を有する上記ガラス粒子の含有率が25~70体積%で、かつ、10~40μmの粒径を有する上記ガラス粒子の含有率が15~55体積%であるものである請求項1に記載のセメント組成物。
【請求項3】
上記ガラス粉末がホウケイ酸ガラス粉末である請求項1又は2に記載のセメント組成物。
【請求項4】
上記ガラス粉末中、SiO

の含有率が40質量%以上、Al



の含有率が10~18質量%、CaOの含有率が16~30質量%である請求項1又は2に記載のセメント組成物。
【請求項5】
上記ガラス粉末の強熱減量が2.0質量%以下である請求項1又は2に記載のセメント組成物。
【請求項6】
上記ガラス粉末のブレーン比表面積が3,000~7,000cm

/gである請求項1又は2に記載のセメント組成物。
【請求項7】
上記ガラス粉末の下記式(2)で表される数値が1.0以上である請求項1又は2に記載のセメント組成物。
(CaO/SiO

)×ブレーン比表面積/1000・・・(2)
(上記式(2)中、CaOは上記ガラス粉末中のCaOの含有率(質量%)、SiO

は上記ガラス粉末中のSiO

の含有率(質量%)、ブレーン比表面積は上記ガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
【請求項8】
上記ガラス粉末の下記式(3)で表される数値が138以上である請求項1又は2に記載のセメント組成物。
(CaO+Al



))×ブレーン比表面積/1000・・・(3)
(上記式(3)中、CaOは上記ガラス粉末中のCaOの含有率(質量%)、Al



は上記ガラス粉末中のAl



の含有率(質量%)、ブレーン比表面積は上記ガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
【請求項9】
さらに、水を含む請求項1又は2に記載のセメント組成物。
【請求項10】
さらに、細骨材を含む請求項9に記載のセメント組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント組成物に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
産業廃棄物である廃ガラスの有効利用について様々な技術が検討されている。
例えば、特許文献1には、ガラス粉末とセメント系固化材の混合物にアクリル酸・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合物のマグネシウム塩とポリエチレンイミンとの複合体からなる高分子化合物を含む水溶液を添加し混練、固化させて形成した透水性ブロック、及び、上記ガラス粉末として、廃ガラスの破砕粉を用いることが記載されている。
また、特許文献2には、アルカリ含有ガラス粉末からアルカリ成分の一部またはすべてを除去したものであって、アルカリ含有量が3重量%以下であり、かつ平均粒子径が1~20μmであることを特徴とするセメント用混和材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-29809号公報
特開2004-123458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、廃ガラスの有効利用を図ることができ、強度発現性に優れたセメント組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメントと、式(1):(SiO

の含有率+Al



の含有率)×ブレーン比表面積/1000で表される数値が230以上であるガラス粉末と、セメント混和剤を含み、セメントとガラス粉末の合計100質量%中のガラス粉末の割合が1~30質量%であるセメント組成物によれば上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]を提供するものである。
[1] セメントと、下記式(1)で表される数値が230以上であるガラス粉末と、セメント混和剤を含み、上記セメントと上記ガラス粉末の合計100質量%中の上記ガラス粉末の割合が1~30質量%であることを特徴とするセメント組成物。
(SiO

+Al



)×ブレーン比表面積/1000・・・(1)
(上記式(1)中、SiO

は上記ガラス粉末中のSiO

の含有率(質量%)、Al



は上記ガラス粉末中のAl



の含有率(質量%)、ブレーン比表面積は上記ガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
[2] 上記ガラス粉末は、1~4μmの粒径を有する上記ガラス粒子の含有率が25~70体積%で、かつ、10~40μmの粒径を有する上記ガラス粒子の含有率が15~55体積%であるものである前記[1]に記載のセメント組成物。
[3] 上記ガラス粉末が、ホウケイ酸ガラス粉末である前記[1]又は[2]に記載のセメント組成物。
[4] 上記ガラス粉末中、SiO

の含有率が40質量%以上、Al



の含有率が10~18質量%、CaOの含有率が16~30質量%である前記[1]~[3]のいずれかに記載のセメント組成物。
[5] 上記ガラス粉末の強熱減量が2.0質量%以下である前記[1]~[4]のいずれかに記載のセメント組成物。
[6] 上記ガラス粉末のブレーン比表面積が3,000~7,000cm

/gである前記[1]~[5]のいずれかに記載のセメント組成物。
【0006】
[7] 上記ガラス粉末の下記式(2)で表される数値が1.0以上である前記[1]~[6]のいずれかに記載のセメント組成物。
(CaO/SiO

)×ブレーン比表面積/1000・・・(2)
(上記式(2)中、CaOは上記ガラス粉末中のCaOの含有率(質量%)、SiO

は上記ガラス粉末中のSiO

の含有率(質量%)、ブレーン比表面積は上記ガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
[8] 上記ガラス粉末の下記式(3)で表される数値が138以上である前記[1]~[7]のいずれかに記載のセメント組成物。
(CaO+Al



))×ブレーン比表面積/1000・・・(3)
(上記式(3)中、CaOは上記ガラス粉末中のCaOの含有率(質量%)、Al



は上記ガラス粉末中のAl



の含有率(質量%)、ブレーン比表面積は上記ガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
[9] さらに、水を含む前記[1]~[8]のいずれかに記載のセメント組成物。
[10] さらに、細骨材を含む前記[1]~[9]のいずれかに記載のセメント組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明のセメント組成物によれば廃ガラスの有効利用を図ることができる。また、本発明のセメント組成物は強度発現性に優れたものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のセメント組成物は、セメントと、下記式(1)で表される数値が230以上であるガラス粉末と、セメント混和剤を含み、セメントとガラス粉末の合計100質量%中のガラス粉末の割合が1~30質量%であるものである。
(SiO

+Al



)×ブレーン比表面積/1000・・・(1)
(上記式(1)中、SiO

はガラス粉末中のSiO

の含有率(質量%)、Al



はガラス粉末中のAl



の含有率(質量%)、ブレーン比表面積はガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
なお、本明細書中、「セメント組成物」とは、水を含まない粉粒状の組成物のほか、水を含む組成物(ペースト、モルタル、又はコンクリート)であって、硬化前の流動性を有する形態および硬化後の形態を包含するものである。
以下、詳しく説明する。
セメント組成物に含まれるセメントの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント(「JIS R 5212:2009(シリカセメント)」に規定されるもの)等の混合セメントや、シリカフューム含有セメント(例えば、太平洋セメント社製、商品名「シリカフュームプレミックスセメント」、本明細書中、「シリカフューム含有セメント」には、シリカセメントは含まれないものとする。)や、エコセメントや、白色セメントや、超速硬セメント等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、入手の容易性や強度発現性等の観点から、各種ポルトランドセメントが好ましく、普通ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメントがより好ましく、普通ポルトランドセメントが特に好ましい。
また、セメント組成物がいわゆる超高強度コンクリート(例えば、圧縮強度が100N/mm

以上であるもの)である場合には、低熱ポルトランドセメント、シリカセメント、
シリカフューム含有セメントが特に好ましい。
【0009】
セメントのブレーン比表面積は、好ましくは2,000~6,000cm

/g、より好ましくは2,500~5,000cm

/g、特に好ましくは3,000~4,000cm

/gである。上記ブレーン比表面積が2,000cm

/g以上であれば、セメント組成物の強度発現性がより向上する。上記ブレーン比表面積が6,000cm

/g以下であれば、セメントの製造に要する労力を小さくし、より容易に入手することができる。
【0010】
ガラス粉末の下記式(1)で表される数値は、230以上、好ましくは235~350、より好ましくは250~345、さらに好ましくは270~340、特に好ましくは300~340である。上記数値が230未満であると、セメント組成物の強度発現性が低下する。上記数値が350以下であれば、ガラス粉末の入手がより容易となり、かつ、ガラス粉末の製造に要する労力をより小さくすることができる。
(SiO

+Al



)×ブレーン比表面積/1000・・・(1)
(上記式(1)中、SiO

はガラス粉末中のSiO

の含有率(質量%)、Al



はガラス粉末中のAl



の含有率(質量%)、ブレーン比表面積はガラス粉末のブレーン比表面積(cm

/g)である。)
(【0011】以降は省略されています)

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