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公開番号2024041037
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2023109062,2022145690
出願日2023-07-03,2022-09-13
発明の名称粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240318BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】軽圧着接着性に優れる粘着シートを提供する。
【解決手段】粘着剤層を有する粘着シートが提供される。上記粘着剤層は、アクリル系ポリマーと、アクリル系オリゴマーとを含む。上記アクリル系ポリマーは、炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと、反応性官能基を有するモノマーと、を含むモノマー成分の重合物である。また、上記モノマー成分は、前記反応性官能基を有するモノマーを3重量%以上含む。そして、上記粘着剤層は、-20℃での貯蔵弾性率が220MPa未満である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
粘着剤層を有する粘着シートであって、
前記粘着剤層は、アクリル系ポリマーと、アクリル系オリゴマーとを含み、
前記アクリル系ポリマーは、
炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと、
反応性官能基を有するモノマーと、
を含むモノマー成分の重合物であり、
前記モノマー成分は、前記反応性官能基を有するモノマーを3重量%以上含み、
前記粘着剤層は、-20℃での貯蔵弾性率が220MPa未満である、粘着シート。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、炭素原子数が7または8の鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレートである、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートはヘプチルアクリレートを含む、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは2-エチルヘキシルアクリレートを含む、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記反応性官能基を有するモノマーは、カルボキシ基含有モノマーおよび水酸基含有モノマーから選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は30万以上150万以下の範囲内である、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項7】
前記アクリル系オリゴマーのガラス転移温度は20℃以上200℃以下である、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項8】
前記粘着剤層における前記アクリル系オリゴマーの含有量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して30重量部未満である、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項9】
前記粘着剤層は粘着付与樹脂をさらに含む、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項10】
電子機器において部材の固定に用いられる、請求項1または2に記載の粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般に粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により被着体に接着する性質を有する。かかる性質を活かして、粘着剤は、スマートフォン等の携帯電子機器や家電製品から自動車、OA機器等の各種産業分野において、典型的には粘着剤層を含む粘着シートの形態で、部品の接合や表面保護等の目的で広く利用されている。粘着シートに関する技術文献としては、特許文献1,2が挙げられる。特許文献1,2には、ヘプチルアクリレートをモノマー成分として用いて重合されたアクリル系ポリマーを含む粘着剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2021/125247号
国際公開第2021/125278号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、粘着シートは、十分な圧力で被着体に圧着することで、所期の性能(接着力等)が発現するよう設計されている。しかし、粘着シートの適用箇所や使用態様等によっては、圧着時の圧力が小さい方が望ましいことがある。例えば、電子機器内の部材固定に用いられる粘着シートでは、電子機器を構成する部材に精密機器が含まれ得るため、精密機器への負荷となるような重圧着による貼付けは望ましくない。かかる用途に用いられる粘着シートには、軽圧着で貼り付けられる場合であっても十分な接着力を発揮する性能を有することが求められ得る。軽圧着条件でも、十分な圧力で圧着した場合の接着力と遜色のない接着力(軽圧着接着性)を発揮し得る粘着シートを実現できれば、上記用途に好適な粘着シートとして利用することができる。また、上記のような軽圧着接着性に優れる粘着シートによると、圧着条件の制限が少なく、粘着シートの適用範囲が拡大され、有益である。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、軽圧着接着性に優れる粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書によると、粘着剤層を有する粘着シートが提供される。上記粘着剤層は、アクリル系ポリマーと、アクリル系オリゴマーとを含む。上記アクリル系ポリマーは、炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと、反応性官能基を有するモノマーと、を含むモノマー成分の重合物である。また、上記モノマー成分は、前記反応性官能基を有するモノマーを3重量%以上含む。そして、上記粘着剤層は、-20℃での貯蔵弾性率が220MPa未満である。上記構成の粘着シートによると、軽圧着条件でも、十分な圧力で圧着した場合と比べて同等の接着性(軽圧着接着性)が実現される。
【0007】
いくつかの態様において、上記炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、炭素原子数が7または8の鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレートである。炭素原子数が7または8の鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレートの重合物を含む粘着剤によると、-20℃での貯蔵弾性率を低下させやすく、ここに開示される技術による効果が好ましく実現される。
【0008】
いくつかの好ましい態様において、上記炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートはヘプチルアクリレートを含む。モノマー成分としてヘプチルアクリレートを含むアクリル系ポリマーを用いることにより、-20℃貯蔵弾性率が所定値以下となる柔軟な粘着剤を形成しやすく、軽圧着接着性に優れる粘着剤が得られやすい。
【0009】
いくつかの好ましい態様において、上記炭素原子数が7以上の鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)を含む。ここに開示される技術によると、モノマー成分として2EHAを含むアクリル系ポリマーを用いる組成で、軽圧着接着性に優れる粘着剤を得ることができる。
【0010】
いくつかの態様において、上記反応性官能基を有するモノマーとしては、カルボキシ基含有モノマーおよび水酸基含有モノマーから選択される少なくとも1種が好ましく用いられる。カルボキシ基含有モノマーや水酸基含有モノマーが共重合されたアクリル系ポリマーによると、適度に向上した凝集力に基づき、良好な接着信頼性が得られやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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