TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024040998
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2022145687
出願日2022-09-13
発明の名称剥離ライナー付き両面粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240318BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】剥離ライナーの剥離に起因する粘着面の変形を高度に抑制し得る剥離ライナー付き両面接着性粘着シートを提供する。
【解決手段】両面接着性粘着シートと、両面接着性粘着シートの第1粘着面を保護する第1剥離ライナーと、両面接着性粘着シートの第2粘着面を保護する第2剥離ライナーと、を備える剥離ライナー付き両面接着性粘着シートが提供される。両面接着性粘着シートは、着色された粘着剤層を有する。また、粘着剤層はアクリル系ポリマーを含む。さらに、第1剥離ライナーの第1粘着面に対する剥離力R1と第2剥離ライナーの第2粘着面に対する剥離力R2との剥離力差は0.07N/50mm以上である。粘着剤層は、0℃での貯蔵弾性率が0.95MPa以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
両面接着性粘着シートと、該両面接着性粘着シートの第1粘着面を保護する第1剥離ライナーと、該両面接着性粘着シートの第2粘着面を保護する第2剥離ライナーと、を備える剥離ライナー付き両面接着性粘着シートであって、
前記両面接着性粘着シートは、着色された粘着剤層を有し、
前記粘着剤層はアクリル系ポリマーを含み、
前記第1剥離ライナーの前記第1粘着面に対する剥離力R

[N/50mm]と、前記第2剥離ライナーの前記第2粘着面に対する剥離力R

[N/50mm]との剥離力差が0.07以上であり、
前記粘着剤層は、0℃での貯蔵弾性率が0.95MPa以下である、剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、炭素原子数が4~8である鎖状アルキル基を有するアルキルアクリレートを含む、請求項1に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項3】
前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分はヘプチルアクリレートを含む、請求項1に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項4】
前記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分はn-ブチルアクリレートを含む、請求項1に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項5】
前記粘着剤層は黒色着色剤を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項6】
前記粘着剤層は、第1着色剤としての黒色着色剤と、第2着色剤としての金属酸化物と、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項7】
前記第1剥離ライナーの前記第1粘着面からの剥離力R

[N/50mm]は、前記第2剥離ライナーの前記第2粘着面からの剥離力R

[N/50mm]よりも低く、
前記第1剥離ライナーの前記第1粘着面からの剥離力R

は0.3N/50mm以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項8】
前記両面接着性粘着シートは、前記粘着剤層からなる基材レス粘着シートである、請求項1~4のいずれか一項に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項9】
前記両面接着性粘着シートは、前記粘着剤層と支持基材とを含む基材付き粘着シートである、請求項1~4のいずれか一項に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。
【請求項10】
前記両面接着性粘着シートは、電子機器において部材の固定に用いられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の剥離ライナー付き両面接着性粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、剥離ライナー付き両面粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、スマートフォン等の携帯電子機器や家電製品から自動車、OA機器等の各種産業分野において、典型的には粘着剤層を含む粘着シートの形態で、部品の接合や表面保護等の目的で広く利用されている。かかる粘着シートの用途の好適例として、電子機器内における部材の接合や固定、保護等が挙げられる。また、例えば、電子機器における液晶表示装置のバックライトモジュール等の光源や有機EL(electroluminescence)等の自発光素子からの光漏れの防止や、被着体の隠蔽、粘着シート越しの被着体外観の調整、意匠性等を目的として、所定の遮光性や減光性を有する粘着シートが利用されている。この種の技術に関する文献として特許文献1が挙げられる。特許文献2,3は、ヘプチルアクリレートをモノマー成分として用いて重合されたアクリル系ポリマーを含む粘着剤を開示する先行技術文献である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-37657号公報
国際公開第2021/125247号
国際公開第2021/125278号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被着体の隠蔽や外観の調整、意匠性付与等を目的として用いられる粘着シートは、被着体の視認側表面全体を覆うことで隠蔽等の目的を達成する。かかる粘着シートは、外部から視認され得るため、良好な外観品質を有することが求められる。例えば、電子機器の表示部において、有機ELパネル等の裏面側に配置される金属部材の隠蔽に用いられる粘着シートは、表示部の照明を落としたときに使用者の目に触れ得るため、外観品質よく被着体を隠蔽することが求められる。
【0005】
ところで、上記携帯電子機器等の各種部材の接合等に用いられる両面接着性粘着シート(両面粘着シートともいう。)は、使用前(すなわち、被着体に貼り付けられる前)においては、取扱い性などの観点から、2枚の剥離ライナーで各粘着面が保護された形態で流通、保管、加工され得る。粘着面を剥離ライナーで保護することにより、粘着面は平滑に保持され、被着体表面によく密着して所期の粘着特性を発揮することができる。また、剥離ライナーに保護されて平滑に保持された粘着面を有する粘着シートは、被着体に均質に貼り付けられて、上記被着体表面が視認される場合に良好な外観を提供し得る。
【0006】
上記2枚の剥離ライナーで各粘着面が保護された形態の剥離ライナー付き両面粘着シートは、通常、1枚目の剥離ライナーを剥離して一方の粘着面を露出させて、該粘着面を被着体に貼り付けた後、2枚目の剥離ライナーを剥離して他方の粘着面を露出させ、該粘着面を異なる被着体に貼り付ける態様で用いられて、2つの被着体を接合する。例えば、上記有機ELパネル等の裏面側に配置される金属部材の隠蔽に用いられる両面粘着シートは、金属部材と透明部材とに貼り付けられて両者を接合しつつ、視認側から金属部材を隠蔽する。
【0007】
しかし、上記剥離ライナー付き両面粘着シートにおいて、2枚の剥離ライナーの剥離力差が小さいと、1枚目の剥離ライナーを剥がす際に、反対側の剥離ライナーに浮きが生じ、上記浮きを原因として、反対側の粘着面の平滑性が視認可能なレベルで損なわれることがある。また、剥離ライナーが剥離される側の粘着面では、剥離ライナーに粘着面が引っ張られて、粘着面が波打ったりスジ状の荒れが生じるなど、粘着面が主として厚さ方向に変形し、かかる変形が被着体に貼り付けた後も残存し視認されてしまうことがある。そのような視認可能なサイズの粘着面の変形は、被着体に貼り付けられて安定してしまうと解消しない。特に、粘着剤層が着色剤を含むなど着色された粘着シートは、透明粘着シートよりも粘着面の変形のコントラストが出やすく、粘着面の変形による外観の変化が目立ちやすい傾向がある。さらに、近年、電子機器の表示部に対して、より高度な外観品質が求められる傾向があり、従来は問題とされなかったレベルの微細な変形が抑制された粘着面が求められることが想定される。上記のような剥離ライナー剥離時に生じる粘着面の変形は、剥離操作者や剥離条件などに依存し得るため、剥離ライナーの工夫や剥離力の設計だけでは、通常、高度に制御することが難しい。剥離ライナーの剥離に起因する粘着面の変形が高度に抑制された着色両面粘着シートが実現されれば、部材の接合固定等に用いられる両面粘着シートが適用される表面の外観品質を向上することができ、有用である。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、剥離ライナーの剥離に起因する粘着面の変形を高度に抑制し得る剥離ライナー付き両面接着性粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この明細書によると、両面接着性粘着シートと、該両面接着性粘着シートの第1粘着面を保護する第1剥離ライナーと、該両面接着性粘着シートの第2粘着面を保護する第2剥離ライナーと、を備える剥離ライナー付き両面接着性粘着シートが提供される。上記剥離ライナー付き両面接着性粘着シートにおいて、上記両面接着性粘着シートは、着色された粘着剤層を有する。また、上記粘着剤層はアクリル系ポリマーを含む。さらに、上記第1剥離ライナーの上記第1粘着面に対する剥離力R

[N/50mm]と、上記第2剥離ライナーの上記第2粘着面に対する剥離力R

[N/50mm]との剥離力差は0.07以上である。そして、上記粘着剤層は、0℃での貯蔵弾性率が0.95MPa以下である。
【0010】
上記構成の剥離ライナー付き両面粘着シートは、第1剥離ライナーの剥離力R

と第2剥離ライナーの剥離力R

との剥離力差が0.07N/50mm以上に設計されているので、剥離ライナー剥離時に浮きが生じにくく、粘着面に変形(波打ちやスジ状の荒れ等の変形)が生じにくい。また、粘着剤層の0℃での貯蔵弾性率が0.95MPa以下であるので、剥離ライナー剥離時に粘着面に変形が生じても、かかる変形は粘着剤の表面形状緩和作用により高度に抑制され得る。上記両面粘着シートは、着色された粘着剤層を有するため、粘着面の変形が目立ちやすいが、上記0℃貯蔵弾性率を有する粘着剤層を備える構成によると、上記変形が高度に抑制されるので、粘着面は、優れた外観品質を有するものとなる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日東電工株式会社
水槽
25日前
日東電工株式会社
照明装置
19日前
日東電工株式会社
光学積層体
2日前
日東電工株式会社
光学積層体
16日前
日東電工株式会社
粘着シート
17日前
日東電工株式会社
粘着シート
18日前
日東電工株式会社
複層構造体
16日前
日東電工株式会社
複層構造体
16日前
日東電工株式会社
粘着シート
19日前
日東電工株式会社
光学積層体
2日前
日東電工株式会社
配線回路基板
22日前
日東電工株式会社
集合体シート
24日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
17日前
日東電工株式会社
可変色粘着シート
22日前
日東電工株式会社
情報コード付シート
2日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
2日前
日東電工株式会社
粘着シート及び積層体
16日前
日東電工株式会社
配線回路基板の製造方法
22日前
日東電工株式会社
光学部材および照明装置
17日前
日東電工株式会社
粘着剤および粘着シート
17日前
日東電工株式会社
粘着剤および粘着シート
17日前
日東電工株式会社
高分子分散型液晶フィルム
18日前
日東電工株式会社
封止シートおよび電子装置
2日前
日東電工株式会社
培養システム及び培養方法
18日前
日東電工株式会社
封止シートおよび電子装置
2日前
日東電工株式会社
積層体および画像表示装置
11日前
日東電工株式会社
封止シートおよび電子装置
2日前
日東電工株式会社
分離膜の製造方法及び分離膜
17日前
日東電工株式会社
封止用シートおよび素子装置
2日前
日東電工株式会社
反射防止層付き偏光板の製造方法
24日前
日東電工株式会社
マーク付フィルムチップの製造方法
2日前
日東電工株式会社
光学装置、光学部材および導光部材
19日前
日東電工株式会社
培養バッグ及びそれを用いた培養方法
18日前
日東電工株式会社
培養バッグ及びそれを用いた培養方法
18日前
日東電工株式会社
光半導体素子封止用シートおよび表示体
12日前
日東電工株式会社
粘着剤層を有する積層フィルムの製造方法
16日前
続きを見る