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公開番号2024040103
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-25
出願番号2023026409
出願日2023-02-22
発明の名称アルカリ金属含有ハロゲン化物、電解質、電池及びハロゲン化物固体電解質の製造方法
出願人住友化学株式会社,国立大学法人京都大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01F 17/36 20200101AFI20240315BHJP(無機化学)
要約【課題】
イオン伝導度に優れるアルカリ金属含有ハロゲン化物を提供すること。
【解決手段】
アルカリ金属元素と、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu、Y、Al、Ga、In、Bi、Sb、Ge、Ti、Zr、Hf、Sn、Nb、Ta、及びWからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素Mと、ハロゲン元素とを含有し、空間群P63mcに帰属される結晶構造を有する、化合物。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ金属元素と、
Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu、Y、Al、Ga、In、Bi、Sb、Ge、Ti、Zr、Hf、Sn、Nb、Ta、及びWからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素Mと、
ハロゲン元素とを含有し、
空間群P6

mcに帰属される結晶構造を有する、化合物。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記ハロゲン元素がClを含む、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記金属元素が3価の金属元素を含む、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
下記組成式(1)で表される、請求項1又は2に記載の化合物。

α

β

γ
・・・(1)
(式中、Aはアルカリ金属元素であり、Xは、ハロゲン元素であり、1≦α≦4、0.5≦β≦2、4≦γ≦8である。)
【請求項5】
金属元素MがGa、In、Sc、La、Y、Sb及びBiからなる群から選択される少なくとも一種の元素を含む、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項6】
前記金属元素Mが2種以上の金属元素を含む、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項7】
前記ハロゲン元素が2種以上のハロゲン元素を含む、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の化合物を含む、電解質。
【請求項9】
請求項8に記載の電解質を含む、電池。
【請求項10】
原料を1GPa以上の圧力下で加熱する工程を含む、ハロゲン化物固体電解質の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ金属含有ハロゲン化物、電解質、電池及びハロゲン化物固体電解質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン電池等の電気化学デバイスに使用される電解質として、固体電解質が注目されている(特許文献1~3)。固体電解質は、従来の電解液と比較して、高温耐久性、高電圧耐性等に優れるため、安全性、高容量化、急速充放電、パックエネルギー密度などの電池の性能の向上に有用であると考えられている。
【0003】
特許文献1~3に記載されるように、リチウムイオン電池の固体電解質に使用される材料としてリチウム及びリチウム以外の金属元素を含むハロゲン化物の固体電解質が知られている。ハロゲン化物固体電解質は、柔軟性が高いため焼結を必要としないこと、H

S等の有害な物質を放出しないため安全性が高いことなど、酸化物系又は硫化物系の固体電解質にはない利点を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020137026号
国際公開第2022032311号
国際公開第2021234416号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ハロゲン化物固体電解質は、イオン伝導度に改善の余地がある。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、イオン伝導度に優れるアルカリ金属含有ハロゲン化物、及びハロゲン化物固体電解質の製造方法、並びにそれらを備える電解質、及び電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の実施形態[1]~[10]を含む。
[1]アルカリ金属元素と、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu、Y、Al、Ga、In、Bi、Sb、Ge、Ti、Zr、Hf、Sn、Nb、Ta、及びWからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素Mと、ハロゲン元素とを含有し、空間群P6

mcに帰属される結晶構造を有する、化合物。
[2]前記ハロゲン元素がClを含む、[2]の化合物。
[3]前記金属元素が3価の金属元素を含む、[1]又は[2]の化合物。
[4]下記組成式(1)で表される、[1]~[3]のいずれか一つの化合物。

α

β

γ
・・・(1)
(式中、Aはアルカリ金属元素であり、Xは、ハロゲン元素であり、1≦α≦4、0.5≦β≦2、4≦γ≦8である。)
[5]金属元素MがAl、Ga、In、Sc、La、及びYからなる群から選択される少なくとも一種の元素を含む、[1]~[4]のいずれか一つの化合物。
[6]前記金属元素Mが2種以上の金属元素を含む、[1]~[5]のいずれか一つの化合物。
[7]前記ハロゲン元素が2種以上のハロゲン元素を含む、[1]~[6]のいずれか一つの化合物。
[8][1]~[7]のいずれか一つの化合物を含む、電解質。
[9][8]の電解質を含む、電池。
[10]原料を1GPa以上の圧力下で加熱する工程を含む、ハロゲン化物固体電解質の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、イオン伝導度に優れるアルカリ金属含有ハロゲン化物、及びハロゲン化物固体電解質の製造方法、並びにそれらを備える電解質、及び電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施例1のサンプルについてc軸方向(001方向)に対応した単結晶X線回折測定の結果を示す図である。
図2は、実施例1~4のサンプルの粉末X線回折パターンである。
図3は、Li

ScCl

の3つの結晶多形についての粉末X線回折チャートである。
図4は、γ-Li

ScCl

の構造のボール-アンド-スティック及び多面体表示である。
図5は、実施例3のイオン伝導度のCole-Cole線図である。
図6は、実施例1について0.1Cで充放電試験を行った結果を示す図である。
図7は、実施例1について0.2Cで充放電試験を行った結果を示す図である。
図8は、実施例1と、α-Li

ScCl

について、サイクル数と放電容量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態の化合物は、アルカリ金属元素と、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Sc、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb、Lu、Y、Al、Ga、In、Bi、Sb、Ge、Ti、Zr、Hf、Sn、Nb、Ta、及びWからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素Mと、ハロゲン元素とを含有し、空間群P6

mcに帰属される結晶構造を有する。なお、以下では、本実施形態の化合物をアルカリ金属含有ハロゲン化物とも呼ぶ。このような化合物はイオン伝導度に優れる。そのため、本実施形態のアルカリ金属含有ハロゲン化物を含むイオン伝導性物質として使用できる。
結晶構造はX線回折測定によって同定することが可能である。特に、リートベルト解析によって同定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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