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公開番号2024063446
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022171403
出願日2022-10-26
発明の名称炭素材料及びその製造方法、並びにそれらの応用
出願人日本製紙株式会社
代理人個人
主分類C01B 32/05 20170101AFI20240502BHJP(無機化学)
要約【課題】解決しようとする課題の1つは、電極材料として好適な炭素材料を持続可能性の高い資源から安価に生産する方法を提供し、安価な電極材料およびこれを用いた燃料電池などを提供することにある。
【解決手段】セルロース系繊維(A)、アミノ基含有多糖(B)、および遷移金属硫酸塩(C)を含む前駆体を、不活性ガス雰囲気下にて700℃以上で焼成して、炭素材料を製造する。当該炭素材料を用いて電極を作製し、これを用いた燃料電池を得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セルロース系繊維(A)、アミノ基含有多糖(B)、および遷移金属硫酸塩(C)を含む前駆体を、不活性ガス雰囲気下にて700℃以上で焼成する、炭素材料の製造方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記遷移金属硫酸塩(C)が、硫酸鉄である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記のアミノ基含有多糖(B)に対する遷移金属硫酸塩(C)の重量比(C)/(B)が、0.08以上2.20以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記のアミノ基含有多糖(B)は、グルコサミン単位を分子構造中に含む多糖である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記のアミノ基含有多糖(B)が、キトサンである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記のセルロース系繊維(A)に対するアミノ基含有多糖(B)の重量比(B)/(A)が、0.05以上1.5以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記セルロース系繊維に前記アミノ基含有多糖(B)を付着させ、更に、前記遷移金属硫酸塩(C)を担持させて、前記前駆体を調製する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
遷移金属硫酸塩を担持したアミノ酸含有多糖が付着したセルロース系繊維を含有する、炭素材料前駆体。
【請求項9】
当該炭素材料前駆体の形状がシート状である、請求項8に記載の炭素材料前駆体。
【請求項10】
前記炭素材料は、酸素還元触媒用炭素材料である、請求項8に記載の炭素材料前駆体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭素材料及びその製造方法などに関し、詳しくは、燃料電池用電極材料として好適な炭素材料の製造方法、当該製法に用いられる前駆体、並びに当該製法により得られる炭素材料、更にこれらの応用に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
再生可能エネルギーに基づいたカーボンニュートラルな社会を実現するためのエネルギーデバイスとして、燃料電池や金属空気電池が注目されている。特に低温動作可能な固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)は有望視される。
【0003】
PEFCでは、電極に用いられる触媒として白金等の希少で高価な金属が使用されている。そのため、PEFCの製造コスト中の約40%を触媒コストが占めており、近年の白金価格上昇と相まって、PEFCの普及の障害となっている。現状、PEFCではアノードおよびカソードの両電極ともに白金を担持した炭素が使用されるのが一般的だが、特にカソードでは酸素還元反応が遅く、多くの触媒を必要とする。
【0004】
白金触媒コストの低減のため、触媒中の白金含有量低減が検討されている(例えば、特許文献1)。しかし、特許文献1に開示されている技術では、触媒コストの低減に大きく寄与するが、白金を使用することに変わりなく、普及に向けた大幅な生産コスト低減としては十分とは言いがたい。
【0005】
そこで、更なるコスト低減のため、白金を用いない炭素材料の検討も進められており、窒素や遷移金属をドープした炭素材料が開発されている(例えば、特許文献2)。しかし、特許文献2に開示されているような炭素材料は、カーボンナノチューブやグラフェン等のナノ炭素が主流であり、依然、生産コストは高いと考えられる。
【0006】
また、合成樹脂やカーボンブラック等の化石資源由来の炭素が用いられる場合もある(例えば、特許文献3)。しかし、特許文献3に開示されている技術のように化石資源由来の炭素に頼ることは、持続可能性の観点からは、更に改善の余地があるといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6161239号
WO2021/045121
特許第5232999号
【非特許文献】
【0008】
YR Rhim, et al. Changes in electrical and microstructural properties of microcrystalline cellulose as function of carbonization temperature. Carbon 2010, 48, 1012-1024
Sadia R, et al. Preparation and properties of chitosan-metal complex: Some factors influencing the adsorption capacity for dyes in aqueous solution. Journal of Environmental Science 2018, 66, 301-309
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
以上のような状況に鑑み、解決しようとする課題の1つは、電極材料として好適な炭素材料を持続可能性(Sustainability)の高い資源から安価に生産する方法を提供することにある。
また、解決しようとする課題の1つは、他の局面として、酸素還元反応触媒を、持続可能性の高い資源から安価に生産する方法を提供することにある。
また、解決しようとする課題の1つは、他の局面として、電極材料として好適であって安価な炭素材料を提供することにある。
また、解決しようとする課題の1つは、他の局面として、安価な酸素還元触媒を提供することにある。
さらに、解決しようとする課題の1つは、他の局面として、安価な燃料電池用電極およびこれを用いた燃料電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示により提示される発明は、多面的に複数の態様にて把握することができ、課題を解決するための手段として、例えば、下記のように具現化される態様を含みうる。なお、本開示においては、本開示中に提示される発明のことを、包括概念的に又は個々の態様に応じて、簡潔に「本発明」ともいう。
(【0011】以降は省略されています)

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