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公開番号2024066757
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-16
出願番号2022176415
出願日2022-11-02
発明の名称水溶液及びリチウム二次電池用正極活物質の製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01G 33/00 20060101AFI20240509BHJP(無機化学)
要約【課題】保存安定性に優れる被覆液として使用できる水溶液、及びこれを用いたリチウム二次電池用正極活物質の製造方法の提供。
【解決手段】Li、元素αのペルオキソ錯体、アンモニウムイオン及び硝酸イオンを含む水溶液であって、前記元素αは、Nb、Ti、Ta、Zr、W、Mo及びVからなる群より選択される1種以上の元素であり、前記水溶液は、アンモニウムイオンと前記元素αとの質量モル濃度の比(NH4 +/α)が4.5未満であり、硝酸イオン(NO3 -)の質量モル濃度が4.0×10-3mоl/kg未満である、水溶液。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Li、元素αのペルオキソ錯体、アンモニウムイオン及び硝酸イオンを含む水溶液であって、前記元素αは、Nb、Ti、Ta、Zr、W、Mo及びVからなる群より選択される1種以上の元素であり、前記水溶液は、アンモニウムイオンと前記元素αとの質量モル濃度の比(NH


/α)が4.5未満であり、硝酸イオン(NO


)の質量モル濃度が4.0×10
-3
mоl/kg未満である、水溶液。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記水溶液の硝酸イオンと前記元素αとの質量モル濃度の比(NO


/α)が0.017未満である、請求項1に記載の水溶液。
【請求項3】
前記水溶液は、Liと元素αとの質量モル濃度の比(Li/α)が1.0を超える、請求項1又は2に記載の水溶液。
【請求項4】
前記元素αの質量モル濃度が0.10mоl/kg以上である、請求項1又は2に記載の水溶液。
【請求項5】
前記水溶液のpHが11.0以上であり、前記元素αはNbである、請求項1又は2に記載の水溶液。
【請求項6】
金属複合粒子と、前記金属複合粒子の少なくとも一部を被覆する被覆物と、を有するリチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、請求項1又は2に記載の水溶液を、前記金属複合粒子に接触させ、前記金属複合粒子の少なくとも一部を被覆する工程X、を備える、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項7】
前記金属複合粒子はリチウム金属複合酸化物である、請求項6に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項8】
前記工程Xは、前記水溶液を、前記金属複合粒子に噴霧することによって接触させ、前記金属複合粒子の表面に付着した前記水溶液を乾燥させた後、熱処理を行うことを含む、請求項6に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項9】
金属複合粒子と、前記金属複合粒子の少なくとも一部を被覆する被覆物と、を用いるリチウム二次電池用正極活物質の製造方法であって、被覆液を調製する工程Aを備え、前記工程Aは、元素αを含む化合物と、過酸化水素を含む溶液と、アンモニアを含む溶液と、リチウム化合物とを混合し、液温が40℃を超える溶液Lを調製する工程A1と、前記溶液Lを40℃以下まで降温し被覆液を得る工程A2と、を備え、前記元素αは、Nb、Ti、Ta、Zr、W、Mo及びVからなる群より選択される1種以上の元素であり、前記被覆液は、元素αのペルオキソ錯体とLiとを含み、前記被覆液は、前記元素αとLiとの質量モル濃度の比(Li/α)が1.0を超え、前記工程A2は、前記溶液Lの前記液温から40℃までの平均降温速度が0.9℃/分未満である、リチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項10】
前記被覆液は、前記元素αの質量モル濃度が0.10mol/kg以上である、請求項9に記載のリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶液及びリチウム二次電池用正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池として、正極活物質を有する正極と、負極と、正極及び負極に接する電解質と、を有する構成が知られている。
【0003】
リチウム二次電池に用いられる電解質としては、有機溶媒を含む電解液や、固体電解質が知られている。以下の説明においては、電解液と固体電解質とをあわせて「電解質」と称することがある。
【0004】
電解液を用いる液系リチウム二次電池、及び固体電解質を用いる固体リチウム二次電池のいずれにおいても、リチウム金属複合酸化物の粒子の表面に被覆物を備えたリチウム二次電池用正極活物質が開発されている。正極活物質が被覆物を備えると、正極活物質と電解質とが直接接触しながら電圧が印加されることに起因する界面反応の抑制が期待でき、反応生成物による電池性能の低下を抑制することができる。
【0005】
例えば特許文献1は、被覆材料として過酸化水素、ニオブのペルオキソ錯体及びリチウムを含有する被覆液を、リチウムイオン二次電池用の活物質へ噴霧する工程を備える、活物質複合粉体の製造方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6034265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された方法で製造された被覆液を検討したところ、当該被覆液を作成後24時間静止しておくと沈殿物の生成又はコロイド化してしまい、当該被覆液が非常に不安定であった。
沈殿物を含む、又はコロイド化している被覆液を用いて正極活物質表面に被覆物を形成すると、正極活物質表面の被覆量が低下するという問題や、沈殿物が不純物として正極活物質表面に付着し、抵抗が増加して電池性能が悪化する等の問題が生じる。
【0008】
このような被覆液を用いて正極活物質を被覆すると、目的とする被覆量を達成できず、リチウム二次電池の作動時における界面反応の抑制効果等が十分に発揮されない。
【0009】
さらに、保存安定性が良好でない被覆液を正極活物質の被覆プロセスに使用するには、前記の課題に対して被覆液の合成から被覆液の沈殿あるいはコロイド化が発生する前に使用することが求められる。このため被覆液の適切な在庫保有が困難となり、被覆液合成プロセスと正極材被覆プロセスを一体制御するような自由度が乏しい製造プロセスが必要となる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、保存安定性に優れる被覆液として使用できる水溶液、及びこれを用いたリチウム二次電池用正極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
(【0011】以降は省略されています)

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