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公開番号2024132944
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2024035016
出願日2024-03-07
発明の名称被覆粒状肥料
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C05G 5/30 20200101AFI20240920BHJP(肥料;肥料の製造)
要約【課題】肥料粒子間のブロッキングを抑えた被覆粒状肥料であって、良好な分解性を有しつつ、肥料成分の溶出期間をより長くすることができる被覆粒状肥料を提供する。
【解決手段】粒状肥料と、当該粒状肥料の表面に設けられたウレタン樹脂を含む被覆層と、を有し、前記ウレタン樹脂は、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との重合物であり、前記ポリイソシアネート成分は、芳香族ポリイソシアネートを含み、前記ポリオール成分は、ポリエステルポリオールを含み、前記ポリエステルポリオールは、下記群(I)より選択される2種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される1種のジカルボン酸、又は下記群(I)より選択される1種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される2種のジカルボン酸を構成モノマーとして含む、被覆粒状肥料。
群(I):エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール及びメチルペンタンジオールからなる群。
群(II):アジピン酸及びセバシン酸からなる群。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粒状肥料と、当該粒状肥料の表面に設けられたウレタン樹脂を含む被覆層と、を有し、
前記ウレタン樹脂は、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との重合物であり、
前記ポリイソシアネート成分は、芳香族ポリイソシアネートを含み、
前記ポリオール成分は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、下記群(I)より選択される2種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される1種のジカルボン酸、又は下記群(I)より選択される1種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される2種のジカルボン酸を構成モノマーとして含む、被覆粒状肥料。
群(I):エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール及びメチルペンタンジオールからなる群。
群(II):アジピン酸及びセバシン酸からなる群。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記ポリエステルポリオールの合計含有量は、前記ポリオール成分の全量基準で20質量%以上である、請求項1に記載の被覆粒状肥料。
【請求項3】
前記芳香族ポリイソシアネートは、イソシアネート基を有するベンゼン環を2以上有する化合物を含む、請求項1又は2に記載の被覆粒状肥料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタン樹脂を含む被覆層を有する被覆粒状肥料に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球環境への配慮から易分解性樹脂への注目が高まっている。良好な分解性を有しつつ、肥料成分の溶出を制御することができる樹脂被膜として、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との重合物であるウレタン樹脂被膜が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-210960号公報
特開2011-178579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、上記のようなウレタン樹脂被膜を有する肥料は、ポリオール成分の種類によって、肥料成分の溶出の制御が十分でないことがあった。また、上記のようなウレタン樹脂被膜を有する肥料は、ポリオール成分の種類によって、肥料粒子間のブロッキングが問題となることを見出した。ブロッキングが生じると、品質の劣化や機械での施肥作業への影響が懸念される。更に、肥料粒子間のブロッキングは、樹脂被膜の損傷に繋がり、結果として、肥料成分の溶出の制御が不十分となり得る。したがって、肥料粒子間のブロッキングを抑えた被覆粒状肥料であって、良好な分解性を有しつつ、肥料成分の溶出期間をより長くすることができる被覆粒状肥料が求められる。
【0005】
本発明は、肥料粒子間のブロッキングを抑えた被覆粒状肥料であって、良好な分解性を有しつつ、肥料成分の溶出期間をより長くすることができる被覆粒状肥料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下を含む。
〔1〕 粒状肥料と、当該粒状肥料の表面に設けられたウレタン樹脂を含む被覆層と、を有し、
前記ウレタン樹脂は、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との重合物であり、
前記ポリイソシアネート成分は、芳香族ポリイソシアネートを含み、
前記ポリオール成分は、ポリエステルポリオールを含み、
前記ポリエステルポリオールは、下記群(I)より選択される2種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される1種のジカルボン酸、又は下記群(I)より選択される1種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される2種のジカルボン酸を構成モノマーとして含む、被覆粒状肥料。
群(I):エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール及びメチルペンタンジオールからなる群。
群(II):アジピン酸及びセバシン酸からなる群。
〔2〕 前記ポリエステルポリオールの合計含有量は、前記ポリオール成分の全量基準で20質量%以上である、〔1〕に記載の被覆粒状肥料。
〔3〕 前記芳香族ポリイソシアネートは、イソシアネート基を有するベンゼン環を2以上有する化合物を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の被覆粒状肥料。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、良好な分解性を有し、肥料粒子間のブロッキングを抑えた被覆粒状肥料であって、より長い肥料成分の溶出期間を有する被覆粒状肥料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の被覆粒状肥料は、粒状肥料と、当該粒状肥料の表面に設けられたウレタン樹脂を含む被覆層と、を有する。本発明の被覆粒状肥料は、被覆層の外側に設けられた保護層をさらに有していてもよい。以下、本発明の被覆粒状肥料の一形態について説明する。
【0009】
<被覆層>
被覆層はウレタン樹脂を含む。被覆層に用いられるウレタン樹脂は、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との重合物である。前記ポリイソシアネート成分は、芳香族ポリイソシアネートを含む。前記ポリオール成分は、ポリエステルポリオールを含む。前記ポリエステルポリオールは、下記群(I)より選択される2種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される1種のジカルボン酸、又は下記群(I)より選択される1種の低分子ポリオール及び下記群(II)より選択される2種のジカルボン酸を構成モノマーとして含む。
群(I):エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール及びメチルペンタンジオールからなる群。
群(II):アジピン酸及びセバシン酸からなる群。
【0010】
このように、前記群(I)及び群(II)より選択される3種以上の成分を構成モノマーとして含むウレタン樹脂を用いることにより、製造性に優れ、土壌等の自然環境下において分解される分解性を有し、かつ肥料成分の溶出期間をより長くすることができる。ここで、本発明においては、肥料粒子間のブロッキングを抑えた被覆粒状肥料を、製造性に優れた被覆粒状肥料と記すことがある。本発明に係る被覆粒状肥料について、後述する実施例の測定方法により得られる溶出期間は、好ましくは25日以上であり、より好ましくは30日以上である。
(【0011】以降は省略されています)

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