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公開番号2024039558
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022144204
出願日2022-09-09
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社日立産機システム
代理人青稜弁理士法人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240314BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】
インバータ回路を構成するスイッチング素子とダイオードの損傷を平準化でき、装置全体の寿命を向上できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】
直流の一次側電圧を出力するコンバータ回路と、コンバータ回路を制御するコンバータ制御器と、パワースイッチングデバイスとダイオードを有し一次側電圧を所定の交流電圧に変換するインバータ回路と、インバータ回路を制御するインバータ制御部を有する電力変換装置であって、インバータ制御部は、パワースイッチングデバイスとダイオードの損傷を算出し、パワースイッチングデバイスとダイオードの損傷が平準化するように直流電圧指令を演算し、コンバータ制御部は、直流電圧指令と一次側電圧との差が小さくなるようにコンバータ回路に駆動信号を送信する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
直流の一次側電圧を出力するコンバータ回路と、前記コンバータ回路を制御するコンバータ制御器と、パワースイッチングデバイスとダイオードを有し前記一次側電圧を所定の交流電圧に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御するインバータ制御部を有する電力変換装置であって、
前記インバータ制御部は、前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの損傷を算出し、前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの損傷が平準化するように直流電圧指令を演算し、
前記コンバータ制御器は、前記直流電圧指令と前記一次側電圧との差が小さくなるように前記コンバータ回路に駆動信号を送信することを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記インバータ制御部は、前記ダイオードの損傷が前記パワースイッチングデバイスの損傷より小さい場合、基準値よりも前記直流電圧指令を上げることで前記一次側電圧を大きくすることを特徴とする電力変換装置。
【請求項3】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記インバータ制御部は、前記パワースイッチングデバイスの損傷がダイオードの損傷より小さい場合、基準値よりも前記直流電圧指令を減少させることで前記一次側電圧を小さくすることを特徴とする電力変換装置。
【請求項4】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記インバータ制御部は、ゲート信号を算出し前記インバータ回路を制御するインバータ制御器と、前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの損傷を算出する損傷演算器と、前記コンバータ制御器に前記直流電圧指令を与える直流電圧指令演算器を備え、 前記損傷演算器は、電流センサで検出した前記インバータ回路の出力電流値と前記ゲート信号のオンデューティから算出される前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの損失をもとに、前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの損傷を算出することを特徴とする電力変換装置。
【請求項5】
請求項1に記載の電力変換装置において、
前記インバータ制御部は、所定の運転周期で動作するテストパターン運転において、前記パワースイッチングデバイスおよび前記ダイオードの経時的な損傷量を推定し、前記損傷量から前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの余寿命が平準化される前記直流電圧指令を算出することを特徴とする電力変換装置。
【請求項6】
請求項4に記載の電力変換装置において、
前記損傷演算器は、温度履歴演算部と損傷演算部を有し、
前記温度履歴演算部は、上記損失を算出し、前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの前記損失と熱特性から、それぞれの温度差を演算し、
前記損傷演算部は、前記温度差を温度変化として一定期間保存し、温度履歴全体の損傷を演算し、前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードの損傷を算出することを特徴とする電力変換装置。
【請求項7】
請求項1に記載の電力変換装置において、
損傷が平準化される前記パワースイッチングデバイスと前記ダイオードとは逆並列に接続されていることを特徴とする電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はパワー半導体デバイスを備える電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電力変換装置のひとつであるインバータ装置は、産業界において、製造装置、昇降装置、搬送装置等におけるモータ駆動装置として幅広く用いられている。そうした様々な用途において、インバータ装置は安定稼働が求められる。万一、インバータ装置が故障した場合は、工場の生産停止や設備の稼働停止が起こり、甚大な影響を及ぼす。
【0003】
インバータ装置は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やダイオードなどのパワー半導体デバイスで電流の通流、遮断を制御し、所望の電力変換を行う。パワー半導体デバイスは、絶縁基板上に形成された銅箔パターンなどとワイヤーボンディングやはんだで接合されており、これによってパワー半導体デバイス外部の回路と電気的に接続される。絶縁基板は金属ベース上に実装され、パワー半導体デバイスは金属ベースを介して冷却される。このように外部回路との電気的接続構造や冷却構造を備えたハウジングにパワー半導体デバイスを内蔵した部品はパワーモジュールと呼ばれる。
【0004】
パワー半導体デバイスに電流が通流または遮断する際、パワー半導体デバイスは発熱し、パワー半導体デバイスの接合部(デバイスとワイヤーボンディングとの接合部、デバイスと銅箔パターンとの接合部)とフィン(冷却構造を備えた金属ベース)間に温度差(以下、△Tと呼ぶ)が発生する。インバータ装置の停止時には発熱がなくなり、△Tは小さくなる。上記のパワー半導体デバイスの接合部は、異なる熱膨張率の材料が用いられるため、△Tの変動により、接合部に熱応力が加わる。一般的に、△Tが大きいほど、接合部は損傷が大きく故障しやすく、装置全体の故障は△Tの変動が最も大きいパワー半導体素子の故障で決まる。このような損傷の偏りを緩和し、装置全体の寿命を延伸したい要望がある。
【0005】
本技術分野における従来技術として特許文献1がある。特許文献1では、コンバータの駆動回路を構成するスイッチング素子およびダイオードの温度が高くなっても、素子の性能の低下、および寿命の短縮を抑制するようにした電力変換装置の制御装置を提供することを目的に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021―35172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1では、入力端子と出力端子とを直結状態にする直結制御を行うと判定した場合であっても、正極側の素子温度が、判定温度を上回っている場合は、正極側のスイッチング素子及び負極側のスイッチング素子をオンオフ周期でオンオフ制御する昇圧制御を実行し、正極側の素子温度が判定温度以下の場合は、正極側のスイッチング素子をオフにする電力変換装置であるが、ダイオードの温度が考慮されていない。そのため、ダイオードが原因で、装置が破壊する恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、その一例を挙げるならば、直流の一次側電圧を出力するコンバータ回路と、コンバータ回路を制御するコンバータ制御器と、パワースイッチングデバイスとダイオードを有し一次側電圧を所定の交流電圧に変換するインバータ回路と、インバータ回路を制御するインバータ制御部を有する電力変換装置であって、インバータ制御部は、パワースイッチングデバイスとダイオードの損傷を算出し、パワースイッチングデバイスとダイオードの損傷が平準化するように直流電圧指令を演算し、コンバータ制御部は、直流電圧指令と一次側電圧との差が小さくなるようにコンバータ回路に駆動信号を送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、インバータ回路を構成するスイッチング素子とダイオードの損傷を平準化でき、装置全体の寿命を向上できる電力変換装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1における電力変換装置の構成図である。
実施例1における電力変換装置のパワーモジュールの斜視図である。
実施例1における電力変換装置のパワーモジュールの断面図である。
実施例1における損傷演算器の構成図である。
実施例1における電力変換装置のIGBTのコレクタエミッタ間電圧-コレクタ電流特性を示す図である。
実施例1における電力変換装置のIGBTの単パルススイッチング損失-コレクタ電流特性を示す図である。
実施例1における電力変換装置のダイオードの順方向電圧-順方向電流特性を示す図である。
実施例1における電力変換装置のダイオードの単パルスリカバリ損失-順方向電流特性を示す図である。
実施例1における電力変換装置のIGBTの熱インピーダンス-時間特性を示す図である。
実施例1における電力変換装置のダイオードの熱インピーダンス-時間特性を示す図である。
実施例1における電力変換装置のパワー半導体素子のライフサイクル-温度振幅特性を示す図である。
実施例1における半導体素子の損傷、寿命、直流電圧、オンデューティの関係を示す図である。
実施例1における半導体素子の温度、直流電圧の基準値、指令値、取得値の関係を示す図である。
実施例2におけるIGBTとダイオードの損傷を平準化する処理フローチャートである。
実施例2におけるテストパターン運転と半導体素子の損傷、直流電圧の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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