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公開番号2024039313
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022143769
出願日2022-09-09
発明の名称電磁式燃料噴射弁
出願人日立Astemo株式会社
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類F02M 51/06 20060101AFI20240314BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】電磁式燃料噴射弁において,可動コアが浮遊状態にあるとき,補助ばねの可動コアに対する押圧力が各部で変動しても,可動コアに生じるモーメントを抑制して可動コアの傾きを防ぐようにする。
【解決手段】可動コア41には,その後端面に開口すると共に,底面51aが可動コア41の重心Gよりも可動コア41の前端面側に位置する環状凹部51を設け,この環状凹部51に補助ばね55を収容して,その補助ばね55の前端部を前記底面51aに支承させる。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
前端部に弁座(27)を有する弁ハウジング(9)と,該弁ハウジング(9)の後端に連設される中空の固定コア(14)と,該固定コア(14)の外周に配設されるコイル(32)と,前記弁座(27)と協働する弁部(42)にロッド(43)が連設されてなる弁体(40)と,前記固定コア(14)の前端面に対向しながら前記弁ハウジング(9)内に摺動可能に配設され,中心部には前記ロッド(43)に貫通される通孔(41b)を有する可動コア(41)と,前記ロッド(43)に固定されると共に前記固定コア(14)の中空部(15)に摺動可能に配設され,前記コイル(32)の通電時,前記固定コア(14)に吸引される前記可動コア(41)により押動されて前記弁体(40)を開弁作動させる開弁側ストッパ(48)と,前記可動コア(41)の前端面に対向しながら前記弁ハウジング(9)の内周面に突設される環状の閉弁側ストッパ(49)と,前記弁体(40)を閉弁方向に付勢する弁ばね(54)と,前記コイル(32)の非通電時,前記弁体(40)の閉弁を許容すべく,前記可動コア(41)を前記開弁側ストッパ(48)から離反させて前記閉弁側ストッパ(49)に当接させるように付勢する補助ばね(55)とを備える電磁式燃料噴射弁であって,
前記可動コア(41)には,その後端面に開口すると共に,底面(51a)が該可動コア(41)の重心(G)よりも該可動コア(41)の前端面側に位置する環状凹部(51)を設け,該環状凹部(51)に前記補助ばね(55)を収容して,その補助ばね(55)の前端部を前記底面(51a)に支承させることを特徴とする,電磁式燃料噴射弁。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記開弁側ストッパ(48)を円筒体で構成し,該円筒体の前端面を,前記補助ばね(55)の後端部を支承するばね座面,並びに前記コイル(32)の通電時,前記可動コア(41)に押動される当接面とし,該円筒体の外周に,前記固定コア(14)の内周との間に燃料通路(52)を画成する切欠き(48b)を設けることを特徴とする,請求項1に記載の電磁式燃料噴射弁。
【請求項3】
前記可動コア(41)には,その前後両端面間を連通し,且つ前記環状凹部(51)の一部と重なる燃料通孔(58)を設けることを特徴とする,請求項1又は2に記載の電磁式燃料噴射弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は,主として内燃機関の燃料供給系に使用される電磁式燃料噴射弁に関し,特に,前端部に弁座を有する弁ハウジングと,該弁ハウジングの後端に連設される中空の固定コアと,該固定コアの外周に配設されるコイルと,前記弁座と協働する弁部にロッドが連設されてなる弁体と,前記固定コアの前端面に対向しながら前記弁ハウジング内に摺動可能に配設され,中心部には前記ロッドに貫通される通孔を有する可動コアと,前記ロッドに固定されると共に前記固定コアの中空部に摺動可能に配設され,前記コイルの通電時,前記固定コアに吸引される前記可動コアにより押動されて前記弁体を開弁作動させる開弁側ストッパと,前記可動コアの前端面に対向して配設される閉弁側ストッパと,前記弁体を閉弁方向に付勢する弁ばねと,前記コイルの非通電時,前記弁体の閉弁を許容すべく,前記可動コアを前記開弁側ストッパから離反させて前記閉弁側ストッパに当接させるように付勢する補助ばねとを備える電磁式燃料噴射弁の改良に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
かかる電磁式燃料噴射弁は,下記特許文献1に開示されるように既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6788085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の電磁式燃料噴射弁では,可動コアを閉弁側ストッパとの当接方向へ付勢する補助ばねを可動コア及び開弁側ストッパ間に縮設するにあたり,補助ばねの主要部を開弁側ストッパの軸部外周に嵌装すると共に,補助ばねの前端部を可動コア後端面の浅い座ぐり部に支承させて,補助ばねの位置決めをしながら,その座屈を防ぐようにしている。
【0005】
しかしながら,補助ばねと開弁側ストッパの軸部,補助ばねと座ぐり部の各間には半径方向の遊びが多少とも存在し,これら遊びが可動コアの作動時,補助ばねに横振れを生じさせる。補助ばねが横振れを起こすと,可動コア後端部に対する補助ばねの押圧力が各部で変動し,これが可動コアにモーメントを生じさせる。
【0006】
ところで,特許文献1記載のものでは,図7に示すように,可動コア41の後端面の座ぐり部60は,可動コア41の重心Gから上方へ大きく離れているため,可動コア41が,開弁側ストッパ48及び閉弁側ストッパ49のいずれとも接触しない浮遊状態にあるとき,補助ばね55の横振れにより,例えば,補助ばね55の可動コア41に対する押圧力が左右でF1>F2と差が生じると,可動コア41に重心G周りのモーメントMが発生し,可動コア41を傾ける。しかも,そのモーメントMは,可動コア41の傾きにつれて増加するので,可動コア41の傾きを助長することになる。
【0007】
而して,可動コアが傾いた状態で固定コアに吸着される場合には,固定コアへの適正な吸着状態に遅れが生じて弁体の開弁を遅らせる。また,可動コアが傾いた状態で閉弁側ストッパに当接する場合には,可動コアが閉弁側ストッパに偏当たりしてバウンシングを生じる等の不都合を招く。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,可動コアが開弁側ストッパ及び閉弁側ストッパのいずれとも接触しない浮遊状態にあるとき,補助ばねの可動コアに対する押圧力が各部で変動しても,可動コアに生じるモーメントを抑制して可動コアの傾きを防ぐようにして,コイル通電時には可動コアの応答性向上を図り,またコイル通電遮断時には,可動コアのバウンシング抑制を可能にする前記電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために,本発明は,前端部に弁座を有する弁ハウジングと,該弁ハウジングの後端に連設される中空の固定コアと,該固定コアの外周に配設されるコイルと,前記弁座と協働する弁部にロッドが連設されてなる弁体と,前記固定コアの前端面に対向しながら前記弁ハウジング内に摺動可能に配設され,中心部には前記ロッドに貫通される通孔を有する可動コアと,前記ロッドに固定されると共に前記固定コアの中空部に摺動可能に配設され,前記コイルの通電時,前記固定コアに吸引される前記可動コアにより押動されて前記弁体を開弁作動させる開弁側ストッパと,前記可動コアの前端面に対向しながら前記弁ハウジングの内周面に突設される環状の閉弁側ストッパと,前記弁体を閉弁方向に付勢する弁ばねと,前記コイルの非通電時,前記弁体の閉弁を許容すべく,前記可動コアを前記開弁側ストッパから離反させて前記閉弁側ストッパに当接させるように付勢する補助ばねとを備える電磁式燃料噴射弁であって,前記可動コアには,その後端面に開口すると共に,底面が該可動コアの重心よりも該可動コアの前端面側に位置する環状凹部を設け,該環状凹部に前記補助ばねを収容して,その補助ばねの前端部を前記底面に支承させることを第1の特徴とする。
【0010】
また,本発明は,第1の特徴に加えて,前記開弁側ストッパを円筒体で構成し,該円筒体の前端面を,前記補助ばねの後端部を支承するばね座面,並びに前記コイルの通電時,前記可動コアに押動される当接面とし,該円筒体の外周に,前記固定コアの内周との間に燃料通路を画成する切欠きを設けることを第2の特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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