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公開番号2024039287
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022143734
出願日2022-09-09
発明の名称複合構造要素材及び建物構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04C 3/29 20060101AFI20240314BHJP(建築物)
要約【課題】対向配置された一対の枠部材と当該一対の枠部材間に亘る透明材料製の板部材とを一体化してなる複合構造要素材において、意匠性の悪化を招くことなく特に板部材の損傷を回避しながら枠部材と板部材とをせん断力を適切に伝達可能な状態で乾式接合する技術を提供する。
【解決手段】一対の枠部材10の夫々の内側面に、板部材20の縁部21が嵌め込まれる溝部11が設けられており、乾式接合部30が、板部材20の縁部21に設けられた凹部25と枠部材10の溝部11に設けられた凸部15とを互いに嵌合させてなるコッター式接合部30Aであると共に、コッター式接合部30Aにおいて、互いに嵌合される凹部25及び凸部15の縁部21間に充填されて当該縁部21における応力集中を抑制する緩衝材40を備えた。
【選択図】図11


特許請求の範囲【請求項1】
対向配置された一対の枠部材と、
前記一対の枠部材間に亘る状態で設けられた透明材料製の板部材と、
前記枠部材と前記板部材とを乾式接合する乾式接合部と、を備えた複合構造要素材であって、
前記一対の枠部材の夫々の内側面に、前記板部材の縁部が嵌め込まれる溝部が設けられており、
前記乾式接合部が、前記板部材の縁部に設けられた凹部と前記枠部材の溝部に設けられた凸部とを互いに嵌合させてなるコッター式接合部であると共に、
前記コッター式接合部において、互いに嵌合される前記凹部及び前記凸部の縁部間に充填されて当該縁部における応力集中を抑制する緩衝材を備えた複合構造要素材。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記凹部の隅部及び前記凸部の角部に丸みが設けられている請求項1に記載の複合構造要素材。
【請求項3】
前記板部材の縁部に設けられた凹部と前記枠部材の溝部に設けられた凸部とが、前記板部材の面外方向に沿った相対移動により嵌合して前記板部材の面内方向の相対移動を拘束するものとして形成されており、
前記枠部材の溝部が、前記板部材の縁部を当該板部材の面内方向に沿って差し込み可能な差し込み用溝部分と、前記差し込み用溝部分に差し込まれた前記板部材の縁部が当該板部材の面外方向に沿って移動することで当該縁部に形成された凹部が嵌合される状態で凸部が設けられた凸部形成部分と、を有し、
前記板部材の縁部に設けられた凹部を前記枠部材の溝部に設けられた凸部に嵌合させた状態で前記差し込み用溝部分に埋め込まれて前記凸部形成部分から前記差し込み用溝部分への前記板部材の縁部の移動を阻止する埋め込み材を備えた請求項1又は2に記載の複合構造要素材。
【請求項4】
前記一対の枠部材としての一対のフランジと前記板部材としてのウェブとを断面H形に一体化してなる請求項1又は2に記載の複合構造要素材。
【請求項5】
ウェブが室内空間に露出される状態で設置された天井小梁を備える建物構造であって、
前記天井小梁が、請求項4に記載の複合構造要素材で構成されている建物構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、対向配置された一対の枠部材と当該一対の枠部材間に亘る透明材料製の板部材とを一体化してなり、前記枠部材と前記板部材とを乾式接合する乾式接合部を備えた複合構造要素材及びそれを利用した建物構造に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
2以上の部材を組み合わせて一体化してなる複合構造要素材として、例えば建物構造における梁などの建築材料として利用されるものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
特許文献1記載の複合構造要素材は、対向配置された一対の木製又は金属製のフランジである枠部材(1)と当該一対の枠部材(1)間に亘る樹脂製のウェブである板部材(2)とを一体化してなるI形異形材として構成されている。また、特許文献1では、枠部材(1)と板部材(2)とを接合する接合部としては、これらが互いに溶接不可な材料で構成されていることから乾式接合を採用しており、当該乾式接合部としては、複数のねじによるねじ式接合部(3)が採用されている。
更に、特許文献1記載の複合構造要素材では、板部材(2)を透明な樹脂製とすることで、審美的に価値の高い外観上の軽やかさを付与している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2010-513755号公報(段落0036、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の複合構造要素材では、木製又は金属製の枠部材と透明樹脂製の板部材とを乾式接合する乾式接合部としてねじ式接合部が採用されているので、ねじ式接合部で用いられる複数のねじの頭部が外観に表れることになる上に、枠部材に複数のねじ穴を設けることに起因して枠部材のねじ穴の軸心に直交する方向の厚みが無用に大きくなることで、意匠性が悪化するという問題がある。
また、このような複合構造要素材を特に建物構造においる梁などの建築材料として利用する場合には、枠部材と板部材とを乾式接合する乾式接合部は、特に板部材の破損の要因となる応力集中を適切に抑制しながら適切にせん断力を伝達可能なものが求められる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、対向配置された一対の枠部材と当該一対の枠部材間に亘る透明材料製の板部材とを一体化してなる複合構造要素材において、意匠性の悪化を招くことなく特に板部材の損傷を回避しながら枠部材と板部材とをせん断力を適切に伝達可能な状態で乾式接合する技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、対向配置された一対の枠部材と、
前記一対の枠部材間に亘る状態で設けられた透明材料製の板部材と、
前記枠部材と前記板部材とを乾式接合する乾式接合部と、を備えた複合構造要素材であって、
前記一対の枠部材の夫々の内側面に、前記板部材の縁部が嵌め込まれる溝部が設けられており、
前記乾式接合部が、前記板部材の縁部に設けられた凹部と前記枠部材の溝部に設けられた凸部とを互いに嵌合させてなるコッター式接合部であると共に、
前記コッター式接合部において、互いに嵌合される前記凹部及び前記凸部の縁部間に充填されて当該縁部における応力集中を抑制する緩衝材を備えた点にある。
【0006】
本構成によれば、枠部材と板部材とを乾式接合する乾式接合部として上記コッター式接合部が採用されているので、板部材の縁部を枠部材の溝部に嵌め込んだ状態で当該板部材の縁部に設けられた凹部を当該枠部材の溝部に設けられた凸部に嵌合させて、枠部材と板部材とがせん断力を伝達可能なように乾式接合されることになる。よって、板部材の縁部を枠部材の溝部に隠蔽させた状態とすることができ、従来のねじ式接合部のようにねじの頭部が外観に表れることがないので、当該乾式接合部による意匠性の悪化を抑制することができる。
更に、このようなコッター式接合部を採用するにあたり、上記緩衝材が、互いに嵌合される凹部及び前記凸部の縁部間に充填されているので、当該縁部における応力集中が抑制されて、当該応力集中による特に透明材料製の板部材の損傷を回避することができる。
従って、本発明により、本発明の主たる課題は、対向配置された一対の枠部材と当該一対の枠部材間に亘る透明材料製の板部材とを一体化してなる複合構造要素材において、意匠性の悪化を招くことなく特に板部材の損傷を回避しながら枠部材と板部材とをせん断力を適切に伝達可能な状態で乾式接合する技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記凹部の隅部及び前記凸部の角部に丸みが設けられている点にある。
【0008】
本構成によれば、上述のように板部材の縁部に設けられた凹部を枠部材の溝部に設けられた凸部に嵌合させて、枠部材と板部材とを乾式接合するコッター式接合部を採用するにあたり、当該凹部の隅部及び当該凸部の角部に丸みが設けられているので、互いに嵌合される凹部及び前記凸部の縁部における応力集中が一層抑制されて、当該応力集中による特に透明材料製の板部材の損傷を一層好適に回避することができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記板部材の縁部に設けられた凹部と前記枠部材の溝部に設けられた凸部とが、前記板部材の面外方向に沿った相対移動により嵌合して前記板部材の面内方向の相対移動を拘束するものとして形成されており、
前記枠部材の溝部が、前記板部材の縁部を当該板部材の面内方向に沿って差し込み可能な差し込み用溝部分と、前記差し込み用溝部分に差し込まれた前記板部材の縁部が当該板部材の面外方向に沿って移動することで当該縁部に形成された凹部が嵌合される状態で凸部が設けられた凸部形成部分と、を有し、
前記板部材の縁部に設けられた凹部を前記枠部材の溝部に設けられた凸部に嵌合させた状態で前記差し込み用溝部分に埋め込まれて前記凸部形成部分から前記差し込み用溝部分への前記板部材の縁部の移動を阻止する埋め込み材を備えた点にある。
【0010】
本構成によれば、板部材の縁部を、板部材の面内方向に沿って枠部材の溝部における上記差し込み用溝部分に差し込んだ後に、板部材の面外方向に沿って枠部材の溝部における上記凸部形成部分に向けて移動させるという簡単な操作で、板部材の縁部に設けられた凹部を枠部材の溝部に設けられた凸部に嵌合させて、枠部材と板部材とを乾式接合することができる。
また、このように上記差し込み用溝部分に差し込まれた板部材の縁部を上記凸部形成部分に移動させて枠部材と板部材とを乾式接合した状態において、上記差し込み用溝部分に埋め込み材が埋め込まれるので、凸部形成部分に移動した後の板部材の縁部に対して当該凹部形成部分に隣接する差し込み用溝部分に埋め込まれた埋め込み材により押圧する形態で、凸部形成部分から差し込み用溝部分への板部材の縁部の移動を阻止して、枠部材の溝部からの板部材の縁部の脱離を防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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