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公開番号2024032866
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2024010006,2019206525
出願日2024-01-26,2019-11-14
発明の名称情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
出願人学校法人 中央大学,前澤工業株式会社
代理人弁理士法人谷川国際特許事務所
主分類C02F 1/00 20230101AFI20240305BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】適切な量の粉末活性炭を適切なタイミングに添加することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】上水処理が施される原水に含まれるカビ臭原因物質、具体的に、2‐MIB又はジェオスミンの濃度を推定する情報処理装置10であって、情報処理装置10はCPU11を備え、CPU11は所定の時刻の2‐MIB又はジェオスミンの濃度以外の少なくとも1つの情報、例えば、上水処理が施される上水処理システムに流入する原水の濁度、若しくは、原水に含まれる砂等の異物を沈降除去する沈砂池のpH、アルカリ度、導電率、塩素要求量、若しくは水温、又は上水処理システムに流入する原水の水源である河川における所定の地点の河川水位に基づいて当該所定の時刻の2‐MIB又はジェオスミンの濃度を出力する順伝播型ニューラルネットワークFFNNを実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上水処理が施される原水に含まれる物質の濃度を推定する情報処理装置であって、
前記物質の濃度以外の少なくとも1つの情報を入力する入力手段と、
前記入力された少なくとも1つの情報及び前記入力された少なくとも1つの情報の重要性を示す重みに基づいて前記原水に含まれる物質の濃度を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記出力手段が出力する物質の濃度及び前記物質の濃度の実測値の間に生じる誤差が誤差閾値以下であるとともに、前記出力手段が出力する物質の濃度及び前記物質の濃度の実測値に基づく決定係数が決定係数閾値以上であることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
第1の時刻から第2の時刻までの上水処理が施される原水に含まれる物質の濃度及び前記第1の時刻から前記第2の時刻までの前記物質の濃度以外の少なくとも1つの情報を入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された物質の濃度、前記入力手段によって入力された少なくとも1つの情報、及びこれらの重要性を示す重みに基づいて前記第2の時刻から一定の時間が経過した予測時刻における前記物質の濃度を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の時刻から前記第2の時刻までの前記物質の濃度は、前記物質の濃度以外の少なくとも1つの情報及び前記入力された少なくとも1つの情報の重要性を示す重みに基づいて推定されていることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記出力手段が出力する前記物質の濃度及び前記予測時刻における前記物質の濃度の実測値の間に生じる誤差が所定の閾値以下であることを特徴とする請求項3又は4記載の情報処理装置。
【請求項6】
第3の時刻から第4の時刻までの前記物質の濃度及び前記第3の時刻から前記第4の時刻までの前記物質の濃度以外の少なくとも1つの情報を入力する他の入力手段と、
前記他の入力手段によって入力された物質の濃度、前記他の入力手段によって入力された少なくとも1つの情報、及びこれらの重要性を示す重みに基づいて前記第4の時刻から一定の時間が経過した他の予測時刻における前記物質の濃度を出力する他の出力手段と、をさらに備え、
前記他の予測時刻における前記物質の濃度の実測値が前記予測時刻における前記物質の濃度の実測値よりも大きいとき、前記他の出力手段によって出力される前記物質の濃度は前記出力手段によって出力される前記物質の濃度よりも大きいことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記上水処理が施される原水に含まれる物質がカビ臭原因物質であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記カビ臭原因物質が2-MIB又はジェオスミンであることを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つの情報は、前記原水の濁度、前記原水に含まれる異物を沈降除去する沈砂池のpH、前記沈砂池のアルカリ度、前記沈砂池の導電率、前記沈砂池の塩素要求量、前記沈砂池の水温、又は前記原水の水源である河川の所定の地点における河川水位であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
上水処理が施される原水に含まれる物質の濃度を推定する情報処理方法であって、
前記物質の濃度以外の少なくとも1つの情報を入力する入力ステップと、
前記入力された少なくとも1つの情報及び前記入力された少なくとも1つの情報の重要性を示す重みに基づいて前記原水に含まれる物質の濃度を出力する出力ステップと、を有することを特徴とする情報処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は上水処理に用いられる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、河川水やダム水又は湖沼水等の原水(以下、単に「原水」という。)を飲料水等にするための上水処理が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の上水処理は、原水に含まれる砂等の異物を沈降除去する沈砂池と、原水に凝集剤を添加して原水の濁質が凝集したフロックを形成するフロック形成池と、形成されたフロックを沈殿させる沈澱池と、フロックが沈殿した後の上水を濾過する濾過池と、濾過された上水を消毒する消毒槽とを備える上水処理システムで実行される。
【0003】
原水には、例えば、フォルミディウム、オシラトリア、及びアナベナ等の藍藻類及び放線菌類が生息し、これらは2-MIB(Methylisoborneol)やジェオスミンを生成する。2-MIBやジェオスミンが飲料水等の上水処理が施された原水(以下、「処理済水」という。)に一定量以上含まれるとき、例えば、処理済水を飲む者はカビの臭いであるカビ臭を感じる。したがって、水道法は処理済水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度が10ng/L以下であることを規定し、処理済水を飲む者がカビ臭を感じるのを防止している。
【0004】
上水処理の管理者は処理済水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度を10ng/L以下に制御するために、例えば、主に粒径20μm以下の活性炭で構成される粉末活性炭を有する粉末活性炭槽を、フロック形成池の前に設置する。したがって、上水処理システムに導水された原水は、まず、粉末活性炭槽において粉末活性炭に接触するので、原水に含まれる2-MIB及びジェオスミンは粉末活性炭に吸着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平07-185573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、水道法は処理済水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度が10ng/L以下であることを規定しているが、原水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度について規定していない。また、原水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度の変動は大きい。そのため、原水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度は測定されていない。したがって、上水処理の管理者は原水に含まれる2-MIB及びジェオスミンの濃度を測定し、測定されたこれらの濃度に基づいて粉末活性炭槽への粉末活性炭の添加量を決定することができない。
【0007】
これに対応して、上水処理の管理者は処理済水に含まれる2-MIB又はジェオスミンの濃度を確実に10ng/L以下に制御するために、粉末活性炭槽に過剰な粉末活性炭を添加している。その結果、無駄な粉末活性炭の添加に基づく経済的負担が増大するだけでなく、2-MIB又はジェオスミンが吸着した大量の粉末活性炭が汚泥を生成するため、大量の活性炭汚泥の処分に困るという問題が生じる。
【0008】
すなわち、処理済水に含まれる2-MIB又はジェオスミン等のカビ臭原因物質の濃度を確実に10ng/L以下に制御するために、適切な量の粉末活性炭を適切なタイミングに添加することができないという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、適切な量の粉末活性炭を適切なタイミングに添加することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1記載の情報処理装置は、上水処理が施される原水に含まれる物質の濃度を推定する情報処理装置であって、前記物質の濃度以外の少なくとも1つの情報を入力する入力手段と、前記入力された少なくとも1つの情報及び前記入力された少なくとも1つの情報の重要性を示す重みに基づいて前記原水に含まれる物質の濃度を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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