TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024047603
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153186
出願日2022-09-27
発明の名称水処理装置
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/76 20230101AFI20240401BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】被処理水からフミン質を効率的に除去することが可能な水処理装置を提供する。
【解決手段】水処理装置1は、有機物20を含む原水2に酸化剤5を添加する酸化剤添加部6と、原水2に凝集剤7を添加する凝集剤添加部8と、酸化剤5及び凝集剤7が添加された原水2である薬剤添加水4を濾過する濾過部9と、を備える。濾過部9は、有機物20の分解を促進する反応物質21を少なくとも表面に有し薬剤添加水4中の被処理物22を濾過するための反応濾材10を複数備える。凝集剤7は、薬剤添加水4と反応物質21との反応により生じる崩壊粒子24に作用して粗大化させ粗大粒子25を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機物を含む原水に酸化剤を添加する酸化剤添加部と、
前記原水に凝集剤を添加する凝集剤添加部と、
前記凝集剤及び前記酸化剤が添加された原水である薬剤添加水を濾過する濾過部と、を備え、
前記濾過部は、
前記有機物の分解を促進する反応物質を少なくとも表面に有し前記薬剤添加水中の被処理物を濾過するための反応濾材を複数備え、
前記凝集剤は、
前記薬剤添加水と前記反応物質との反応により生じる崩壊粒子に作用して粗大化させ粗大粒子を形成する水処理装置。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記濾過部は、
前記薬剤添加水を内部に流入させる流入口と、
前記内部にて前記濾材により濾過された薬剤添加水を排出する排出口と、を備え、
前記流入口及び前記排出口は、前記流入口から前記排出口への水流が下降流となるように設けられ、
前記薬剤添加水は、
15.3m/hrより小さい線速度で前記濾過部を流通する請求項1に記載の水処理装置。
【請求項3】
前記濾過部は、
前記反応物質を有する前記反応濾材と、
前記反応濾材とは異なり前記反応物質を有さずに前記粗大粒子を捕捉し濾過する非反応濾材と、を備え、
前記非反応濾材は、前記反応濾材の下流側に設けられる請求項1に記載の水処理装置。
【請求項4】
前記反応物質は、少なくとも二酸化マンガンを含む請求項1に記載の水処理装置。
【請求項5】
前記凝集剤は、有機凝集剤である請求項1に記載の水処理装置。
【請求項6】
前記凝集剤は、カチオン性の有機凝集剤である請求項1に記載の水処理装置。
【請求項7】
前記酸化剤は、トリクロロイソシアヌル酸、トリクロロイソシアヌル酸塩、ジクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸塩、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素の少なくとも1種を含む塩素剤である請求項1に記載の水処理装置。
【請求項8】
前記有機物は、少なくともフミン質を含む請求項1に記載の水処理装置。
【請求項9】
前記被処理物は、前記有機物、前記反応物質との反応により分解された前記有機物の分解物、前記薬剤添加水との反応により崩壊した前記反応物質、及び前記粗大粒子のうち少なくとも1種を含む請求項1に記載の水処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、井戸、河川、又は池などの水源の水を、飲料水や生活用水として利用するために浄化する水浄化方法が開示されている。浄化により水から除去する物質は、例えば、濁りの原因である無機懸濁物、あるいは色や濁り、臭気の原因である有機物である。有機物に関しては、例えば、インドネシアのカリマンタン島及びスマトラ島に代表される泥炭地域の水源の水において、フミン質という有機物が高濃度で含まれることが知られている。フミン質が高濃度で含まれる水を生活水用途に用いる場合、洗濯物が着色される等の問題がある。こうした水中の有機物を部分的、或いは完全に分解し、無色透明、無臭の処理後水を得る方法として、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤とβ型の二酸化マンガン等の触媒を組み合わせて有機物を酸化分解する触媒酸化法による水処理方法(特許文献1参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6128964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生活水を得るための水浄化装置は、一般的に原水を濾材に通水させて有機物を濾過する濾過装置を備える。しかし、この装置に触媒酸化法を適用して原水中の有機物を処理しようとする場合、酸化剤や有機物が触媒表面に化学吸着し周辺の結晶構造が歪むことによる応力、或いは、原水の水流によるせん断応力により、触媒の表面の一部が剥離してしまう。そして、この剥離物が1μm以下の微細な崩壊粒子となって処理後水中に流出し、処理後水を高濁度化させてしまう課題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、従来の触媒酸化法において流出を阻止する事が困難であった崩壊粒子の処理後水中への流出を抑制可能とする水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明に係る水処理装置は、有機物を含む原水に酸化剤を添加する酸化剤添加部と、原水に凝集剤を添加する凝集剤添加部と、凝集剤及び酸化剤が添加された原水である薬剤添加水を濾過する濾過部と、を備え、濾過部は、有機物の分解を促進する反応物質を少なくとも表面に有し薬剤添加水中の被処理物を濾過するための反応濾材を複数備え、凝集剤は、薬剤添加水と反応物質との反応により生じる崩壊粒子に作用して粗大化させ粗大粒子を形成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、原水中に含まれる着色や濁りや臭気の原因となる物質が処理後水中に残留することを抑制可能な水処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明に係る実施の形態の水処理装置1の浄化処理時における模式図である。
図2は、本発明に係る実施の形態1の薬剤添加水4と反応濾材10との作用を示した図である。
図3は、本発明に係る実施の形態1の処理後水の色度を示した図である。
図4は、本発明に係る実施の形態1の濾過部内部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、実施の形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0010】
本発明の実施の形態を具体的に説明する前に、従来技術の課題を改めて説明するとともに、実施の形態の概要を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
立体型緩速濾過
24日前
個人
遠隔水質計測方法
2日前
株式会社オメガ
排水処理装置
4日前
三浦工業株式会社
ボイラの運転方法
12日前
栗田工業株式会社
純水製造装置
24日前
株式会社エフ・シー・シー
濾過膜ユニット
12日前
株式会社富士計器
金属イオン水生成器
3日前
株式会社エクセルシア
処理剤
5日前
日亜化学工業株式会社
流体紫外光処理装置
2日前
東芝ライテック株式会社
流体処理装置
10日前
個人
無給水無放流循環式水洗トイレシステム
4日前
オリオン機械株式会社
ドレン処理機のドレン分流システム
24日前
テック大洋工業株式会社
液体浄化装置
10日前
ベルテクス株式会社
過流式放流装置
5日前
ベルテクス株式会社
過流式放流装置
5日前
株式会社アイシーティー
水質管理装置及び水質管理システム
12日前
株式会社クボタ
有機性排水処理方法及び有機性排水処理装置
26日前
テクニカ合同株式会社
粉末状固着防止剤、及び固着防止方法
2日前
水ing株式会社
有機性排水の色度除去方法および色度除去装置
2日前
住友電気工業株式会社
排水処理装置および排水処理方法
6日前
株式会社清水合金製作所
電解次亜生成装置とこの装置を備えた可搬式浄水装置
19日前
水ing株式会社
BOD供給剤及びBOD供給剤の添加方法
2日前
株式会社西原環境
水処理システム及び反応槽ユニット
24日前
株式会社ササクラ
排水処理方法および排水処理装置
26日前
株式会社ササクラ
アンモニア含有油水の処理装置及び処理方法
4日前
野村マイクロ・サイエンス株式会社
純水製造方法、純水製造装置及び超純水製造システム
6日前
清水建設株式会社
海水中の二酸化炭素固定化システム及び炭酸塩鉱物の製造方法
9日前
中国電力株式会社
バイオマスの灰処理水の処理方法及びバイオマスの灰処理水の処理設備
3日前
オルガノ株式会社
含油排水の浄化システム
1か月前
国立大学法人お茶の水女子大学
紫外線処理評価装置および紫外線処理評価方法
2日前
アクアインテック株式会社
移送装置
18日前
学校法人北里研究所
殺菌チャンバーおよび殺菌処理装置
4日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
軟水化装置
11日前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
水質制御方法および水質制御装置
9日前
株式会社日本フォトサイエンス
紫外線照射装置における調光制御方法及び紫外線照射装置
24日前
三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置
25日前
続きを見る