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公開番号2024030864
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134061
出願日2022-08-25
発明の名称キャニスタ
出願人フタバ産業株式会社
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類F02M 25/08 20060101AFI20240229BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】所定の位置に調整部材を配置することができる技術を提供する。
【解決手段】第1筒部は、対象室の壁面の一部を形成し、筒状である。第2筒部は、対象ポートから見て、第1筒部よりも離れた位置に配置され、かつ、燃料蒸気及び大気の流れ方向と直交する断面の断面積が、第1筒部の当該断面の断面積よりも大きい部分を形成し、筒状である。連結部は、第1筒部と第2筒部との間において、対象ポートから離れる方向に向かって当該断面の断面積を拡大する部位を形成し、筒状である。調整部材は、第2筒部には挿入可能であるが、第1筒部には挿入不能であることにより、対象室内で調整部材の位置決めを可能とする位置決め部を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンを有する車両に搭載され、1又は複数の室を有するキャニスタであって、
前記車両の燃料タンクから、前記1又は複数の室に燃料蒸気を流入させる流入ポートと、
前記1又は複数の室の各々に配される、前記燃料蒸気を吸着する吸着材と、
前記車両の外部から、前記1又は複数の室に大気を流入させる大気ポートと、
前記大気ポートから流入した前記大気により、前記吸着材に吸着した前記燃料蒸気を前記エンジンに向けて流出させる流出ポートと、
複数の棒状部を有する調整部材と、
を備え、
前記1又は複数の室のうちの少なくとも1つを、前記流入ポート、前記大気ポート及び前記流出ポートのうちの少なくとも1つのポートである対象ポートが接続された対象室として、
前記調整部材は、前記対象室に前記吸着材と共に配されており、
前記対象室は、
前記対象室の壁面の一部を形成する筒状の第1筒部と、
前記対象ポートから見て、前記第1筒部よりも離れた位置に配置され、かつ、前記燃料蒸気及び前記大気の流れ方向と直交する断面の断面積が、前記第1筒部の前記断面の断面積よりも大きい部分を形成する筒状の第2筒部と、
前記第1筒部と前記第2筒部との間において、前記対象ポートから離れる方向に向かって前記断面の断面積を拡大する部位を形成する筒状の連結部と、
を有し、
前記調整部材は、前記第2筒部には挿入可能であるが、前記第1筒部には挿入不能であることにより、前記対象室内で前記調整部材の位置決めを可能とする位置決め部を有する、キャニスタ。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
請求項1に記載のキャニスタであって、
前記連結部の内周面には、前記位置決め部と当接することで、前記調整部材が前記対象ポート側に移動することを抑制する少なくとも1つの突出部が形成されている、キャニスタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のキャニスタであって、
前記対象室には、前記対象ポート側の領域である緩衝領域が設けられ、
前記緩衝領域の前記断面における前記複数の棒状部の面積は、前記緩衝領域よりも前記対象ポートから離れた位置の前記断面における前記複数の棒状部の面積よりも小さい、キャニスタ。
【請求項4】
請求項3に記載のキャニスタであって、
前記緩衝領域とは、前記調整部材が配置されない領域である、キャニスタ。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のキャニスタであって、
前記位置決め部は、前記第2筒部の内周面の周方向に沿うように環状に構成される、キャニスタ。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のキャニスタであって、
前記位置決め部は、前記第1筒部側から前記第2筒部側に向かうに従い、前記断面の厚みが薄い、キャニスタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、キャニスタに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
活性炭等の吸着材が配されたキャニスタが知られている。特許文献1には、吸着材と共に配置される調整部材を有するキャニスタが開示されている。調整部材は、細長い複数の棒状部と1つの結合部とを有している。1つの結合部は、複数の棒状部の一端同士を結合するように設けられている。各棒状部の付近では、流入した燃料蒸気、及び、パージエアが流れ易くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6591955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、キャニスタにおける吸着材が充填される室の広さ方向(つまり、ガス流れ方向と直交する方向)において、ガス流速の一様度が高いほど、吸着材の吸着性能がより発揮される。なぜならば、流速の大きい箇所に配置された吸着材は、早期に多くの燃料蒸気を吸着することとなるため、早期に吸着可能量が小さくなる。そのため、他の位置に配置された吸着材の吸着可能量に余裕があっても、その流速の大きい箇所では燃料蒸気が吸着されずに破過してしまうためである。ここで、ガス流速の一様度は、ガス流れ方向と直交する方向の断面において調整部材の占める割合が大きいほど低くなる。特許文献1のキャニスタでは、複数の棒状部が配置されていることから、通気抵抗は十分に低下されている。しかしながら、燃料蒸気の破過をより低減し、燃料の吸着及び脱離を良好に行うことが望まれる。そのために、調整部材を所望の位置からずれないように配置することが望まれる。
【0005】
本開示の一局面は、所定の位置に調整部材を配置することができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、エンジンを有する車両に搭載され、1又は複数の室を有するキャニスタであって、流入ポートと、吸着材と、大気ポートと、流出ポートと、調整部材と、を備える。流入ポートは、車両の燃料タンクから、1又は複数の室に燃料蒸気を流入させる。吸着材は、1又は複数の室の各々に配され、燃料蒸気を吸着する。大気ポートは、車両の外部から、1又は複数の室に大気を流入させる。流出ポートは、大気ポートから流入した大気により、吸着材に吸着した燃料蒸気をエンジンに向けて流出させる。調整部材は、複数の棒状部を有する。1又は複数の室のうちの少なくとも1つを、流入ポート、大気ポート及び流出ポートのうちの少なくとも1つのポートである対象ポートが接続された対象室として、調整部材は、対象室に吸着材と共に配されている。対象室は、第1筒部と、第2筒部と、連結部と、を有する。第1筒部は、対象室の壁面の一部を形成し、筒状である。第2筒部は、対象ポートから見て、第1筒部よりも離れた位置に配置され、かつ、燃料蒸気及び大気の流れ方向と直交する断面の断面積が、第1筒部の当該断面の断面積よりも大きい部分を形成し、筒状である。連結部は、第1筒部と第2筒部との間において、対象ポートから離れる方向に向かって当該断面の断面積を拡大する部位を形成し、筒状である。調整部材は、第2筒部には挿入可能であるが、第1筒部には挿入不能であることにより、対象室内で調整部材の位置決めを可能とする位置決め部を有する。このような構成によれば、位置決め部が第1筒部に挿入不能であるため、調整部材が対象ポート側にずれてしまうことを抑制できる。よって、調整部材が対象ポートに近づきすぎないように、所定の位置に調整部材を配置することができる。
【0007】
本開示の一態様では、連結部の内周面には、位置決め部と当接することで、調整部材が対象ポート側に移動することを抑制する少なくとも1つの突出部が形成されていてもよい。このような構成によれば、少なくとも1つの突出部が位置決め部と当接するので、調整部材をより安定的に固定することができる。
【0008】
本開示の一態様では、対象室には、対象ポート側の領域である緩衝領域が設けられてもよい。緩衝領域の断面における複数の棒状部の面積は、緩衝領域よりも対象ポートから離れた位置の断面における複数の棒状部の面積よりも小さくてもよい。このような構成によれば、対象ポートに通じる側の緩衝領域に配置される調整部材が少ないため、緩衝領域において大気及び燃料蒸気の流れの一様度を高く保つことができる。もし仮に、上述した一様度が低く、調整部材の近傍を相対的に多くの燃料蒸気が通過する場合では、調整部材近傍の吸着材が破過してこれ以上吸着できない状態に、相対的に早期に到達してしまう。しかし、上記構成であれば、吸着材に吸着されずに緩衝領域を通過してしまう燃料蒸気の量を良好に低減できる。ここで、緩衝領域がポートに通じる側にある場合、緩衝領域がポートに通じる側にない場合と比較して燃料蒸気の破過をより低減することが可能となる。よって、燃料蒸気の破過を抑制しつつ、キャニスタの通気抵抗を抑制することができる。
【0009】
本開示の一態様では、緩衝領域とは、調整部材が配置されない領域であってもよい。このような構成によれば、緩衝領域に調整部材が配置されないため、複数の棒状部による一様度の低下を好適に抑制できる。よって、より好適に燃料蒸気の破過を抑制できる。
【0010】
本開示の一態様では、位置決め部は、第2筒部の内周面の周方向に沿うように環状に構成されてもよい。このような構成によれば、例えば位置決め部における突出部側のどの部分においても、突出部と当接することができるため、組み付ける際に、当接箇所がずれて調整部材を固定できないといった状況を回避できる。
(【0011】以降は省略されています)

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