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公開番号2024026627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-28
出願番号2024000315,2020116905
出願日2024-01-04,2020-07-07
発明の名称放射性希ガス除去フィルタ、フィルタユニットおよび原子炉格納容器ベントシステム
出願人日立GEニュークリア・エナジー株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類G21F 9/02 20060101AFI20240220BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】耐久性が向上した放射性希ガス除去フィルタ、フィルタユニットおよび原子炉格納容器ベントシステムを提供する。
【解決手段】本発明に係る放射性希ガス除去フィルタは、一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド膜を備える。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024026627000019.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">38</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">163</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド膜を備える放射性希ガス除去フィルタ。
TIFF
2024026627000016.tif
38
163
(一般式(1)中、
前記N

および前記N

はそれぞれ窒素を表し、
前記R

は芳香族環を1つ以上有し、
前記R

と前記N

とで形成される第1イミド環と、前記R

と前記N

とで形成される第2イミド環と、を有し、さらに前記芳香族環、前記第1イミド環および前記第2イミド環の立体構造は平面的に配列せず屈曲する構造を有しており、
前記R

は芳香族環を1つ以上有し、
nは1以上の整数を表す。)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記R

が結合している第2イミド環と前記N

に結合している芳香族環とは同一平面に配列しない立体構造を有している放射性希ガス除去フィルタ。
【請求項3】
請求項1において、
前記R

は、前記芳香族環を2つ以上有しており、前記芳香族環と前記芳香族環との間がsp

炭素、スルホニル基、ケトン結合およびエーテル結合の群から選択される少なくとも一種で結合されている放射性希ガス除去フィルタ。
【請求項4】
請求項1において、
前記R

は、前記N

と結合している第1の芳香族環と、前記第1の芳香族環と結合基を介して結合している第2の芳香族環と、を有し、
前記結合基が、前記N

と結合しているCの隣の位置のCに結合している放射性希ガス除去フィルタ。
【請求項5】
請求項4において、
前記結合基が、C、SおよびOの群から選択される少なくとも一種である放射性希ガス除去フィルタ。
【請求項6】
請求項1において、
前記一般式(1)で表される構造単位を有するポリイミド膜が、一般式(2)で表される酸二無水物と、一般式(3)で表されるジアミンと、の重合物である放射性希ガス除去フィルタ。
TIFF
2024026627000017.tif
41
163
(一般式(2)中、前記R

は芳香族環を1つ以上有する。)
TIFF
2024026627000018.tif
11
163
(一般式(3)中、前記R

は芳香族環を1つ以上有する。)
【請求項7】
請求項1において、
原子炉格納容器の内部の気体を外部に放出して前記原子炉格納容器の内部を減圧するベントラインに設置されることを用途とする放射性希ガス除去フィルタ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の放射性希ガス除去フィルタと、
前記放射性希ガス除去フィルタを保持する保持部材と、
を備えるフィルタユニット。
【請求項9】
原子炉格納容器の内部の気体を外部に放出して前記原子炉格納容器の内部を減圧するベントラインと、
前記ベントラインの一部に設置された請求項8に記載のフィルタユニットと、
を備える原子炉格納容器ベントシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性希ガスを除去する放射性希ガス除去フィルタならびにこれを備えたフィルタユニットおよび原子炉格納容器ベントシステムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
原子力発電プラントに備えられた原子炉格納容器の機能の一つに、原子炉圧力容器内に配置された炉心に、万が一、溶融するような事態(以下、過酷事故)が発生し、放射性物質が原子炉圧力容器外に放出されたとしても、当該放射性物質を原子炉格納容器内に閉じ込めて外部に漏出するのを防ぐことが挙げられる。過酷事故が発生した場合でも、その後に十分な注水が行われ、かつ原子炉格納容器が冷却されれば、事故は収束する。
【0003】
しかし、万が一、蒸気の生成が継続し、原子炉格納容器の冷却が不十分な場合、原子炉格納容器が加圧される。原子炉格納容器が加圧された場合は、原子炉格納容器内の気体を大気中に放出し、原子炉格納容器を減圧する場合がある。この操作はベント操作と呼ばれている。このベント操作を行う場合は、沸騰水型原子炉では公衆の被ばくが最小限となるように、サプレッションプールのプール水によって放射性物質を除去した上で原子炉格納容器内の気体(以下、「ベントガス」と呼ぶことがある)を大気中に放出する。
【0004】
また、このベントガスからさらに放射性物質を取り除くシステムとして原子炉格納容器ベントシステムがある。特許文献1に、原子炉格納容器ベントシステムの一例が記載されている。
【0005】
特許文献1に記載の原子炉格納容器ベントシステムは、原子炉格納容器の内部の気体を外部に排出することで前記原子炉格納容器を減圧するベントラインを備えている。また、このベントシステムは、放射性物質の透過を抑制し蒸気を透過する、前記原子炉格納容器の側の前記ベントラインの端部に配置されたフィルタと、前記原子炉格納容器の内部の前記ベントラインの端部および前記フィルタを囲む保護容器と、を備えている。さらに、このベントシステムは、前記原子炉格納容器の限界圧力以下の動作圧力で開き、前記動作圧力未満で閉じ、前記フィルタを介さずに気体を外部に排出するための、前記保護容器に設置された前記ベントラインのバイパス用開閉弁と、前記保護容器に設置され、前記バイパス用開閉弁の作動圧力以下の動作圧力で開く起動弁と、を備えている。
【0006】
このベントシステムでは、ベントガスは、サプレッションプールの水でスクラビングされて、粒子状の放射性物質が除去される。また、スクラビングで除去しきれなかった粒子状の放射性物質は、金属フィルタでさらに除去される。さらに、よう素などのガス状の放射性物質は、よう素フィルタにより化学反応および吸着によって除去される。そして、放射性希ガス(例えば、クリプトンの放射性同位体のガスやキセノンの放射性同位体のガスなど)は、水蒸気を透過し希ガスを透過しない膜フィルタを用いて除去される。なお、特許文献1には、そのような膜フィルタとして、ポリイミドを主成分とした高分子膜(以下、「ポリイミド膜」と呼ぶ)が好適である旨記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-179693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
膜フィルタによる放射性希ガスの除去までを目的とした原子炉格納容器ベントシステムは、特許文献1のようにベントガスが通過するベントライン上に、水蒸気を透過し希ガスを透過しない膜フィルタを設置することで放射性希ガスを除去する。膜フィルタを透過する水蒸気と希ガスの量は、膜面積と、膜フィルタ前後でのそれぞれの気体の分圧差と、それぞれの気体に対する膜フィルタの透過率とによって決まる。
【0009】
ポリイミド膜は、耐熱性に優れるとともに、緻密な構造をしているため水蒸気の透過率に比べて希ガスの透過率が低く、選択的に水蒸気を外部に放出できるという特性を有している。しかし、ポリイミド膜は、膜材料を構成するポリイミドが一般的に酸二無水物とジアミンの2種類の原料を脱水縮合することで得られるため、水分子による加水分解反応が可逆的に引き起こされる可能性がある。
【0010】
特に、事故時に発生する水蒸気を分離する膜に使用されるポリイミドは比較的高温の水蒸気(例えば、150℃~180℃の高温の水蒸気)にさらされる可能性が高いため、加水分解が生じる可能性がある。膜フィルタを備えたフィルタユニットとしては長時間耐え得る耐久性が要求され、そのためにはできる限り加水分解の発生を抑制する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)

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