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公開番号2024026504
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-28
出願番号2023218096,2019140940
出願日2023-12-25,2019-07-31
発明の名称黒色焼結体及びその製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C04B 35/488 20060101AFI20240220BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】
従来の焼結体と比べて着色剤の含有量を低減した焼結体であって、色味を帯びていない黒色として視認される色調を呈するものを提供する。
【解決手段】
コバルトと鉄を含有する固溶体を含み、残部がジルコニアからなり、コバルトをCoOとして換算した含有量及び鉄をFe2O3として換算した含有量の合計が0.1重量%を超え3.0重量%未満であり、なおかつ、電子線マイクロアナライザーによる元素マッピングに占める5.5μm2を超えるコバルトの領域の割合が25%以下であることを特徴とする焼結体。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
コバルトと鉄を含有する固溶体を含み、残部がジルコニアからなり、コバルトをCoOとして換算した含有量及び鉄をFe



として換算した含有量の合計が0.1重量%を超え3.0重量%未満であり、電子線マイクロアナライザーによる元素マッピングに占める5.5μm

を超えるコバルトの領域の割合が25%以下であり、なおかつ、L





表色系において、明度L

が10以下であり、なおかつ、色相a

が-2.00以上2.00以下、及び、色相b

が-2.00以上5.00以下である色調を有することを特徴とする焼結体。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
アルミニウム酸化物を含有する請求項1に記載の焼結体。
【請求項3】
前記ジルコニアが、イットリア、カルシア、マグネシア、バナジア及びチタニアの群から選ばれる少なくとも1種を含有するジルコニアである請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項4】
前記ジルコニアが、チタニア及びイットリアを含有するジルコニアである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項5】
前記ジルコニアが、1.0mol%以上6.0mol%以下のチタニア及び2.0mol%以上4.0mol%以下のイットリアを含有するジルコニアである請求項1乃至4のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項6】
ジルコニアの単斜晶率が10%以下である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項7】
ジルコニアの結晶粒子の平均径が3.0μm以下である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項8】
コバルトをCoOとして換算した含有量及び鉄をFe



として換算した含有量の合計に対するコバルトをCoOとして換算した含有量が0.10以上0.98以下である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項9】
コバルトをCoOとして換算した含有量が1.32重量%以下である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の焼結体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は着色剤とジルコニアを含む焼結体に関する。特に、着色剤とジルコニアを含み黒色を呈する焼結体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、焼結体の着色、すなわちジルコニア焼結体の色調をジルコニア本来の色調と異なる色調とすることが検討されている。黒色を呈する焼結体を得るため、クロム(Cr)を含む化合物を着色剤とし、これとジルコニアとを混合及び焼結して得られる焼結体が報告されている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、コバルト(Co)や鉄(Fe)を着色剤とし、これらとジルコニアとを混合及び焼結することによって、黒色を呈する焼結体が得られることが併せて開示されている。
【0003】
ところで、クロムは取扱いの難しい元素であるため、クロムを使用せずに焼結体を着色することが検討されている(特許文献2及び3)。例えば、酸化コバルトと酸化鉄を着色剤とし、これを空気中で焼成して得られる焼結体や(特許文献2)、Co-Zn-Fe-Al系複合酸化物からなる新規の着色剤を含有する焼結体(特許文献3)が、黒色を呈するジルコニア焼結体として報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-342036号公報
特開平07-291630号公報
特開2007-308338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の焼結体は、多量の着色剤を使用すること又は新規の着色剤を使用することによって、黒色を呈していた。これに対し、本発明は、従来の焼結体と比べて着色剤の含有量を低減した焼結体であって、色味を帯びていない黒色として視認される色調(以下、「漆黒色」ともいう。)を呈するものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、焼結体中の着色剤の分布状態を制御することによって、少量の着色剤であっても焼結体が漆黒色を呈することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] コバルトと鉄を含有する固溶体を含み、残部がジルコニアからなり、コバルトをCoOとして換算した含有量及び鉄をFe



として換算した含有量の合計が0.1重量%を超え3.0重量%未満であり、なおかつ、電子線マイクロアナライザーによる元素マッピングに占める5.5μm

を超えるコバルトの領域の割合が25%以下であることを特徴とする焼結体。
[2] 電子線マイクロアナライザーによる元素マッピングに占める6.5μm

を超える鉄の領域の割合が30%以下である上記[1]に記載の焼結体。
[3] 電子線マイクロアナライザーによる元素マッピングに占める5.0μm

を超える鉄の領域の割合が50%以下である上記[1]又は[2]に記載の焼結体。
[4] アルミニウム酸化物を含有する上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[5] 前記ジルコニアが、イットリア、カルシア、マグネシア、バナジア及びチタニアの群から選ばれる少なくとも1種を含有するジルコニアである上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[6] 前記ジルコニアが、チタニア及びイットリアを含有するジルコニアである上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[7] 前記ジルコニアが、1.0mol%以上6.0mol%以下のチタニア及び2.0mol%以上4.0mol%以下のイットリアを含有するジルコニアである上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[8] ジルコニアの単斜晶率が10%以下である上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[9] ジルコニアの結晶粒子の平均径は3.0μm以下である上記[1]乃至[8]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[10] コバルト化合物及び鉄化合物を含み、残部がジルコニアからなり、コバルトをCoOとして換算した含有量及び鉄をFe



として換算した含有量の合計が0.1重量%を超え3.0重量%未満である成形体を還元雰囲気で焼結する焼結工程、を有する上記[1]乃至[9]のいずれかひとつに記載の焼結体の製造方法。
[11] 前記還元雰囲気が還元性気体又は還元性発熱体の少なくともいずれかひとつを使用する雰囲気である上記[10]に記載の製造方法。
[12] 前記焼結工程における焼結方法が加圧焼結である上記[10]又は[11]に記載の製造方法。
[13] 成形体を非還元雰囲気で焼結して予備焼結体を得る予備焼結工程、を有する上記[10]乃至[12]のいずれかひとつに記載の製造方法。
[14] 酸化雰囲気下、650℃以上1100℃以下で、焼結体を熱処理する熱処理工程、を有する上記[10]乃至[13]のいずれかひとつに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、従来の焼結体と比べて着色剤の含有量を低減した焼結体であって、漆黒色を呈するものを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例3の元素マッピング ((a)反射電子像、(b)Fe、(c)Co)
実施例17の元素マッピング ((a)Coの元素マッピング、(b)二値化処理後の元素マッピング)
実施例17の元素マッピング ((a)Y、(b)Ti)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施態様について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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