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公開番号2024017141
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022119591
出願日2022-07-27
発明の名称塑造用粘土、粘土成形物、該粘土成形物の表面処理方法、及び粘土用含浸剤
出願人個人
代理人個人,個人
主分類C04B 33/13 20060101AFI20240201BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】粘土原型から材質転換や焼成を行うことなく、機械的な強度特性が良好で、粘土による恒久的な実材制作品を容易に制作することができる塑造用粘土を提供すること。
【解決手段】塑造用粘土は、水系ウレタン樹脂と水溶性アクリル樹脂とを含有している。
【選択図】 無し
特許請求の範囲【請求項1】
水系ウレタン樹脂と水溶性アクリル樹脂とを含有していることを特徴とする塑造用粘土。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
粘土粉末100重量部に対して、
前記水系ウレタン樹脂と前記水溶性アクリル樹脂とを含む溶液を1重量部以上20重量部以下と、
水とを含んでいることを特徴とする請求項1記載の塑造用粘土。
【請求項3】
前記溶液に、前記水系ウレタン樹脂が20重量%以上35重量%以下、前記水溶性アクリル樹脂が5重量%以上15重量%以下含まれていることを特徴とする請求項2記載の塑造用粘土。
【請求項4】
粘土粉末100重量部に対して、
前記水系ウレタン樹脂が0.2~7重量部、前記水溶性アクリル樹脂が0.05~3重量部含まれていることを特徴とする請求項1記載の塑造用粘土。
【請求項5】
粘土硬度計で計測した硬度が4以上7以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれかの項に記載の塑造用粘土。
【請求項6】
JIS K 7181「プラスチック-圧縮特性の求め方」に準拠して温度23℃±2℃、湿度約40%の条件で測定される、乾燥硬化後の圧縮強さが、5.5MPa以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれかの項に記載の塑造用粘土。
【請求項7】
JIS K 7181「プラスチック-圧縮特性の求め方」に準拠して温度23℃±2℃、湿度約40%の条件で測定される、乾燥硬化後の圧縮弾性率が、600MPa以上であることを特徴とする請求項6記載の塑造用粘土。
【請求項8】
JIS K 7181「プラスチック-圧縮特性の求め方」に準拠して温度23℃±2℃、湿度約40%の条件で測定される、乾燥硬化後の圧縮強さが、5.5MPa以上であり、
かつJIS K 7181「プラスチック-圧縮特性の求め方」に準拠して温度23℃±2℃、湿度約40%の条件で測定される、乾燥硬化後の圧縮弾性率が、600MPa以上であることを特徴とする請求項3記載の塑造用粘土。
【請求項9】
JIS K 7181「プラスチック-圧縮特性の求め方」に準拠して温度23℃±2℃、湿度約40%の条件で測定される、乾燥硬化後の圧縮強さが、5.5MPa以上であり、
かつJIS K 7181「プラスチック-圧縮特性の求め方」に準拠して温度23℃±2℃、湿度約40%の条件で測定される、乾燥硬化後の圧縮弾性率が、600MPa以上であることを特徴とする請求項4記載の塑造用粘土。
【請求項10】
請求項1、2、3、4、8又は9に記載の塑造用粘土で成形された粘土成形物であって、
少なくとも表層部に粘土固め剤を浸透固化させた固化層が形成されていることを特徴とする粘土成形物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塑造用粘土、粘土成形物、該粘土成形物の表面処理方法、及び粘土用含浸剤に関し、より詳細には、教育、芸術・創作の分野などでの造形活動に有用な塑造用粘土、該塑造用粘土で成形された粘土成形物、該粘土成形物の表面処理方法、及び粘土用含浸剤に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
塑造用の粘土としては、天然に存在するカオリナイト等の鉱物成分を含む水粘土(土粘土ともいう)が主に使用されている。前記水粘土は保水状態にあって柔軟で独特の手触りと可塑性があることから細工性にも富み、教育現場など多くの場面で使用されている。
前記水粘土は乾燥段階で表面にひび割れが発生したり形が崩れたりして、作品としてそのままの形を残しにくいという問題があった。そのため、従来の塑造制作においては、粘土で造形化した後、雌型を取るために造形物に石膏を被せて型取りを行い、その後、粘土を取り除いた石膏型の中に樹脂、石膏などを注入して成形後、石膏雌型を壊して塑造原型を制作していた。そのため、塑造の制作は、非常に手間、労力を要し、素人が手軽に行うことができなかった。
【0003】
乾燥後の粘土の表面にひび割れが発生する現象を防止するために、粘土に高分子材料を配合する技術が従来提案されている。
例えば、下記の特許文献1には、鉱物成分粉末100重量部に対し、非イオン性の水溶性セルロースエーテル1~10量部とウェランガム0.5~5重量部とからなる粘結剤を配合し、水と混練してなる工芸用粘土組成物が開示されている。
また、下記の特許文献2には、粘土とバイオガム、セルローズ誘導体、クアーガム又はその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種の水溶性高分子化合物とを含有する主材と、セメント系固化材とからなる粘土組成物が開示されている。
【0004】
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献1、2記載の粘土組成物によれば、造形後に乾燥させた粘土成形物のひび割れ等を防止する効果が十分ではなく、粘土で恒久的な作品を制作する用途には適していないという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平6-287047号公報
特開2001-48634号公報
【発明の概要】
【発明の概要】
課題を解決するための手段及びその効果
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、粘土原型から材質転換や焼成などを行うことなく、機械的な強度特性が良好で、粘土による恒久的な実材制作品を容易に制作することができる塑造用粘土、粘土成形物、該粘土成形物の表面処理方法、及び粘土用含浸剤を提供することを目的としている。
【0007】
上記目的を達成するために本発明に係る塑造用粘土(1)は、水系ウレタン樹脂と水溶性アクリル樹脂とを含有していることを特徴としている。
【0008】
従来の塑造の制作においては、粘土で造形化した後、雌型を取るために造形物(粘土原型)に石膏を被せて型取りを行い、その後、粘土を取り除いた石膏型の中に樹脂、石膏などを注入して成形後、石膏雌型を壊して塑造原型を制作していた。そのため、塑造の制作は、非常に手間、労力を要し、素人が手軽に行うことができなかった。
【0009】
上記塑造用粘土(1)によれば、前記水溶性アクリル樹脂が有する良好な水溶性により、前記水系ウレタン樹脂と粘土とのなじみが良好なものとなり、可塑性も良好で、塑造の制作を良好に行うことができる。
さらに、上記塑造用粘土(1)によれば、前記水系ウレタン樹脂の作用により、乾燥後の粘土の強度特性が高められて、ひび割れ等が生じにくくなるため、塑造制作において、従来必要であった石膏等での型取りが不要な為、材質転換が要らず、塑像を直接的に制作することが出来、大胆で自由なモデリングが可能となる。
また、上記塑造用粘土(1)は、テラコッタのように焼成する必要もなく、塑像を直接的に制作(実材制作)することが可能となり、塑造制作にかかる手間や労力が軽減され、だれでも手軽に粘土で塑像を制作し、保存できる。特に、今まで彫刻制作が困難であった視覚障害者等でも粘土による実材制作が可能となり、視覚障害者等のための新たな芸術制作素材として提供することが可能となる。
【0010】
また本発明に係る塑造用粘土(2)は、上記塑造用粘土(1)において、
粘土粉末100重量部に対して、前記水系ウレタン樹脂と前記水溶性アクリル樹脂とを含む溶液を1重量部以上20重量部以下と、水とを含んでいることを特徴としている。
上記塑造用粘土(2)によれば、前記水系ウレタン樹脂と前記水溶性アクリル樹脂とを含むことによる上記効果をより適切に得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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