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公開番号2024004547
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022104165
出願日2022-06-29
発明の名称並列処理システム
出願人Aspace株式会社
代理人個人
主分類G06F 30/23 20200101AFI20240110BHJP(計算;計数)
要約【課題】複数の情報処理装置による並列処理によって建築物の構造解析における計算速度の高速化を図る並列処理システム及び方法を提供する。
【解決手段】並列処理システムは、構造解析の対象となる建築物をモデル化したものに関し、荷重ベクトル=全体剛性行列(帯行列)×変位ベクトルとする関係式に関する情報を記憶する記憶手段と、帯行列の対角項を対角線とし、一辺の大きさが帯行列のバンド幅と同じである正方形形状の重複部が形成されるように、左上側正方行列と右下側正方行列とを設定する手段と、一の情報処理装置において、左上側正方行列に対応する上記関係式を解くことによって、対応する変位ベクトルの値を算出する手段と、他の情報処理装置において、右下側正方行列に対応する上記関係式を解くことによって、対応する変位ベクトルの値を算出する手段と、上記の算出結果に基づいて、重複部に対応する変位ベクトルの値を再計算する手段と、を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の情報処理装置を含み、有限要素法による建築物の構造解析を行うための並列処理システムであって、
前記構造解析の対象となる建築物をモデル化したものに関し、各要素の値が既知である荷重ベクトルと、各要素の値が既知であり、帯行列として表される全体剛性行列と各要素の値が未知である変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式に関する情報を記憶するモデル情報記憶手段と、
前記全体剛性行列に関し、前記帯行列の対角項を対角線とし、一辺の大きさが前記帯行列のバンド幅と同じである正方形形状の重複部が形成されるように、相対的に左上側に位置する左上側正方行列と相対的に右下側に位置する右下側正方行列とを設定する重複行列設定手段と、
一の前記情報処理装置において、前記左上側正方行列に対応する前記荷重ベクトルと、前記左上側正方行列と該左上側正方行列に対応する前記変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式を解く演算を行うことによって、前記左上側正方行列に対応する変位ベクトルの各要素の値を算出する上側演算手段と、
他の前記情報処理装置において、前記右下側正方行列に対応する前記荷重ベクトルと、前記右下側正方行列と該右下側正方行列に対応する前記変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式を解く演算を行うことによって、前記右下側正方行列に対応する変位ベクトルの各要素の値を算出する下側演算手段と、
前記荷重ベクトル中の前記重複部と高さ位置が同じ要素部位をY、前記帯行列中の前記重複部と高さ位置が同じ要素部位をA、前記変位ベクトルにおいて、前記左上側正方行列の最上段の高さ位置から前記右下側正方行列の最下段の高さ位置までの要素部位をX、前記Aのうち前記重複部の部位をA

、前記Aのうち前記A

の左側に位置する三角形部位をA

、前記Aのうち前記A

の右側に位置する三角形部位をA

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置より上側に位置する部位をX

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置と同じ高さに位置する部位をX

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置より下側に位置する部位をX

、とそれぞれ定義するとき、
前記上側演算手段及び前記下側演算手段それぞれの算出結果並びに前記A

×前記X

=前記Y-前記A

×前記X

-前記A

×前記X

の関係式に基づいて、前記X

の各要素の値を算出する再演算手段と、を有することを特徴とする並列処理システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
複数の情報処理装置を含み、有限要素法による建築物の構造解析を行うための並列処理システムにおける並列処理方法であって、
前記並列処理システムが、前記構造解析の対象となる建築物をモデル化したものに関し、各要素の値が既知である荷重ベクトルと、各要素の値が既知であり、帯行列として表される全体剛性行列と各要素の値が未知である変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式に関する情報を記憶するモデル情報記憶手段を有するとき、
重複行列設定手段が、前記全体剛性行列に関し、前記帯行列の対角項を対角線とし、一辺の大きさが前記帯行列のバンド幅と同じである正方形形状の重複部が形成されるように、相対的に左上側に位置する左上側正方行列と相対的に右下側に位置する右下側正方行列とを設定するステップと、
一の前記情報処理装置における上側演算手段が、前記左上側正方行列に対応する前記荷重ベクトルと、前記左上側正方行列と該左上側正方行列に対応する前記変位ベクトルと、の積で形成される関係式を解く演算を行うことによって、前記左上側正方行列に対応する変位ベクトルの各要素の値を算出するステップと、
他の前記情報処理装置における下側演算手段が、前記右下側正方行列に対応する前記荷重ベクトルと、前記右下側正方行列と該右下側正方行列に対応する前記変位ベクトルと、の積で形成される関係式を解く演算を行うことによって、前記右下側正方行列に対応する変位ベクトルの各要素の値を算出するステップと、
前記荷重ベクトル中の前記重複部と高さ位置が同じ要素部位をY、前記帯行列中の前記重複部と高さ位置が同じ要素部位をA、前記変位ベクトルにおいて、前記左上側正方行列の最上段の高さ位置から前記右下側正方行列の最下段の高さ位置までの要素部位をX、前記Aのうち前記重複部の部位をA

、前記Aのうち前記A

の左側に位置する三角形部位をA

、前記Aのうち前記A

の右側に位置する三角形部位をA

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置より上側に位置する部位をX

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置と同じ高さに位置する部位をX

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置より下側に位置する部位をX

、とそれぞれ定義するとき、再演算手段が、前記上側演算手段及び前記下側演算手段それぞれの算出結果並びに前記A

×前記X

=前記Y-前記A

×前記X

-前記A

×前記X

の関係式に基づいて、前記X

の各要素の値を算出するステップと、を含む並列処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
複数の情報処理装置を利用して建築物の構造解析を行う並列処理システムの技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
コンピューターを利用した有限要素法による建築物の構造解析が一般に行われる。
【0003】
そして、構造解析に要する時間を短縮させたいというニーズは従来存在するところ、コンピューターによる構造解析に要する時間は、コンピューターの情報処理速度に依存する。
【0004】
そのような背景下、コンピューターによる構造解析に要する時間を短縮するための技術的提案が多数成されており、例えば、特許文献1では、リーズナブルに並列計算を実行可能な構造物のFEM解析方法が提案され、特許文献2では、建築物の構造計算に要する時間及び労力を削減する建築物の構造計算装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-173185号公報
特開2003-233640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記の従来技術において、構造解析に要する時間を短縮させるためには、使用するコンピューターの情報処理速度を向上させる必要があるが、情報処理速度が速いコンピューターを使用するにはコストが高くなるという問題点がある。
【0007】
そこで本発明では、上記問題点に鑑み、複数の情報処理装置に比較的負荷の軽い演算を並列的に行わせることによって、建築物の構造解析における計算速度の高速化を図る並列処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示する並列処理システムの一形態は、複数の情報処理装置を含み、有限要素法による建築物の構造解析を行うための並列処理システムであって、前記構造解析の対象となる建築物をモデル化したものに関し、各要素の値が既知である荷重ベクトルと、各要素の値が既知であり、帯行列として表される全体剛性行列と各要素の値が未知である変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式に関する情報を記憶するモデル情報記憶手段と、前記全体剛性行列に関し、前記帯行列の対角項を対角線とし、一辺の大きさが前記帯行列のバンド幅と同じである正方形形状の重複部が形成されるように、相対的に左上側に位置する左上側正方行列と相対的に右下側に位置する右下側正方行列を設定する重複行列設定手段と、一の前記情報処理装置において、前記左上側正方行列に対応する前記荷重ベクトルと、前記左上側正方行列と該左上側正方行列に対応する前記変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式を解く演算を行うことによって、前記左上側正方行列に対応する変位ベクトルの各要素の値を算出する上側演算手段と、他の前記情報処理装置において、前記右下側正方行列に対応する前記荷重ベクトルと、前記右下側正方行列と該右下側正方行列に対応する前記変位ベクトルとの積と、が等しいとする関係式を解く演算を行うことによって、前記右下側正方行列に対応する変位ベクトルの各要素の値を算出する下側演算手段と、前記荷重ベクトル中の前記重複部と高さ位置が同じ要素部位をY、前記帯行列中の前記重複部と高さ位置が同じ要素部位をA、前記変位ベクトルにおいて、前記左上側正方行列の最上段の高さ位置から前記右下側正方行列の最下段の高さ位置までの要素部位をX、前記Aのうち前記重複部の部位をA

、前記Aのうち前記A

の左側に位置する三角形部位をA

、前記Aのうち前記A

の右側に位置する三角形部位をA

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置より上側に位置する部位をX

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置と同じ高さに位置する部位をX

、前記Xのうち前記重複部の高さ位置より下側に位置する部位をX

、とそれぞれ定義するとき、前記上側演算手段及び前記下側演算手段それぞれの算出結果並びに前記A

×前記X

=前記Y-前記A

×前記X

-前記A

×前記X

の関係式に基づいて、前記X

の各要素の値を算出する再演算手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
開示する並列処理システムは、複数の情報処理装置に比較的負荷の軽い演算を並列的に行わせることによって、建築物の構造解析における計算速度の高速化を図る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施の形態に係る並列処理システムの概要を説明する図である。
本実施の形態に係る並列処理システムの機能ブロック図である。
本実施の形態に係る重複行列設定手段による処理を説明する図である。
本実施の形態に係る上側演算手段及び下側演算手段による処理を説明する図である。
本実施の形態に係る再演算手段による処理を説明する図である。
本実施の形態に係る並列処理システムを構成する情報処理装置のハードウエア構成例を示す図である。
本実施の形態に係る並列処理システムによる処理例の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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