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公開番号2025178993
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-09
出願番号2024098592
出願日2024-06-19
発明の名称乳酸吸着剤および乳酸除去方法
出願人堺化学工業株式会社,日機装株式会社,国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類B01J 20/08 20060101AFI20251202BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】乳酸吸着剤が乳酸の除去対象に与える負の影響を低減する。
【解決手段】乳酸吸着剤1は、層状複酸化物2と、γ-アルミナ4とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
層状複酸化物と、
γ-アルミナと、を含む、
乳酸吸着剤。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記乳酸吸着剤における前記層状複酸化物の質量割合Aと前記γ-アルミナの質量割合Bとの比率A/Bは、0.3以上3.0以下である、
請求項1に記載の乳酸吸着剤。
【請求項3】
乳酸を含有する水溶液に接触して、前記水溶液中の乳酸を吸着する、
請求項1または2に記載の乳酸吸着剤。
【請求項4】
前記水溶液は、グルコースを含有する、
請求項3に記載の乳酸吸着剤。
【請求項5】
前記水溶液は、細胞または微生物の培養液である、
請求項4に記載の乳酸吸着剤。
【請求項6】
γ-アルミナを含み、
0.025g/mL以上の濃度で使用される、
乳酸吸着剤。
【請求項7】
請求項1,2および6のいずれか1項に記載の乳酸吸着剤を、乳酸を含有する水溶液に接触させることを含む、
乳酸除去方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乳酸吸着剤および乳酸除去方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、医薬品製造や再生医療などの分野において、細胞や微生物を人工的に効率よく大量培養することが求められている。大量培養が求められる細胞としては、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)等の抗体産生細胞、胚性幹細胞(ES細胞)や人工多能性幹細胞(iPS細胞)等の幹細胞や幹細胞由来の分化細胞等が挙げられる。これらの細胞を長期間安定的に大量培養できれば、モノクローナル抗体等の生体物質や多能性幹細胞由来の分化誘導組織を効率よく生産することができる。
【0003】
細胞や微生物を工業的に大量培養する方法としては、スピナーフラスコ等の培養槽を用いた浮遊攪拌培養が考えられる。一方、浮遊攪拌培養では設備規模が大きくなる傾向がある。したがって、コストの削減を図るために、細胞等の培養密度を高めることが有効である。しかしながら、培養密度を高めていくと、細胞等の増殖が抑えられることが知られている。これは、細胞等の高密度化によって培養液(液体培地)中の老廃物(代謝物)の濃度が上昇し、これにより細胞等の増殖活性が低下するためである。細胞等に影響を与える老廃物の代表的なものとしては、乳酸が知られている。
【0004】
したがって、細胞等を高密度状態で安定的に増殖させるためには、培養液中に蓄積する乳酸を除去することが望ましい。これに対し、例えば特許文献1には、濃度差に依存して成分を透過させる培養液成分調整膜を設けた送液ラインによって、細胞培養槽と成分調整液槽とを接続した細胞培養装置が開示されている。この細胞培養装置では、培養液中に蓄積した老廃物は、成分調整液側に移動することで培養液中での濃度が低下する。同時に、培養中に濃度が低下した栄養分は、成分調整液から培養液へ移動して補充される。これにより、培養液中の環境が細胞培養に適した状態に維持される。なお、成分調整液には、培養液そのものが用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/122528号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される細胞培養装置は、透析の原理を利用して培養液から老廃物を除去していた。したがって、十分な老廃物の除去を実現するために、成分調整液槽の容積を細胞培養槽の容積の10倍以上に設定していた。このため、必要な液量が莫大でコストがかかるという課題があった。特に、成分調整液に培養液そのものを用いる場合には、高価な培養液を大量に消費することになり、より一層のコストがかかってしまう。また、透析技術を利用して老廃物を除去する場合、培養装置の構造が複雑になるという課題もあった。
【0007】
透析技術以外の手法を用いた乳酸除去方法としては、乳酸吸着剤を用いた乳酸除去方法が考えられる。乳酸吸着剤を用いることで、透析による乳酸除去に比べて、コストの削減や培養装置の構造の簡素化が図りやすくなる。一方で乳酸吸着剤を用いる場合は、乳酸吸着剤が培養液等の乳酸除去対象に対して負の影響を与えないことが望まれる。
【0008】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、乳酸吸着剤が乳酸の除去対象に与える負の影響を低減する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は乳酸吸着剤である。この乳酸吸着剤は、層状複酸化物と、γ-アルミナと、を含む。
【0010】
本発明の他の態様もまた、乳酸吸着剤である。この乳酸吸着剤は、γ-アルミナを含み、0.025g/mL以上の濃度で使用される。
(【0011】以降は省略されています)

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