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公開番号2025178843
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-09
出願番号2024085679
出願日2024-05-27
発明の名称制御装置,制御方法及び分散処理システム
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人真田特許事務所,個人
主分類G06F 9/50 20060101AFI20251202BHJP(計算;計数)
要約【課題】プログラマブルロジック回路の処理効率を向上させる制御装置,制御方法及び分散処理システムを提供する。
【解決手段】システム1において、最適化装置4は、プログラマブルロジック回路7が備える書き換え可能な回路領域70に設定され、回路デザインの合成が完了済み且つ配置配線が決定済みである第1テンプレートを、回路領域70に書き込むことにより実現される第1回路ロジックによって実行される第1処理に関する情報が所定の条件を満たす場合、第1処理に関連する第2処理を実行する第2回路ロジックの第2テンプレートを記憶領域から読み出し、読み出した第2テンプレートを回路領域70に書き込むことで、第2処理を実行する第2回路ロジックを回路領域70に設定する、制御部を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
プログラマブルロジック回路が備える書き換え可能な回路領域に設定された第1回路ロジックであって、回路デザインの合成が完了済み且つ配置配線が決定済みである第1テンプレートを前記回路領域に書き込むことにより実現される前記第1回路ロジックによって実行される第1処理に関する情報が所定の条件を満たす場合、前記第1処理に関連する第2処理を実行する第2回路ロジックの第2テンプレートを記憶領域から読み出し、
読み出した前記第2テンプレートを前記回路領域に書き込むことで、前記第2処理を実行する前記第2回路ロジックを前記回路領域に設定する、
制御部を備える、制御装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1処理に関する情報は、前記第1処理の結果を機械学習モデルに入力して得られる結果の良否を示す指標を含み、
前記制御部は、前記読み出す処理において、前記所定の条件のうち、前記指標が第1所定値未満であるという第1条件を満たす場合、前記第1処理に含まれる複数の処理要素のうちの、1以上の処理要素の削除、1以上の処理要素の置換、及び1以上の処理要素の追加、のうちの少なくとも1つが適用された複数の処理要素を含む前記第2処理を実行する前記第2回路ロジックの前記第2テンプレートを、前記記憶領域から読み出す、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記第1処理に関する情報は、前記第1処理を実行する前記第1回路ロジックの負荷に関する情報を含み、
前記制御部は、前記読み出す処理において、前記所定の条件のうち、前記負荷に関する情報が第2所定値以上であるという第2条件を満たす場合、前記第1回路ロジックのサイズよりもサイズの大きい前記第2回路ロジックの前記第2テンプレートを、前記記憶領域から読み出す、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、複数の前記制御装置間で共用される共有記憶領域から、前記所定の条件を継続して満たしている期間に前記回路領域に書き込まれていない選択可能なテンプレートを前記記憶領域に記憶させる、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記記憶領域の使用量に応じて、前記記憶領域に格納される複数のテンプレートのうち、未使用期間に基づき選択した第3テンプレートを、前記共有記憶領域に移動させる、
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記記憶領域に格納される1以上のテンプレートに基づき、前記所定の条件を継続して満たしている期間に前記回路領域に書き込まれていない選択可能なテンプレートを作成する、
請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
【請求項7】
プログラマブルロジック回路が備える書き換え可能な回路領域に設定された第1回路ロジックであって、回路デザインの合成が完了済み且つ配置配線が決定済みである第1テンプレートを前記回路領域に書き込むことにより実現される前記第1回路ロジックによって実行される第1処理に関する情報が所定の条件を満たす場合、前記第1処理に関連する第2処理を実行する第2回路ロジックの第2テンプレートを記憶領域から読み出し、
読み出した前記第2テンプレートを前記回路領域に書き込むことで、前記第2処理を実行する前記第2回路ロジックを前記回路領域に設定する、
処理をコンピュータが実行する、制御方法。
【請求項8】
プログラマブルロジック回路と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記プログラマブルロジック回路が備える書き換え可能な回路領域に設定された第1回路ロジックであって、回路デザインの合成が完了済み且つ配置配線が決定済みである第1テンプレートを前記回路領域に書き込むことにより実現される前記第1回路ロジックによって実行される第1処理に関する情報が所定の条件を満たす場合、前記第1処理に関連する第2処理を実行する第2回路ロジックの第2テンプレートを記憶領域から読み出し、
読み出した前記第2テンプレートを前記回路領域に書き込むことで、前記第2処理を実行する前記第2回路ロジックを前記回路領域に設定する、制御部を備える、
分散処理システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置,制御方法及び分散処理システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、CPU(Central Processing Unit)等の半導体の性能向上が鈍化しており、半導体の高性能化によるコンピュータの性能向上は限界に近付いている。
【0003】
一方、AI(Artificial Intelligence)技術やIoT(Internet of Things)等の発展により処理対象のデータ数が増加しており、コンピュータが実行するアプリケーションには、これまで以上の処理速度及び処理量でタスクを実行することが期待される。
【0004】
アプリケーションの高速化を図る手法の1つとして、ドメイン指向型のアーキテクチャを利用したシステム(以下、「ドメイン指向型システム」と表記する)が挙げられる。ドメイン指向型のアーキテクチャは、適用するアプリケーション領域を絞り、その領域の特性に合わせてハードウェア及びソフトウェアを最適化することで、サーバの性能及び運用性を向上させるアプローチである。
【0005】
ドメイン指向型システムでは、特定の分野における特定の計算に特化したアクセラレータと呼ばれるASIC(Application Specific Integrated Circuit)が利用される。ASICは専用のハードウェアとして製造されるため、利用用途が特定の用途に制限される。これは、ビジネス的に成り立つ見込みのあるアプリケーションでなければ、設計及び製造のコストの観点で、ドメイン指向型システムの適用が困難であることを意味する。
【0006】
アプリケーションへのドメイン指向型システムの適用を容易とするために、書き換え可能なASICとしてFPGA(Field-Programmable Gate Array)が注目されている。FPGAは、PLD(Programmable Logic Device)の一例である。PLDはプログラマブルロジック回路と称されてもよい。
【0007】
FPGAは、回路ロジックが書き込まれる回路領域を備え、リコンフィギャラブル機能により回路領域の回路ロジックの書き換えが可能である。回路ロジックは、FPGAに所定の処理を実現させる論理回路の構造を示す情報である。回路領域の回路ロジックの書き換え処理により様々な種類のASICを作成できるため、ドメイン指向型システムにFPGAを用いることで、設計及び製造のコストと性能とのバランスを取ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2012-014705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば、1以上のFPGAに複数の処理を分散して実行させるドメイン指向型システム(分散処理システム)において、処理を実行する複数の回路ロジック間の負荷が不均衡である場合、例えば処理Aの実行要求数が多く、処理Bの実行要求数が少ない場合を想定する。
【0010】
このような場合、処理Bの回路ロジックが書き込まれたFPGAでは処理リソースに余裕がある一方、処理Aの回路ロジックが書き込まれたFPGAでは、処理リソースの不足により処理Aの滞留(処理待ち)が発生することがある。このようなFPGAの処理効率(稼働効率)の低下により、処理Aの実行要求元のコンピュータでは、処理遅延が発生し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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