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公開番号
2025175939
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-03
出願番号
2024228306
出願日
2024-12-25
発明の名称
有機化合物含有高分子粒子の製造方法及び希土類元素分離精製方法
出願人
公立大学法人北九州市立大学
,
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01J
20/30 20060101AFI20251126BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】有機化合物含有高分子粒子を経済的に効率よく製造することができる有機化合物含有高分子粒子の製造方法、水溶液中の金属イオン、特にジスプロシウムに代表される重希土類元素を効率よく抽出して分離精製することができる希土類元素分離精製方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリビニル単量体を含むビニル単量体を、金属イオンを抽出し得る有機化合物の存在下、懸濁安定剤として水溶性高分子を用いて水性懸濁重合し、前記有機化合物を含有する高分子粒子を製造する際に、前記水溶性高分子を架橋する。また、前記方法で製造した有機化合物含有高分子粒子を希土類元素分離精製に用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリビニル単量体を含むビニル単量体を、金属イオンを抽出し得る有機化合物の存在下、懸濁安定剤として水溶性高分子を用いて水性懸濁重合し、前記有機化合物を含有する高分子粒子を製造する際に、
前記水溶性高分子を架橋する、有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前記金属イオンを抽出し得る有機化合物が、(2-エチルヘキシル)ホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルである、請求項1に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
【請求項3】
前記水溶性高分子が、セルロース系水溶性高分子である、請求項1又は2に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
【請求項4】
前記ポリビニル単量体が、芳香族ポリビニル単量体を含む、請求項1又は2に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
【請求項5】
前記ビニル単量体が、芳香族ビニル単量体を含む、請求項1又は2に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
【請求項6】
前記水溶性高分子を架橋する方法として、アルデヒド類を用いてイミノ基及びアセタール基の少なくとも一方を形成する方法を含む、請求項1又は2に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法で得られた有機化合物含有高分子粒子を用いる、希土類元素分離精製方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機化合物含有高分子粒子の製造方法及び希土類元素分離精製方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
希土類元素は永久磁石、レーザー材料、触媒、蛍光体等の幅広い用途がある。特に軽希土類ではネオジム(Nd)、重希土類としてはジスプロシウム(Dy)が近年の需要増大が著しい電気自動車モーター用途として重要であるが、その供給構造は生産地が偏在している。特にジスプロシウムにおいては殆どが中国からの供給であり、脆弱性が指摘されている。
更に、これらの希土類元素の抽出や精製工程における環境破壊についても問題視されており、リサイクルを含めた環境負荷の低減を意識した製造方法が求められている。
【0003】
希土類元素水溶液からの目的希土類元素の分離精製方法として、抽出剤を用いた溶媒抽出法(特許文献1)や、アルカリやシュウ酸等による沈殿法(特許文献2)が知られている。
また、吸着材を用いた吸着法による分離精製も検討されている。吸着材としては各種希土類元素に対して特異的な吸着性を有する官能基を導入した吸着材(特許文献3、4)や、疎水性を有する基体に抽出剤を含浸させた吸着材が検討されており(特許文献5)、また抽出剤を含浸させた後にポリビニルアルコールによるコーティングを施した合成吸着剤も検討されている(非特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-184503号公報
特開2009-249674号公報
特開2019-77906号公報
国際公開第2020/225964号
特開平4-80336号公報
【非特許文献】
【0005】
Environmental Technology,Vol.34,p1307(2013).
Separation and Purification Technology,Vol.192,p62(2018).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
溶媒抽出法に用いられる抽出剤はその物理的性質上、一定の割合で水中に分配することから、抽出工程ごとに水中に分配された抽出剤及びそれに抽出された希土類元素のロスが生じ、また混合-静置工程に長時間を要する問題がある。
また、抽出剤を含浸させた吸着材を用いる場合には、溶媒抽出法の如き長時間の混合-静置工程は要しないものの、一定程度の抽出剤が吸着材から漏出する。これを抑制するために抽出剤を含浸させた吸着材表面をコーティングする場合、基体に抽出剤を含浸させる工程に加えて吸着材表面をコーティングする工程が必要となり、工程数の増加や煩雑な操作が生産性や製造コスト面で問題となる。
一方、各種希土類元素に対して特異的な吸着性を有する官能基を導入した吸着材については、水中への官能基の分配は生じないものの、特異的な吸着性を有する官能基の製造コストや、高分子粒子を構成する基体への官能基導入率の低さ、更には導入された官能基の化学的耐久性が明らかではなく、経済性の面で充分であるとは言い難い。
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ジスプロシウムに代表される重希土類元素を効率よく分離精製できる吸着材として有用な有機化合物含有高分子粒子を少ない製造工程かつ低い製造コストにて提供することにある。また、本発明のもう1つの目的は、前記有機化合物含有高分子粒子を用いて効率よく目的物質を抽出する方法、特にジスプロシウムに代表される重希土類元素を効率よく分離精製する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ポリビニル単量体を構成成分として含むビニル単量体を、金属イオンを抽出し得る有機化合物の存在下で水性懸濁重合し、前記有機化合物を含有する高分子粒子を製造する際に、懸濁安定剤として用いる水溶性高分子を架橋する、有機化合物含有高分子粒子の製造方法、及び、この製造方法で得られた有機化合物含有高分子粒子がジスプロシウムに代表される重希土類元素を効率よく分離精製できることを見出し、本発明に至った。
【0009】
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]ポリビニル単量体を含むビニル単量体を、金属イオンを抽出し得る有機化合物の存在下、懸濁安定剤として水溶性高分子を用いて水性懸濁重合し、前記有機化合物を含有する高分子粒子を製造する際に、
前記水溶性高分子を架橋する、有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
[2]前記金属イオンを抽出し得る有機化合物が、(2-エチルヘキシル)ホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルである、[1]に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
[3]前記水溶性高分子が、セルロース系水溶性高分子である、[1]又は[2]に記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
[4]前記ポリビニル単量体が、芳香族ポリビニル単量体を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
[5]前記ビニル単量体が、芳香族ビニル単量体を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
[6]前記水溶性高分子を架橋する方法として、アルデヒド類を用いてイミノ基及びアセタール基の少なくとも一方を形成する方法を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の有機化合物含有高分子粒子の製造方法。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の製造方法で得られた有機化合物含有高分子粒子を用いる、希土類元素分離精製方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の製造方法によれば、有機化合物含有高分子粒子を経済的に効率よく製造することができる。
また、本発明の希土類元素分離精製方法は、水溶液中の金属イオン、特にジスプロシウムに代表される重希土類元素を効率よく抽出して分離精製することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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