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公開番号2025172842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2025140996,2022554891
出願日2025-08-27,2021-03-12
発明の名称ナノバブル標的療法
出願人ケース ウエスタン リザーブ ユニバーシティ
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 47/69 20170101AFI20251118BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】対象において細胞死を誘導する方法、及び対象における癌を治療するためのシステムを提供する。
【解決手段】対象において細胞死を誘導する方法は、標的細胞によって内部移行した複数の細胞標的ナノバブルを対象に投与すること、及び内部移行したナノバブルの慣性キャビテーション並びに標的細胞のアポトーシス及び/又は壊死を促進するのに有効な超音波エネルギーを用いて標的細胞に内部移行したナノバブルを共振させることを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
対象において細胞死を誘導する方法であって、各ナノバブルが、少なくとも1種のガスを含む少なくとも1つの内部空隙を画定する膜と、前記膜の外表面に連結された標的化部分とを有する複数のナノバブルを前記対象に投与すること、ここで、前記標的部分は、標的細胞の細胞表面分子に結合し、前記ナノバブルは、前記標的化部分の前記細胞表面分子への結合時に、前記標的細胞による前記ナノバブルの内部移行を促進するサイズ及び/又は直径を有し;かつ
内部移行したナノバブルの慣性キャビテーション並びに前記標的細胞のアポトーシス及び/又は壊死を促進するのに有効な超音波エネルギーを用いて、前記標的細胞に内部移行した前記ナノバブルを共振させること、
を含む方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ナノバブルが、約50nm~約400nmの平均直径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細胞が癌細胞であり、前記標的化部分が癌細胞表面分子に結合する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記標的化部分が、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、小分子、元素化合物、抗体、及び抗体断片からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記癌細胞表面分子が癌細胞の表面上の癌細胞抗原である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記癌細胞抗原が、5T4、α2β1インテグリン、AXL受容体チロシンキナーゼ(AXL)、B細胞成熟抗原(BCMA)、c-MET(肝細胞増殖因子受容体)、C4.4a、炭酸脱水酵素6(CA6)、炭酸脱水酵素9(CA9)、カドヘリン-6、CD19、CD22、CD25、CD27L、CD30、CD33、CD37、CD44v6、CD56、CD70、CD74、CD79b、CD123、CD138、癌胚性抗原(CEA)、cKit、コラーゲン受容体、クリプトタンパク質、CS1、デルタ様カノニカルNotchリガンド3(DLL3)、エンドセリン受容体B型(EDNRB)、エフリンA4(EFNA4)、上皮成長因子受容体(EGFR)、EGFRvIII、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ3(ENPP3)、EPH受容体A2(EPHA2)、線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)、線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)、FMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体1(FOLR1)、非転移性糖タンパク質B(GPNMB)、グアニル酸シクラーゼ2C(GUCY2C)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、ヒト上皮成長因子受容体3(HER3)、インテグリンα、リソソーム関連膜タンパク質1(LAMP-1)、ルイスY、LIV-1、ロイシンリッチリピート含有15(LRRC15)、メソテリン(MSLN)、ムチン1(MUC1)、ムチン16(MUC16)、ナトリウム依存性リン酸輸送タンパク質2B(NaPi2b)、ネクチン-4、NMB、NOTCH3、p-カドヘリン(p-CAD)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プロテインチロシンキナーゼ7(PTK7)、プロテインチロシンホスファターゼμ(PTPμ)溶質担体ファミリー44メンバー4(SLC44A4)、SLIT様ファミリーメンバー6(SLITRK6)、STEAPファミリーメンバー1(STEAP1)、組織因子(TF)、T細胞免疫グロブリン及びムチンタンパク質-1(TIM-1)、又は栄養芽細胞表面抗原(TROP-2)のうちの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記標的細胞が前立腺癌細胞であり、前記細胞表面分子がPSMAである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記膜が脂質膜である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記脂質膜が、前記バブル膜のモジュール及び/又は界面張力を変化させるグリセロール、プロピレングリコール、プルロニック(ポロキサマー)、アルコール又はコレステロールのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ナノバブルが、少なくとも約5mg/mlの脂質濃度を有する、請求項8に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2020年3月12日出願の米国仮出願第62/988,832号の優先権を主張するものであり、その主題は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
政府資金
本発明は、米国立衛生研究所の米国立生物医学画像・生物工学研究所から授与された助成金No.5R01EB025741-02及び1-R01-EB028144-01A1の下で政府の支援を受けてなされた。米国政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
【0003】
技術分野
本願は、診断及び治療用組成物に関し、より特には、診断用途、治療用途、及びセラノスティック用途のためのナノバブルに関する。
【背景技術】
【0004】
背景
超音波造影剤(UCA)は、ポリマー、タンパク質、又は脂質などの様々な材料から作られた安定化シェルを有する小さなガスが充填されたバブルである。診断超音波イメージングにおけるこれらの薬剤の従来の用途以外に、UCAは、標的遺伝子及び薬物送達を含む治療用途における関連性を見出した。これらの適応可能な粒子は、現在、保護治療担体として、及びソノポレーションによるペイロードの送達を増強するためのキャビテーション核として探求されている。これらの機能を組み合わせることで、ペイロード循環半減期及び放出プロファイル、並びに組織選択性及び細胞取り込みが改善される。作用機序にかかわらず、特に癌治療において所望の効果を得るために、バブルが血管系から溢出して、細胞標的部位に到達することが有利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今日入手可能な市販のUCAは、一般的には、直径1~8μmの血液プール剤としてのみ機能するように設計されている。バブルサイズを小さくする方法が以前に開発されたが、これらの戦略のほとんどが、重力による又は物理的なろ過若しくは浮遊による勾配分離などの形成後のマイクロバブルの操作を伴う。ナノサイズのバブルの選択には効果的であるが、これらの方法は、労働集約的であることに加えて、試料混入の可能性をもたらし、バブルの収率と安定性を低下させ、ストック材料を浪費する。さらに、担体としての(例えば、癌治療における)マイクロバブルの適用性は、サイズが大きいことによって制限され、一般的にはそれらを血管系に閉じ込める。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に記載の実施形態は、対象において高度に選択的又は標的化された細胞死を誘導する薬物フリー、低毒性の方法を提供することができるナノバブル標的療法(TNT)に関する。いくつかの実施形態では、治療又は方法は、複数の細胞標的ナノバブルを対象に投与することを含み得る。細胞標的ナノバブルの各々は、少なくとも1種の気体を含む少なくとも1つの内部空隙を画定する膜と、膜の外表面に連結された標的化部分とを有することができる。標的化部分は、標的細胞の細胞表面分子に結合することができ、ナノバブルは、標的化部分の細胞表面分子への結合時に標的細胞による細胞標的ナノバブルの内部移行を促進するサイズ、直径、及び/又は組成を有することができる。対象への細胞標的ナノバブルの投与に続いて、標的細胞に内部移行した細胞標的ナノバブルは、内部移行したナノバブルの慣性キャビテーション並びに標的細胞のアポトーシス及び/又は壊死を促進するのに有効な超音波エネルギーと共振することができる。
【発明の効果】
【0007】
いくつかの実施形態では、細胞標的ナノバブルは、約50nm~約400nmの平均直径を有することができ、標的化部分は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、小分子、元素化合物、抗体、及び抗体断片のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0008】
他の実施形態では、標的化細胞は、対象の癌細胞であり得、標的化部分は、癌細胞表面分子に結合することができる。癌細胞表面分子は、癌細胞の表面上の癌細胞抗原であり得る。例えば、癌細胞抗原は、5T4、α2β1インテグリン、AXL受容体チロシンキナーゼ(AXL)、B細胞成熟抗原(BCMA)、c-MET(肝細胞増殖因子受容体)、C4.4a、炭酸脱水酵素6(CA6)、炭酸脱水酵素9(CA9)、カドヘリン-6、CD19、CD22、CD25、CD27L、CD30、CD33、CD37、CD44v6、CD56、CD70、CD74、CD79b、CD123、CD138、癌胚性抗原(CEA)、cKit、コラーゲン受容体、クリプトタンパク質、CS1、デルタ様カノニカルNotchリガンド3(DLL3)、エンドセリン受容体B型(EDNRB)、エフリンA4(EFNA4)、上皮成長因子受容体(EGFR)、EGFRvIII、エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ3(ENPP3)、EPH受容体A2(EPHA2)、線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)、線維芽細胞増殖因子受容体3(FGFR3)、FMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)、葉酸受容体1(FOLR1)、非転移性糖タンパク質B(GPNMB)、グアニル酸シクラーゼ2C(GUCY2C)、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、ヒト上皮成長因子受容体3(HER3)、インテグリンα、リソソーム関連膜タンパク質1(LAMP-1)、ルイスY、LIV-1、ロイシンリッチリピート含有15(LRRC15)、メソテリン(MSLN)、ムチン1(MUC1)、ムチン16(MUC16)、ナトリウム依存性リン酸輸送タンパク質2B(NaPi2b)、ネクチン-4、NMB、NOTCH3、p-カドヘリン(p-CAD)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、プロテインチロシンキナーゼ7(PTK7)、プロテインチロシンホスファターゼμ(PTPμ)溶質担体ファミリー44メンバー4(SLC44A4)、SLIT様ファミリーメンバー6(SLITRK6)、STEAPファミリーメンバー1(STEAP1)、組織因子(TF)、T細胞免疫グロブリン及びムチンタンパク質-1(TIM-1)、又は栄養芽細胞表面抗原(TROP-2)のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0009】
一例では、標的細胞は前立腺癌細胞であり、細胞表面分子はPSMAであり、標的化部分はPSMAリガンドである。
【0010】
いくつかの実施形態では、膜は脂質膜であり得る。細胞標的ナノバブルの脂質膜は、ナノバブル膜のモジュール及び/又は界面張力を変化させるのに有効な量でグリセロール、プロピレングリコール、プルロニック(ポロキサマー)、アルコール又はコレステロールのうちの少なくとも1つをさらに含むことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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