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公開番号2025171864
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024077610
出願日2024-05-10
発明の名称加飾シート及び樹脂成形品
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20251113BHJP(積層体)
要約【課題】少なくとも、ポリオレフィンを含む基材層を備える加飾シートであって、当該加飾シートが取り込まれた樹脂成形品の紫外線による劣化を抑制し得る、加飾シートを提供する。
【解決手段】少なくとも、基材層と、紫外線吸収層と、表面保護層とがこの順に積層された加飾シートであって、
前記基材層は、ポリオレフィンを含み、
前記加飾シートの前記基材層よりも前記表面保護層側に位置する層全体について測定される、波長330nmにおける光線透過率が、20%以下である、加飾シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
少なくとも、基材層と、紫外線吸収層と、表面保護層とがこの順に積層された加飾シートであって、
前記基材層は、ポリオレフィンを含み、
前記加飾シートの前記基材層よりも前記表面保護層側に位置する層全体について測定される、波長３３０ｎｍにおける光線透過率が、２０％以下である、加飾シート。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
ポリオレフィンを含む成形樹脂と積層される用途に使用される、請求項１に記載の加飾シート。
【請求項３】
前記紫外線吸収層は、紫外線吸収剤及び色材の少なくとも一方を含む、請求項１又は２に記載の加飾シート。
【請求項４】
前記紫外線吸収層は、紫外線吸収剤を含む第１の紫外線吸収層と、色材を含む第２の紫外線吸収層とを有する、請求項１又は２に記載の加飾シート。
【請求項５】
前記第１の紫外線吸収層は、前記第２の紫外線吸収層よりも前記表面保護層側に位置する、請求項４に記載の加飾シート。
【請求項６】
前記基材層と前記紫外線吸収層との間に、プライマー層をさらに備える、請求項１又は２に記載の加飾シート。
【請求項７】
前記基材層は、第１基材層と第２基材層とを含む、請求項１又は２に記載の加飾シート。
【請求項８】
前記第１基材層と前記第２基材層との間に、接着層をさらに備える、請求項７に記載の加飾シート。
【請求項９】
少なくとも、成形樹脂層と、基材層と、紫外線吸収層と、表面保護層とがこの順に積層された、樹脂成形品であって、
前記基材層は、ポリオレフィンを含み、
前記樹脂成形品の前記基材層よりも前記表面保護層側に位置する層全体について測定される、波長３３０ｎｍにおける光線透過率が、２０％以下である、樹脂成形品。
【請求項１０】
前記成形樹脂層は、ポリオレフィンを含む、請求項９に記載の樹脂成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、加飾シート及び樹脂成形品に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
車両内装部品、建材内装材、家電筐体等には、樹脂成形品の表面に加飾シートを積層させた樹脂成形品が使用されている。このような樹脂成形品の成形方法として、加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形しておき、成形された加飾シートを射出成形型に挿入し、流動状態の樹脂を型内に射出して、樹脂と加飾シートを一体化するインサート成形法（例えば、特許文献１参照）が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００４－３２２５０１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近年、リサイクル性、軽量化などの観点から、例えば自動車部材などにおいて、ポリプロピレン等のポリオレフィンを用いた成形品が多く使用されている。このようなポリオレフィンにより形成された成形品（成形樹脂層）に対して装飾を施すための加飾シートにも、ポリオレフィンが使用されることが望ましい。
【０００５】
本開示の発明者は、加飾シートの基材層にポリオレフィンを使用することを検討したところ、加飾シートが取り込まれた樹脂成形品の紫外線による劣化が進行しやすいという新たな知見を得た。本開示の発明者がさらに検討を重ねたところ、ポリオレフィンを使用した、加飾シートの基材層が樹脂成形品中に取り込まれる、ラミネート型の加飾シートでは、樹脂成形品における基材層の劣化が問題となりやすいことが明らかになった。
【０００６】
さらに、本開示の発明者は、加飾シートに多くの紫外線吸収剤を配合することで、加飾シートの耐候性を高めることを検討した。ところが、加飾シートに多くの紫外線吸収剤を配合すると、紫外線吸収剤が有する色味によって加飾シートの意匠が変化し、樹脂成形品の装飾に影響する懸念が生じた。
【０００７】
このような状況下、本開示は、少なくとも、ポリオレフィンを含む基材層を備える加飾シートであって、当該加飾シートが取り込まれた樹脂成形品の紫外線による劣化を抑制し得る、加飾シートを提供することを主な目的とする。さらに、本開示は、当該加飾シートを利用した、樹脂成形品を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本開示の発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層と、紫外線吸収層と、表面保護層とがこの順に積層された加飾シートにおいて、基材層は、ポリオレフィンを含み、前記加飾シートの前記基材層よりも表面保護層側に位置する層全体について測定される、特定波長における光線透過率（％）を所定値以下に設定することにより、当該加飾シートが取り込まれた樹脂成形品の紫外線による劣化を抑制し得ることを見出した。本開示は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
【０００９】
即ち、本開示は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項１．少なくとも、基材層と、紫外線吸収層と、表面保護層とがこの順に積層された加飾シートであって、
前記基材層は、ポリオレフィンを含み、
前記加飾シートの前記基材層よりも前記表面保護層側に位置する層全体について測定される、波長３３０ｎｍにおける光線透過率が、２０％以下である、加飾シート。
項２．ポリオレフィンを含む成形樹脂と積層される用途に使用される、項１に記載の加飾シート。
項３．前記紫外線吸収層は、紫外線吸収剤及び色材の少なくとも一方を含む、項１又は２に記載の加飾シート。
項４．前記紫外線吸収層は、紫外線吸収剤を含む第１の紫外線吸収層と、色材を含む第２の紫外線吸収層とを有する、項１～３のいずれか１項に記載の加飾シート。
項５．前記第１の紫外線吸収層は、前記第２の紫外線吸収層よりも前記表面保護層側に位置する、項４に記載の加飾シート。
項６．前記基材層と前記紫外線吸収層との間に、プライマー層をさらに備える、項１～５のいずれか１項に記載の加飾シート。
項７．前記基材層は、第１基材層と第２基材層とを含む、項１～６のいずれか１項に記載の加飾シート。
項８．前記第１基材層と前記第２基材層との間に、接着層をさらに備える、項７に記載の加飾シート。
項９．少なくとも、成形樹脂層と、基材層と、紫外線吸収層と、表面保護層とがこの順に積層された、樹脂成形品であって、
前記基材層は、ポリオレフィンを含み、
前記樹脂成形品の前記基材層よりも前記表面保護層側に位置する層全体について測定される、波長３３０ｎｍにおける光線透過率が、２０％以下である、樹脂成形品。
項１０．前記成形樹脂層は、ポリオレフィンを含む、項９に記載の樹脂成形品。
【発明の効果】
【００１０】
本開示によれば、少なくとも、ポリオレフィンを含む基材層を備える加飾シートであって、当該加飾シートが取り込まれた樹脂成形品の紫外線による劣化を抑制し得る、加飾シートを提供することができる。さらに、本開示によれば、当該加飾シートを利用した、樹脂成形品を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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