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公開番号
2025169938
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-14
出願番号
2025077011
出願日
2025-05-02
発明の名称
植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置するためのキャップ
出願人
学校法人東海大学
代理人
個人
主分類
A61N
1/372 20060101AFI20251107BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】 本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置しても、コネクタからリードの内部に体液が浸潤したり、その周囲に血栓が形成したりすることを防ぐとともに、体内に残置されたリードを保持する患者がMRI検査を受けた際、電極が装着された心臓の組織の発熱を抑制するためのキャップを提供すること。
【解決手段】 リードが有する本体に接続するためのコネクタを覆うためのキャップであって、外表面の少なくとも一部が内部のコネクタの金属部分と導通されるようにしてなり、かつ、少なくとも根元の部分が可撓性を有する樹脂でできている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置するためのキャップであり、リードが有する本体に接続するためのコネクタを覆うためのキャップであって、外表面の少なくとも一部が内部のコネクタの金属部分と導通されるようにしてなり、かつ、少なくとも根元の部分が可撓性を有する樹脂でできているキャップ。
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
外表面全体の面積に対する内部のコネクタの金属部分と導通される部分の面積の割合が、5~75%である、請求項1記載のキャップ。
【請求項3】
外表面が可撓性を有する樹脂で被覆されている、請求項1記載のキャップ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置するためのキャップに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
心臓の電気興奮の不調による不整脈に対するデバイス治療に用いられる代表的な植込み型心臓電気デバイスとして、心臓に与える電気刺激を作り出すための電気回路と電池が内蔵された本体(発信機)と、本体において作り出された電気刺激を心臓に伝えるためのリードから構成されるものがある。本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードは、心臓に装着して電気刺激を与えるための金属からなる電極を一方の端部に有する、表面が絶縁された電線(金属線)からなり、他方の端部に有するコネクタにより本体に接続される。
【0003】
本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスの本体を、例えば電池消耗を理由として取り換える場合、新しい本体とともに新しいリードが用いられ、古い本体に接続されていたリードは、心臓の組織との癒着を生じているため、無理に体内から抜去しようとすると心臓に損傷を及ぼしかねないので、体内に残置することが多い。この際、リードに対して何も措置を施さずに残置すると、コネクタからリードの内部に体液が浸潤したり、その周囲に血栓が形成したりするおそれがある。従って、体内に残置する古いリードは、可撓性を有する絶縁性樹脂でできたキャップ(絶縁性キャップ)でコネクタを覆い、キャップの内部に体液が入らないように根元を結紮して体内に残置される。
【0004】
こうして体内に残置されたリード(遺残リード)を保持する患者が、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)検査を受けることは、装置の数十~数百MHzに及ぶラジオ周波数磁場(RF磁場)によりリードに誘導起電力が生じて流れる電流(誘導電流)が、コネクタ側の端部が絶縁されていることから電極側に集中することにより、電極が装着された心臓の組織の発熱を引き起こして心臓に損傷を及ぼすおそれがあるため、安全性が十分に確立しているとは言えないと評価されている。コネクタを絶縁性樹脂でできたキャップで覆わずにそのコネクタピンなどの金属部分が露出したままでリードを体内に残置すれば、MRI検査の際に発生する、誘導電流や、リードの両端にコネクタの金属部分と電極が露出して存在することで流入出する電流(伝導電流)を、リードの両端に分散させることができるので、電極が装着された心臓の組織の発熱を抑制することができる(例えば非特許文献1)。しかしながら、コネクタの金属部分が露出したままでリードを体内に残置することは、上記の通り、コネクタからリードの内部に体液が浸潤したり、その周囲に血栓が形成したりするおそれがあるため、臨床的に採用することはできない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Mattei E,Gentili G,Censi F,Triventi M,Calcagnini G.2015.Impact of capped and uncapped abandoned leads on the heating of an MR-conditional pacemaker implant.Magn Reson Med 73:390-400.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置しても、コネクタからリードの内部に体液が浸潤したり、その周囲に血栓が形成したりすることを防ぐとともに、体内に残置されたリードを保持する患者がMRI検査を受けた際、電極が装着された心臓の組織の発熱を抑制するためのキャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の点に鑑みてなされた本発明の本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置するためのキャップは、請求項1記載の通り、リードが有する本体に接続するためのコネクタを覆うためのキャップであって、外表面の少なくとも一部が内部のコネクタの金属部分と導通されるようにしてなり、かつ、少なくとも根元の部分が可撓性を有する樹脂でできている。
また、請求項2記載のキャップは、請求項1記載のキャップにおいて、外表面全体の面積に対する内部のコネクタの金属部分と導通される部分の面積の割合が、5~75%である。
また、請求項3記載のキャップは、請求項1記載のキャップにおいて、外表面が可撓性を有する樹脂で被覆されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置しても、コネクタからリードの内部に体液が浸潤したり、その周囲に血栓が形成したりすることを防ぐとともに、体内に残置されたリードを保持する患者がMRI検査を受けた際、電極が装着された心臓の組織の発熱を抑制するためのキャップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のキャップの一例に、コネクタが挿入されて、可撓性を有する絶縁性樹脂で構成されたキャップの本体の外表面に巻き付けられた金属線材が、内部のコネクタの金属部分と導通されている状態を示す概略模式図である(内部を透視させて示している)。
本発明のキャップの別の例の概略模式図(コネクタが挿入されて、キャップの本体の一部を構成するリング状金属部材が、内部のコネクタの金属部分と導通されている状態を示す要部断面図を含む)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の本体とリードから構成される植込み型心臓電気デバイスのリードを体内に残置するためのキャップは、リードが有する本体に接続するためのコネクタを覆うためのキャップであって、外表面の少なくとも一部が内部のコネクタの金属部分と導通されるようにしてなり、かつ、少なくとも根元の部分が可撓性を有する樹脂でできている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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