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公開番号
2025089043
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2023203987
出願日
2023-12-01
発明の名称
熱音響装置及び熱音響装置を用いた質量流の抑制方法
出願人
学校法人東海大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F25B
9/00 20060101AFI20250605BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】メンテナンス性及び耐久性を向上しつつ、仕事流を伝搬させながらも、熱音響デバイスから生じる質量流を抑制することができる熱音響装置及び熱音響装置を用いた質量流の抑制方法を提供する。
【解決手段】作動気体が流通する流路2と、前記流路の途中に設けられ、両端に熱交換器が設けられた蓄熱器10と、前記流路内を進行する質量流Mを抑制するための抑制流Rを発生する抑制部20を備え、前記抑制部は、前記蓄熱器の出力状態に応じて変動する前記質量流を抑制する方向に向けて、前記作動気体を移動させる前記抑制流を発生させる、熱音響装置1である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
作動気体が流通する流路と、
前記流路の途中に設けられ、両端に熱交換器が設けられた蓄熱器と、
前記流路内を進行する質量流を抑制するための抑制流を発生する抑制部を備え、
前記抑制部は、前記蓄熱器の出力状態に応じて変動する前記質量流を抑制する方向に向けて、前記作動気体を移動させる前記抑制流を発生させる、
熱音響装置。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記抑制部は、前記出力状態を検出した検出値に基づいて前記抑制流の出力を調整する、
請求項1に記載の熱音響装置。
【請求項3】
前記抑制部は、前記作動気体を移動させるように周期的に動作する翼部を備え、前記検出値に応じて前記翼部の運動量を調整し、前記抑制流を発生させる、
請求項2に記載の熱音響装置。
【請求項4】
前記抑制部は、前記作動気体中にイオン風を発生させるイオン風発生部を備え、前記検出値に応じて前記イオン風の出力を調整し、前記抑制流を発生させる、
請求項2に記載の熱音響装置。
【請求項5】
前記検出値を出力する検出部を備え、
前記検出部は、前記作動気体の圧力振幅、前記作動気体の流速振幅、前記作動気体の仕事流、前記蓄熱器の温度、及び前記蓄熱器の両端に設けられた前記熱交換器の温度のうち少なくとも1つの前記検出値を検出する、
請求項2に記載の熱音響装置。
【請求項6】
作動気体が流通する流路と、前記流路の途中に設けられ、両端に熱交換器が設けられた蓄熱器と、前記作動気体を移動させる抑制流を発生する抑制部と、を備えた熱音響装置において、 前記流路内を進行する質量流を検出し、
検出結果に基づいて前記抑制部を調整し、前記蓄熱器の出力状態に応じて変動する前記質量流を抑制する方向に向けて、前記作動気体を移動させる前記抑制流を発生させる、
熱音響装置を用いた質量流の抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状流路内に発生する質量流を抑制する熱音響装置及び熱音響装置を用いた質量流の抑制方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
熱音響装置は、熱流と仕事流(音響パワー)とを相互にエネルギー変換可能とする熱音響現象を利用し、熱エネルギー或いは音響エネルギーを取り出す装置である。熱音響装置は、熱音響現象を発生させる蓄熱器と、蓄熱器の両端に設置される熱交換器を備えている。蓄熱器には、例えば、音響を伝搬可能な作動気体が流通するように両端を貫通する多数の細管流路が形成されている。
【0003】
例えば、蓄熱器の一端側に低温熱交換器を設け、他端側に高温熱交換器を設けることで、蓄熱器に入熱して温度勾配を与えると、熱エネルギーを音響エネルギーに変換し、仕事流を生成し、或いは増幅する熱音響原動機を構成することができる。蓄熱器における熱エネルギーと音響エネルギーとの変換は、可逆反応であるため、蓄熱器に仕事流を入力することで、ヒートポンプ効果によって熱エネルギーを出力させる熱音響ヒートポンプを構成することができる。即ち、熱音響装置によれば、仕事流の入力に基づいて、高温の熱を出力する熱音響昇温機を構成することも可能であるし、低温の熱を出力する熱音響冷却機を構成することも可能である。
【0004】
熱音響装置によれば、出力部として音響などの振動流に基づいて動作する発電機を設けることにより、熱エネルギーの入力に基づいて電力を出力する熱音響発電機を構成することも可能である。熱音響装置によれば、熱音響装置に振動流を発生させる音響ドライバーを設けることにより、振動流の入力に基づいて熱エネルギーを出力する音響駆動熱音響ヒートポンプを構成することもできる。また、熱音響装置によれば、熱音響原動機と熱音響ヒートポンプとを組み合わせることも可能であり、熱エネルギーの入力に基づいて動作する熱音響ヒートポンプを構成することもできる。
【0005】
熱音響原動機に入熱するための熱源には、工場や船舶などからの廃熱や太陽光からの集熱など多様な熱源を利用できる。そのため、熱音響装置は、廃熱回生装置として利用されることを期待されている。熱音響ヒートポンプは、作動気体に空気やアルゴン、ヘリウムといった温暖化係数がない気体等を使用できることから、エコフレンドリーなヒートポンプを構成し得る。
【0006】
一般的な熱音響装置は、例えば、ループ状に形成された管状の流路と、流路の途中に設けられた蓄熱器とを備えている。蓄熱器の一端側には、高温熱交換器により高温部が形成されている。蓄熱器の他端側には、低温熱交換器により低温部が形成されている。蓄熱器の高温部は、低温部に比して高い温度に昇温され、蓄熱器の内部に温度勾配が生じている。このようにループ状に形成された流路を有する熱音響装置は、仕事流の他に環状流路内に発生する質量流(ゲデオン流や音響流とも呼ばれる)が流路内を一方向に向かって流れる場合がある。仕事流は、作動気体を介して振動を伝搬させるのに対し、質量流はループ管内を一方向に周回し、作動気体を移動させる。
【0007】
熱音響装置において質量流が生じた場合、蓄熱器に入力されるべき熱量、或いは蓄熱器から出力されるべき熱量の一部が質量流によって蓄熱器の外部に輸送され、熱効率が低下する。この他、熱音響冷却機に構成された熱音響装置において質量流が生じた場合、低温熱交換器を介して蓄熱器の低温部側から出力されるべき熱量が質量流によって冷却機に形成された出力部の外に輸送される。熱音響昇温機に構成された熱音響装置において質量流が生じた場合、高温熱交換器を介して蓄熱器の高温部側から出力されるべき熱量が質量流によって昇温機に形成された出力部の外に輸送される。したがって、熱音響装置の熱効率を向上させるためには、蓄熱器から生じる質量流はなるべく抑制されることが望ましい。
【0008】
質量流は熱音響装置内の仕事流の増減に依存して増減する。たとえば、熱音響原動機においては高温側温度が高くなれば、熱音響原動機から出力される仕事流が増加するため、それにともなって質量流が増加する。反対に熱音響原動機の高温側温度が低くなれば、出力される仕事流が減少するために、質量流は減少する。また、熱音響冷却機においては低温側温度を低下させるためには仕事流の入力量を多くすることが必要である。同様に熱音響昇温機においては昇温側温度を上昇させるためには仕事流の入力量を大きくすることが必要となる。熱音響冷却機・熱音響昇温機においても仕事流の入力量が大きくなれば質量流も増加し、仕事流の入力量が小さくなれば質量流は減少する。そのため、熱音響装置において、熱効率を向上させようとする場合、仕事流に応じて質量流を適切に抑制することが望ましい。
【0009】
熱音響装置における質量流の抑制方法には、流路の途中に膜を設ける構造(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)や、流路の途中にジェットポンプと呼ばれる部品を設ける構造(例えば、非特許文献3、非特許文献4参照)が提案されている。非特許文献1、非特許文献2に記載された膜構造を有する熱音響装置によれば、流路の径方向を遮断するように、ゴムなどの弾性体により形成された膜が設けられている。この膜は、自体に生じる振動に基づいて流路内に仕事流の振動を伝搬させつつ、質量流を遮断することにより、質量流が流路内に移動することを防止している。この膜構造は、膜の設置位置において流路の断面積が変化していてもよい。
【0010】
非特許文献3、非特許文献4に記載されたジェットポンプは、管状の流路内において管軸方向に沿って径が縮小(或いは拡大)するように形成された管の軸方向に沿って入り口と出口非対称な構造(ここではジェット流路と称す)を有している。ジェットポンプは、ジェット流路を介して仕事流を流路内に伝搬させつつ、ジェットポンプ前後に発生させた差圧によって、質量流を抑制する流れを作り出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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