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公開番号2025167191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024071575
出願日2024-04-25
発明の名称水性エマルジョン系制振塗料組成物及びその硬化塗膜
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人東海特許事務所,弁理士法人Vesta国際特許事務所
主分類C09D 201/00 20060101AFI20251030BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】制振性を確保しながら、薄膜化でき、かつ、塗膜膨れ等の塗膜欠陥を生じさせ難いこと。
【解決手段】水性エマルジョン系制振塗料組成物は、樹脂エマルジョンと、無機質充填剤と、造膜助剤とを含み、造膜助剤が非水溶性の有機化合物であるものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂エマルジョンと、無機質充填剤と、造膜助剤とを含有する水性エマルジョン系制振塗料組成物であって、
前記造膜助剤は、非水溶性の有機化合物であることを特徴とする水性エマルジョン系制振塗料組成物。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記造膜助剤は、沸点が140~250℃の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系制振塗料組成物。
【請求項3】
前記造膜助剤は、前記樹脂エマルジョン100質量部に対して、0.3~10.0質量部の範囲内の配合であることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系制振塗料組成物。
【請求項4】
前記造膜助剤は、25℃における水への溶解度が5~40g/100gの範囲内の有機化合物であることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系制振塗料組成物。
【請求項5】
前記造膜助剤は、エーテル系の有機化合物であることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系制振塗料組成物。
【請求項6】
前記樹脂エマルジョンは、最低造膜温度が0~40℃の範囲内のものであることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系制振塗料組成物。
【請求項7】
前記無機質充填剤は、前記樹脂エマルジョン100質量部に対して、100~250質量部の範囲内の配合であることを特徴とする請求項1に記載の水性エマルジョン系制振塗料組成物。
【請求項8】
樹脂エマルジョンと、無機質充填剤と、造膜助剤とを含有する水性エマルジョン系制振塗料組成物から形成された硬化塗膜であって、
前記造膜助剤は、非水溶性の有機化合物であることを特徴とする硬化塗膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両のフロア等において振動を防止するために塗布される塗布型の水性エマルジョン系制振塗料組成物及びその硬化塗膜に関するもので、特に、膨れ等の塗膜欠陥を生じさせ難く、かつ、制振性を確保しながら、薄膜化できる水性エマルジョン系制振塗料組成物及びその硬化塗膜に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両のフロア等には振動を防止するために、アスファルトを主成分としたシート状の制振材料(制振シート)が設置されていた。しかし、かかる制振シートは、車両等に用いる場合に、車種ごとに設置する部分の形状に合わせて裁断しなければならず、複雑な形状を有する部位への適用も困難であり、その設置も作業者が行わなければならないため、自動化の障害になり工程時間の短縮を阻害していた。
【0003】
近年、この制振シートに代わるものとして、工程時間を短縮できる塗装ロボットによる自動施工が可能な塗装式の制振材料が開発され、既に実用化されている。このような塗布型の制振材料の多くは、エマルジョン系等の水系塗料であることから、施工時に従来の制振シートにあるアスファルト臭や有機溶剤系塗料にある有機溶剤臭を発生せず、また、焼付乾燥時に有毒なガスを発生することもなく、環境汚染への影響も少ないものである。
【0004】
ところが、水性エマルジョン系塗料は、水分を多く含有させるため、乾燥条件等によっては、水分の蒸発時に体積収縮が生じることで塗膜割れが生じたり、水分の突沸による膨れが生じたりして塗膜欠陥が発生しやすいものである。特に、制振効果を得るためには塗膜を厚くしなければならないところ、塗膜を厚くすると、塗膜表面から乾燥して硬化することで、塗膜内部に残存した水分が気化する際に塗膜に膨れや割れ(クラック)を生じさせやすい。
そこで、こうした塗膜欠陥を防止するために、特許文献1乃至特許文献3等に開示されているように、無機中空粒子(加熱膨張型の樹脂バルーン等)等の発泡剤が用いられている。また、この種の水性エマルジョン系塗料では、制振性や剛性を向上するために、マイカ等の無機質充填剤も使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-145331号公報
特開2004-115740号公報
特開2008-291077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これら塗膜欠陥を防止したり制振性や剛性を向上させたりするための材料を添加すると、塗膜厚みが更に増大する。このため、塗布場所によっては部品干渉や後工程における部材の組付け不具合等を生じる可能性があることから、塗布部位が限定されてしまうという問題があった。制振性や剛性の向上により施工重量を軽量化することで、膜厚低減を図ることも可能であるが、塗膜を軽量化すると質量則からして遮音性が確保できなくなる恐れがある。
【0007】
そこで、本発明は、制振性を確保しながら、薄膜化でき、かつ、塗膜膨れ等の塗膜欠陥を生じさせ難い水性エマルジョン系制振塗料組成物の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明の水性エマルジョン系制振塗料組成物は、樹脂エマルジョンと、無機質充填剤と、造膜助剤とを含有する水性エマルジョン系制振塗料組成物であって、前記造膜助剤が非水溶性の有機化合物からなるものである。
【0009】
上記樹脂エマルジョンとしては、アクリル樹脂系(メタクリル樹脂を含む)エマルジョン(例えば、アクリル-スチレン共重合体エマルジョン等のアクリル酸エステル樹脂(メタクリル酸エステル樹脂を含む)エマルジョン等)、スチレン-ブタジエンエマルジョン、スチレン-ブタジエン-ラテックス(SBR)エマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、エチレン-酢酸ビニルエマルジョン、エチレン-アクリルエマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、フェノール樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン、アクリロニトリル-ブタジエン-ラテックス(NBR)エマルジョン等が使用される。1種を単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
【0010】
なお、「エマルジョン(emulsion,エマルションともいう。)」とは、乳濁液ともいい、液体中に液体粒子がコロイド粒子あるいはそれより粗大な粒子として乳状をなすもの(分散系)、が本来の意味であるが(長倉三郎他編「岩波理化学辞典(第5版)」152頁,1998年2月20日株式会社岩波書店発行)、本明細書及び特許請求の範囲においては、より広い意味で一般的に用いられている「液体中に固体または液体の粒子が分散しているもの」として、「エマルジョン」という用語を用いるものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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