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公開番号
2025162883
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-28
出願番号
2024066374
出願日
2024-04-16
発明の名称
皮膚の生理学的な色素濃度の推定方法
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人田治米国際特許事務所
主分類
A61B
5/00 20060101AFI20251021BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】皮膚の内部反射光画像から、陰影の影響を受けることなく、皮膚中の個々の色素の生理学的な濃度を推定し、また、所定の色素濃度を有する皮膚のシミュレーション画像を正確に形成する。
【解決手段】皮膚の内部反射光画像の画素値から、該皮膚における生理学的な色素濃度を推定する方法であって、予め色素濃度について拘束条件を設けて非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係を取得しておき、当該皮膚の内部反射光画像の画素値を取得し、該画素値の色空間ベクトルから陰影成分を除いた非陰影ベクトルを取得し、前記拘束条件及び前記関係に基づき、当該皮膚の非陰影ベクトルにより当該皮膚における生理学的な色素濃度またはその変化量を推定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
皮膚及び粘膜を含む生体組織(以下、単に皮膚という)の内部反射光画像の画素値から該皮膚の生理学的な色素濃度を推定する方法であって、
予め色素濃度について拘束条件を設けて非陰影ベクトルと色素濃度との関係を取得し、
当該皮膚の内部反射光画像の画素値を取得し、
該画素値の色空間ベクトルから陰影成分を除いた非陰影ベクトルを取得し、
前記拘束条件及び前記関係に基づき、当該皮膚の非陰影ベクトルにより当該皮膚における生理学的な色素濃度またはその変化量を推定する皮膚の生理学的な色素濃度の推定方法。
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【請求項2】
非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係を、皮膚に色素が所定濃度で含まれる場合の非陰影ベクトルをシミュレーションすることにより取得する請求項1記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項3】
陰影ベクトルの影響を除くために、色空間ベクトルにおいて陰影ベクトルに垂直な面の成分を非陰影ベクトルとする請求項1又は2に記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項4】
非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係を、ルックアップテーブルを用いることにより取得する請求項1又は2に記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項5】
非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係を、これらの近似式を使用して取得する請求項1又は2に記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項6】
非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係の取得において、酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンとを区別する請求項1又は2に記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項7】
拘束条件を、酸素化ヘモグロビン濃度と脱酸素化ヘモグロビン濃度が所定の比率であることとする請求項6記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項8】
拘束条件を、メラニン濃度が一定であることとし、色素濃度の変化量として、酸素化ヘモグロビン濃度と脱酸素化ヘモグロビン濃度の変化量を推定する請求項1又は2に記載の皮膚の色素濃度の推定方法。
【請求項9】
皮膚の生理学的な色素濃度に基づいて皮膚のシミュレーション画像を形成する方法であって、
予め色素濃度について拘束条件を設けて非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係を取得し、
当該皮膚の生理学的な色素濃度を取得し、
前記拘束条件及び前記関係に基づき、当該皮膚の生理学的な色素濃度から当該皮膚の内部反射光画像の非陰影ベクトルを推定し、
その非陰影ベクトルの値に基づいて皮膚のシミュレーション画像を形成する皮膚のシミュレーション画像の形成方法。
【請求項10】
非陰影ベクトルと生理学的な色素濃度との関係を、皮膚に色素が所定濃度で含まれる場合の非陰影ベクトルをシミュレーションすることにより取得する請求項9記載の皮膚のシミュレーション画像の形成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の内部反射光画像を用いて皮膚における生理学的な色素濃度を推定する方法、及び皮膚における生理学的な色素濃度から皮膚の内部反射光の非陰影ベクトルを推定し、皮膚のシミュレーション画像を形成する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、図1に示すように皮膚の内部反射光画像の点Pの画素値(R,G,B)に対し、直交座標の色空間ベクトルp(r,g,b)を(-log(R),-log(G),-log(B))で定義すると、適切に基本ベクトルを選ぶことで斜交座標の色空間基本ベクトル(色素成分ベクトル)であるメラニンベクトルm,ヘモグロビンベクトルh,陰影ベクトルl及びそれらの係数(M,H,L)が次式1で与えられ、この係数Mからメラニン分布を得られ、また係数Hからヘモグロビン分布を得られることが知られている。
【0003】
TIFF
2025162883000002.tif
71
147
【0004】
特許文献1に記載の皮膚の色素濃度画像の形成方法では、皮膚の内部反射光画像の直交座標の色空間ベクトルを、斜交座標をなす陰影ベクトルを含む色素成分ベクトルの線形和で表し、色素濃度画像において陰影及び互いの色素濃度の影響を抑制するために、色素成分ベクトルと陰影ベクトルを逐次最適化する。
【0005】
この方法によれば、陰影及び互いの色素濃度の影響を抑えた色素成分画像を得られるので、色素濃度の相対的な高低が高精度にわかる。しかしながら、得られた色素濃度は画像に基づくものなので、重量%のような単位を有する実際の色素濃度(以下、生理学的な色素濃度ともいう)と具体的にどのように対応するのかが明確ではなかった。
【0006】
また、特許文献1に記載の方法では酸素化ヘモグロビン濃度と脱酸素化ヘモグロビン濃度とを夫々求めることが難しい。実際、同文献にはこれらを夫々求める具体的な方法が記載されていない。
【0007】
一方、モンテカルロシミュレーションによれば色素濃度と反射スペクトルとの関係を求めることができ、さらにカメラと光源の分光特性も考慮すると反射スペクトルと画素値(R,G,B)の関係を求めることができる。この方法を用いると、皮膚の内部反射光画像の画素値(R,G,B)から生理学的な色素濃度を求めることができる(非特許文献1)。
【0008】
しかしながら、この方法では照度が一定であることを前提とするので、顔全体などの広い範囲で色素濃度を求めようとすると、形状により陰影が生じて照度が一定とならないことにより色素濃度を正確に求めることができない。例えば、鼻や眼窩などの顔の凹凸に由来する陰影により照度が一定とならない場合に、その影響が色素濃度に表れることを除くことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2020-202983号公報
【非特許文献】
【0010】
Nishidate I., et al. (2011) Noninvasive imaging of human skin hemodynamics using a digital red-green-blue camera. Journal of Biomedical Optics,16(8),086012.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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