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公開番号
2025157455
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-15
出願番号
2025121703,2023550153
出願日
2025-07-18,2022-02-21
発明の名称
PD-L1に対する単一ドメイン抗体及びその用途
出願人
シャペロン インク.
,
SHAPERON INC.
代理人
SK弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/28 20060101AFI20251007BHJP(有機化学)
要約
【課題】免疫チェックポイントタンパク質をターゲットとする免疫チェックポイント阻害剤を提供する。
【解決手段】免疫チェックポイントタンパク質(immune checkpoint protein)であるPD-L1に特異的に結合する単一ドメイン抗体またはその抗原結合断片であって、特定のアミノ酸配列からなるCDR1、CDR2及びCDR3を含む抗体またはその抗原結合断片が提供される。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
PD-L1に特異的に結合する単一ドメイン抗体(sdAb)またはその抗原結合断片であって、
前記sdAbが、
配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるCDR1;
配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるCDR2;及び
配列番号4で表されるアミノ酸配列からなるCDR3
を含む、抗体またはその抗原結合断片。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫チェックポイントタンパク質(immune checkpoint protein)であるPD-L1に対する単一ドメイン抗体及びその用途に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
最近、人体の免疫システムを用いて新たに開発された免疫抗癌療法の治療効果が立証されたことから、従来の化学療法剤及び標的治療剤による抗癌治療は、免疫治療剤による免疫抗癌療法に変化しつつある。
【0003】
基本的に、癌患者の免疫細胞は、癌抗原に対する耐性(tolerance)を獲得しているので、癌細胞を認識することはできるものの、機能的には抑制されており、癌細胞を効果的に除去することができない。耐性に陥った免疫細胞を目覚めさせて活性化された免疫細胞へ誘導し、癌細胞を破壊することが免疫治療の核心である。そのような免疫治療としては、IFN-γ、IL-2などのサイトカイン治療剤、樹状細胞を用いた癌ワクチン、T細胞を用いた細胞治療剤、免疫チェックポイントタンパク質(immune checkpoint protein)を遮断する免疫チェックポイント阻害剤(immune checkpoint inhibitor;ICI)などが挙げられ、通常、そのような治療剤を免疫抗癌剤(immuno-oncology therapy)と呼ぶ。その中でも、国際的な製薬会社が競争的に開発している免疫抗癌剤は、免疫チェックポイント阻害剤である。
【0004】
免疫チェックポイントタンパク質(immune checkpoint protein)は、細胞膜タンパク質であり、免疫細胞の分化、増殖、活性を抑制する。具体的には、このタンパク質は通常、活性化されたT細胞で発現され、T細胞の増殖、サイトカイン分泌、細胞毒性を低下させ、T細胞の過剰な活性を抑制する機能があるため、co-inhibitory分子とも呼ばれる。代表的には、T細胞にはco-inhibitory受容体であるCTLA-4とPD-1が発現されており、それぞれのリガンドであるB7.1/2及びPD-L1との結合によってT細胞の活性を調節する。一方、PD-L1は、癌細胞で発現され、癌特異的なT細胞を不活化させ、アポトーシスを誘導してT細胞の免疫攻撃から癌細胞を保護してくれる重要な分子シールド(molecular shield)の役割を果たしており、癌の免疫回避機構になることがある。また、癌細胞内で異所性(ectopic)なPD-L1が発現した癌患者は、そうでない癌患者に比べて予後がより悪いと報告されている。
【0005】
免疫チェックポイント阻害剤は、そのようなT細胞阻害に関与する免疫チェックポイントタンパク質の活性を遮断することでT細胞を活性化させ、癌細胞を攻撃する薬剤であり、代表的には、CTLA-4、PD-1、PD-L1を認識する抗体が用いられる。CTLA-4阻害剤であるイピリムマブ(ipilimumab(Yervoy))が免疫チェックポイント阻害剤の中では初めて転移黒色腫に対する二次治療剤として2011年FDA承認を獲得した。その後、2014年にPD-1遮断剤であるニボルマブ(nivolumab(Opdivo))とペンブロリズマブ(pembrolizumab(Keytruda))が転移黒色腫に対してそれぞれFDA承認を獲得している。それ以来、PD-L1に対する免疫チェックポイント阻害剤であるアテゾリズマブ(atezolizumab(Tecentriq))が膀胱癌に対して(2016年)、アベルマブ(avelumab(Bavencio))が皮膚癌の一種である転移メルケル細胞癌治療に対して、デュルバルマブ(Durvalumab(Imfinzi))が膀胱癌に対して、2017年にFDA承認を獲得した。2018年には、PD-1阻害剤のセミプリマブ(cemiplimab(Libtayo))が皮膚扁平上皮癌に対してFDA承認を獲得した。現在、これらの薬剤は治療適応症を拡大しながら、ますます多くの癌腫の治療に対してFDA承認を獲得している。2019年基準で、6種のPD-1/PD-L1阻害剤は、合計18個の癌種に対してFDA承認を獲得している。さらに、B7-H4、ICOS、HVEM、PDL-2、PVRIGなどの免疫調節タンパク質などが新たなターゲットで前臨床試験に入っている。これらの治療剤のほとんどは、T細胞上に発現しているターゲットを標的としている。
【0006】
このようにT細胞中心の偏向的なターゲット発掘傾向を克服するために、近年ではマクロファージ、樹状細胞などのmyeloid系列の細胞で発現される免疫チェックポイントタンパク質を標的とする阻害剤が開発されている。その中でも、CSF1R、CD47、TLR7などが重要なターゲットとして浮上している。
【0007】
T細胞の活性を阻害することで、腫瘍細胞が免疫系から攻撃を回避できるようにする免疫チェックポイントタンパク質の一つであるPD-L1(Programmed Death-Ligand 1)は、リンパ系及び非リンパ性組織の白血球及び非造血(Nongematopoietic)細胞で主に発現し、大腸癌、膵臓癌、黒色腫、及び子宮頸癌など、様々な腫瘍細胞の表面にも発現する。特に、活性化T細胞表面に発現するPD-1(Programmed Death-1)と相互作用することで、TCRを介したT細胞の活性化(TCR mediated T-cell activation)、サイトカイン発現(Cytokine release)及びT細胞の増殖(T-cell proliferation)を阻害することにより、T細胞の免疫応答を負に調節する。
【0008】
そこで、本発明者らは、免疫チェックポイントタンパク質をターゲットとする免疫チェックポイント阻害剤を開発することにより、本出願に至った。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第8,008,449号明細書
国際公開第94/04678号
米国特許出願公開第2009/0307787号明細書
米国特許第8,754,287号明細書
米国特許出願公開第2015/0289489号明細書
米国特許出願公開第2010/0122358号明細書
国際公開第2004/049794号
国際公開第99/37681号
国際公開第01/90190号
国際公開第03/025020号
国際公開第03/035694号
国際公開第00/43507号
国際公開第06/030220号
国際公開第06/003388号
米国特許第4,816,567号明細書
国際公開第1996/34103号
国際公開第93/08829号
米国特許第5731168号明細書
国際公開第2009/089004号
米国特許第4676980号明細書
米国特許出願公開第2011/0028695号明細書
【非特許文献】
【0010】
Pol Specenier(2016):Ipilimumab in melanoma、Expert Review of Anticancer Therapy.
DB Johnson、C Peng et al.Nivolumab in melanoma:latest evidence and clinical potential.Ther Adv Med Oncol 2015、Vol.7(2)97-106
Liu J、Wang L、Zhao F、Tseng S、Narayanan C、Shura L、et al.(2015)Pre-Clinical Development of a Humanized Anti-CD47 Antibody with Anti-Cancer Therapeutic Potential.PLoS ONE 10(9):e0137345.
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【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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