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公開番号2025154831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024058049
出願日2024-03-29
発明の名称粘着剤組成物
出願人MGCウッドケム株式会社
代理人弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
主分類C09J 153/00 20060101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】環境性能、利便性、省力化などの優れた利点を損なわずに、軟質塩化ビニル樹脂に対して、粘着力の経時的な低下が抑制される粘着剤組成物を提供すること。
【解決手段】粘着剤組成物であって、
(1)下記式:-[A1]-[B]-[A2]-
で表されるアクリルブロックコポリマー(X)、及び
(2)酸変性ロジン、超淡色ロジン、水素化ロジン、脂肪族変性スチレン樹脂、Tgが30℃より高いアクリルオリゴマー、及びTgが30℃より高いアクリルスチレンオリゴマーからなる群から選ばれる1種以上の粘着付与剤(Y)
を含み、
該アクリルブロックコポリマー(X)と該粘着付与剤(Y)との質量比が、35~90:65~10であり、該粘着付与剤(Y)は、酸価が161mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であり、且つ、軟化点が120℃以上である粘着付与剤(Y1)を含む、粘着剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粘着剤組成物であって、
(1)下記式:
-[A1]-[B]-[A2]-
(式中、
A1及びA2の各々は、30℃より高いガラス転移温度(Tg)を有するポリマーブロックを表し、
A1及びA2は、同じポリマーブロックを表すか、又は異なるポリマーブロックを表し、
Bは、20℃より低いTgを有するポリマーブロックを表す。)
で表されるアクリルブロックコポリマー(X)、及び
(2)酸変性ロジン、超淡色ロジン、水素化ロジン、脂肪族変性スチレン樹脂、Tgが30℃より高いアクリルオリゴマー、及びTgが30℃より高いアクリルスチレンオリゴマーからなる群から選ばれる1種以上の粘着付与剤(Y)
を含み、
該アクリルブロックコポリマー(X)と該粘着付与剤(Y)との質量比が、35~90:65~10であり、
該粘着付与剤(Y)は、酸価が161mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であり、且つ、軟化点が120℃以上である粘着付与剤(Y1)を含む、
粘着剤組成物。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記粘着付与剤(Y1)の酸価が300mgKOH/g以上350mgKOH/g以下である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
可塑剤を含まない、請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
さらに、フタル酸エステル、フタル酸エステルの水素化物、脂肪族二塩基酸のアルキルエステル、Tgが0℃未満の液状アクリルオリゴマー、及びキシレン樹脂からなる群から選ばれる1種以上の可塑剤を、該組成物100質量%に基づいて0質量%を超えて10質量%以下で含む、請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
さらに、酸化防止剤を含む、請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
ホットメルト型、溶剤型又は水性エマルション型である、請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
前記粘着付与剤(Y)が、さらに粘着付与剤(Y2)を含み、
該粘着付与剤(Y2)は、
酸価が161mgKOH/g未満であり、且つ、軟化点が120℃以上であるか、又は
酸価が161mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であり、且つ、軟化点が120℃未満である、
請求項1又は請求項2に記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
可塑剤を含まない、請求項7に記載の粘着剤組成物。
【請求項9】
さらに、フタル酸エステル、フタル酸エステルの水素化物、脂肪族二塩基酸のアルキルエステル、Tgが0℃未満の液状アクリルオリゴマー、及びキシレン樹脂からなる群から選ばれる1種以上の可塑剤を、該組成物100質量%に基づいて0質量%を超えて10質量%以下で含む、請求項7に記載の粘着剤組成物。
【請求項10】
さらに、酸化防止剤を含む、請求項7に記載の粘着剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着剤組成物に関し、より詳細には、軟質塩化ビニル樹脂に対する経時的な粘着性に優れる粘着剤組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
軟質塩化ビニル樹脂は、柔軟性があり、エンボス加工や発泡処理などの成形加工性も良好であるため、手触り感の向上や意匠性が求められる用途、例えば、壁紙、カーペット、化粧シート等の建装材、合皮、自動車内装部品など様々な分野で用いられている。
しかし、軟質塩化ビニル樹脂は可塑剤を含有しているため、粘着剤層を介して被着体と軟質塩化ビニル樹脂とを粘着した場合、軟質塩化ビニル樹脂から粘着剤層に可塑剤が移行し、これにより経時的に粘着剤の粘着性能が著しく低下してしまうという問題があった。
【0003】
軟質塩化ビニル樹脂に含まれる可塑剤の移行の影響を受けにくい粘着剤として、例えば、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸メチル、エチレン系不飽和カルボン酸、及び水酸基含有不飽和単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる共重合体と、架橋剤を含む粘着剤組成物(特許文献1)、ゴム成分、石油樹脂混合物、及び軟化剤を含有する粘着剤組成物(特許文献2)、ゴム成分、カルボキシル基を有しないビニルモノマー、アクリル系共重合体及び多官能イソシアネート化合物を含むアクリル系粘着剤(特許文献3)、アクリル酸アルキルエステル、含窒素ビニル単量体、及びカプロラクトン変性(メタ)アクリレートを共重合してなるアクリル系共重合体樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを含むアクリル系粘着剤組成物(特許文献4)、(メタ)アクリレート及びアクリル共重合体を含む粘着剤組成物(特許文献5)、並びに(メタ)アクリレートと、共重合性モノマーを含むアクリル共重合体エマルジョンを主成分とする水分散性粘着剤組成物(特許文献6)などが提案されている。
【0004】
また、近年、安全性や環境保護の問題から、建装材や、自動車内装材の接着には、有機溶剤を使用しないことが望まれている。例えば、無溶剤のホットメルト型の粘着剤・接着剤は、溶剤型の粘着剤・接着剤と比較して、揮発性有機化合物(VOC)の低減、乾燥工程の省略による生産性向上といったメリットがあり、環境対応型の粘着剤・接着剤として関心が高まっている。
【0005】
ホットメルト型の粘着剤・接着剤組成物としては、例えば、低温環境下においてもペットボトルから粘着物の残余物を発生させずに除去するための、(メタ)アクリル系ブロック共重合体、ロジン系粘着付与樹脂、及びセバシン酸エステルを含むアルカリ分散性ホットメルト粘着剤(特許文献7)、装置内の振動部分に使用される、(メタ)アクリル系ブロック共重合体と、粘着付与剤とを含有する制振性ホットメルト型粘着剤組成物(特許文献8)、オレフィン系樹脂に接着させる表示ラベルの接着層を形成するための、アクリル系共重合体、及び粘着付与剤を含有する粘着剤組成物(特許文献9)、シュリンク包装用のラベルの粘着剤層に用いられる、トリブロック共重合体と粘着性付与剤を含有する粘着剤組成物(特許文献10)、SUS板及びポリエチレン樹脂への粘着力の経時的な低下が抑制された低密度ポリエチレンフィルムテープの粘着剤層に使用される、アクリル系ポリマーと、淡色化ロジン系粘着付与剤と、スチレン系粘着付与剤と含む粘着剤(特許文献11)、道路面標示材等をアスファルト面などの道路面へ張り合わせて接着させるための、ブロック共重合体と、軟化点が130℃以上の粘着付与剤及び軟化点が130℃未満の粘着付与剤の組合わせとを含む道路面標示材貼付け用ホットメルト型接着剤(特許文献12)、極性の低いポリオレフィン系材料、及び離型性を有するシリコーン系材料に対しても粘着力を有する粘着テープに用いられる、低密度ポリエチレンフィルム又はポリエチレンテレフタレート製クロス基材層にホットメルト成形法で形成される第1ブロック共重合体
及び第2ブロック共重合体を含有するブロック共重合体及び粘着付与剤(重合ロジンエステル)を含む粘着剤層が提案されている(特許文献13)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-2024号公報
特開2001-240828号公報
特開平8-209099号公報
特開平5-163480号公報
特開平5-105857号公報
特開平5-105856号公報
特開2015-028124号公報
特開2015-209527号公報
特開2019-65242号公報
特開2022-12938号公報
特開2023-13841号公報
特開2023-59831号公報
特開202364959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献7乃至13に記載のホットメルト型の粘着剤・接着剤組成物は、被着体として軟質塩化ビニル樹脂を接着することを想定していないものであり、軟質塩化ビニル樹脂に対する経時的な粘着性・接着性が十分ではないという問題があった。
また、夏場など40℃近い環境に晒されてしまう建装材や自動車内装部品では、軟質塩化ビニル樹脂から粘着剤層への可塑剤の移行が促進され、粘着剤層の粘着力の低下が生じやすくなる。特許文献1乃至6に記載の粘着剤・接着剤組成物は、40℃の高温環境下では軟質塩化ビニル樹脂に対する粘着性が経時的に低下してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、環境性能、利便性、省力化などの優れた利点を損なわずに、軟質塩化ビニル樹脂に対して、粘着力の経時的な低下が抑制される粘着剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは前記事情に鑑み、鋭意検討した結果、特定の質量比でアクリルブロックコポリマー(X)と、粘着付与剤(Y)とを組み合わせることで、軟質塩化ビニル樹脂に対して、粘着力の経時的な低下が抑制される粘着剤組成物が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、粘着剤組成物であって、
(1)下記式:
-[A1]-[B]-[A2]-
(式中、
A1及びA2の各々は、30℃より高いガラス転移温度(Tg)を有するポリマーブロックを表し、A1及びA2は、同じポリマーブロックを表すか、又は異なるポリマーブロックを表し、Bは、20℃より低いTgを有するポリマーブロックを表す。)で表されるアクリルブロックコポリマー(X)、及び
(2)酸変性ロジン、超淡色ロジン、水素化ロジン、脂肪族変性スチレン樹脂、Tgが30℃より高いアクリルオリゴマー、及びTgが30℃より高いアクリルスチレンオリゴマーからなる群から選ばれる1種以上の粘着付与剤(Y)を含み、
該アクリルブロックコポリマー(X)と該粘着付与剤(Y)との質量比が、35~90:65~10であり、
該粘着付与剤(Y)は、酸価が161mgKOH/g以上350mgKOH/g以下であり、且つ、軟化点が120℃以上である粘着付与剤(Y1)を含む、粘着剤組成物に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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