TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025152919
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055103
出願日2024-03-28
発明の名称手術ロボットシステムおよびその制御方法
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61B 34/35 20160101AFI20251002BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ロボットアームとその周囲に存在する物体との干渉を回避して手術の継続性を担保する。
【解決手段】システム10は、長手軸線Cを有する手術器具40を装着可能な先端部32および複数の駆動軸を有し、複数の駆動軸の数は、手術器具40の位置および姿勢を制御するために必要な最小の自由度よりも大きい、ロボットアーム3と、手術器具40の位置および姿勢を制御するための操作者の操作入力を受け付ける操作装置2と、操作入力に基づいてロボットアーム3を制御する制御装置28と、を備える。先端部32は、手術器具40の少なくとも一部を長手軸線C周りに回転させる器具駆動部38を有する。制御装置28は、器具駆動部38を制御してロボットアーム3とロボットアーム3の周囲に存在する物体との間の近接距離を許容最小距離以上に維持する。
【選択図】図15

特許請求の範囲【請求項1】
長手軸線を有する手術器具を装着可能な先端部および複数の駆動軸を有し、前記複数の駆動軸の数は、前記手術器具の位置および姿勢を制御するために必要な最小の自由度よりも大きい、ロボットアームと、
前記手術器具の位置および姿勢を制御するための操作者の操作入力を受け付ける操作装置と、
前記操作入力に基づいて前記ロボットアームを制御する制御装置と、を備え、
前記先端部は、前記手術器具の少なくとも一部を前記長手軸線周りに回転させる器具駆動部を有し、
前記制御装置は、前記器具駆動部を制御して前記ロボットアームと前記ロボットアームの周囲に存在する物体との間の近接距離を許容最小距離以上に維持する、手術ロボットシステム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記近接距離と前記許容最小距離との差が所定の閾値よりも小さくなったときに、前記器具駆動部を操作して、前記近接距離が大きくなる方向に前記手術器具の前記少なくとも一部を前記長手軸線周りに回転させる、請求項1記載の手術ロボットシステム。
【請求項3】
前記近接距離は、前記ロボットアームの参照部位と前記物体との間の距離であり、
前記ロボットアームは、前記手術器具を前記長手軸線に沿って移動させる並進移動機構を有し、
前記参照部位は、前記並進移動機構の少なくとも一部を含む、請求項1または2に記載の手術ロボットシステム。
【請求項4】
前記手術器具の前記少なくとも一部は、患者に設けられたポート部材に挿通される構成を有し、
前記ロボットアームの前記複数の駆動軸の数は、前記手術器具の前記少なくとも一部が前記ポート部材に挿通された状態で前記手術器具の位置および姿勢を制御するために必要な最小の自由度よりも大きい、請求項1または2に記載の手術ロボットシステム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記ロボットアームの少なくとも一部をモデル化して生成したアームモデルに基づいて前記近接距離を決定する、請求項1または2に記載の手術ロボットシステム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記ロボットアームを前記アームモデル上で操作して、前記手術器具の前記少なくとも一部の前記長手軸線周りの2つの回転方向のうち、前記近接距離を大きくする回転方向を決定する、請求項5記載の手術ロボットシステム。
【請求項7】
前記ロボットアームは、前記手術器具を前記長手軸線に沿って移動させる並進移動機構を有し、
前記ロボットアームの前記少なくとも一部は、前記並進移動機構の少なくとも一部である、請求項5記載の手術ロボットシステム。
【請求項8】
前記物体は、他の手術器具を装着可能な他のロボットアームであり、
前記操作装置は、前記ロボットアームに装着された前記手術器具の位置および姿勢と前記他のロボットアームに装着された前記他の手術器具の位置および姿勢とを制御するための前記操作者の操作入力を受け付け、
前記制御装置は、前記操作入力に基づいて前記ロボットアームおよび前記他のロボットアームを制御する、請求項1または2に記載の手術ロボットシステム。
【請求項9】
前記他のロボットアームは、他の長手軸線を有する前記他の手術器具を装着可能な先端部および複数の駆動軸を有し、前記複数の駆動軸の数は、前記他の手術器具の位置および姿勢を制御するために必要な最小の自由度よりも大きく、
前記他のロボットアームの前記先端部は、前記他の手術器具の少なくとも一部を前記他の長手軸線周りに回転させる他の器具駆動部を有し、
前記制御装置は、前記器具駆動部および前記他の器具駆動部の少なくとも一方を操作して前記近接距離を調整する、請求項8記載の手術ロボットシステム。
【請求項10】
前記制御装置は、前記ロボットアームおよび前記他のロボットアームのうち、前記操作入力による操作によって動作しているロボットアームを調整対象ロボットアームとして選定し、前記調整対象ロボットアームの器具駆動部を操作して前記近接距離を調整する、請求項9記載の手術ロボットシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この開示は、手術ロボットシステムおよびその制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、手術器具を外科医が直接手に取って操作する手術方式に代えて、ロボットを利用して手術器具を操作して外科手術を行うための手術ロボットシステムが開示されている。手術ロボットシステムは、例えば、外科手術を受ける患者への負担を軽減することができる低侵襲外科手術(minimally invasive surgery)において使用される。
【0003】
手術ロボットシステムは、一般に、患者の傍に配置された手術ロボットと、外科医がリモートで手術ロボットを操作するための操作装置とを備えている。外科医が操作する操作装置は、例えば、患者が載置された手術ベッドが配置されている手術室の内部に配置される。手術ロボットは、ロボットアームを有し、ロボットアームには、手術器具が着脱可能に装着される。ロボットアームに装着される手術器具は、例えば、患者に設けられたポート部材に挿通可能な構成を備えている。ポート部材は、例えばトロカーまたはカニューレである。手術器具の種類は、鉗子、電気メス、ステープラー、内視鏡等であり、それらの中から手術の術式等に応じて適宜選択される。手術ロボットが複数のロボットアームを備えている場合には、ロボットアーム毎に異なる種類の手術器具を装着する場合もあるし、同じ種類の手術器具を2本またはより多くのロボットアームに装着する場合もある。例えば、1本のロボットアームに内視鏡を装着し、他の2本またはより多くのロボットアームに鉗子を装着する。
【0004】
外科医(操作者)は、操作装置を操作して手術ロボットを操作することによって、ロボットアームに装着された手術器具の位置および姿勢を制御することができる。鉗子のように手術器具自身が関節等の可動部を有している場合には、手術器具の可動部の操作も操作装置によって行うことができる。これにより、手術器具の位置および姿勢(可動部を有する場合は可動部についても)を、外科医は、操作装置によって制御することができる。例えば、手術器具が、シャフト部の先端に一対のジョーを設けた構成を備える場合、外科医は、操作装置を操作することによって、手術器具全体の位置および姿勢を制御すると共に、一対のジョーの開閉操作、あるいはピッチ軸および/またはヨー軸回りの回転操作を制御することができる。また、シャフト部自身がその長手軸線周りに回転可能に構成されている場合には、外科医は、操作装置を操作することによって、手術器具のシャフト部の回転操作(ロール軸回りの操作)を行うことができる。
【0005】
従来の手術ロボットシステムにおける手術ロボットは、一般に、そのロボットアームが複数の駆動軸(関節)を備えている。手術ロボットのロボットアームの複数の駆動軸(関節)は、一般に、回転関節を含んでおり、また直動関節を設ける場合もある。ロボットアームが備える駆動軸(関節)の数、すなわちロボットアームの自由度は、少なくとも、手術器具の位置および姿勢を制御するために必要な自由度と同じ自由度が必要となる。
【0006】
従来の手術ロボットシステムの中には、手術器具の位置および姿勢を制御するために必要な自由度よりも大きな自由度を持つロボットアームを有する手術ロボットを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2021/112193号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1には、外科手術システムおよび外科手術マニピュレータアームの制御方法が記載されており、マニピュレータアームを動作させる際の、隣のマニピュレータアーム等の外科手術システムの他の機器や周囲の環境等との干渉の問題を解決するための発明が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の発明は、さらに改善する余地がある。
【0009】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この開示の1つの目的は、ロボットアームとロボットアームの周囲に存在する物体との干渉を回避して手術の継続性を担保することができる手術ロボットシステムおよびその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(態様1)
この開示の態様1は、長手軸線を有する手術器具を装着可能な先端部および複数の駆動軸を有し、前記複数の駆動軸の数は、前記手術器具の位置および姿勢を制御するために必要な最小の自由度よりも大きい、ロボットアームと、前記手術器具の位置および姿勢を制御するための操作者の操作入力を受け付ける操作装置と、前記操作入力に基づいて前記ロボットアームを制御する制御装置と、を備え、前記先端部は、前記手術器具の少なくとも一部を前記長手軸線周りに回転させる器具駆動部を有し、前記制御装置は、前記器具駆動部を制御して前記ロボットアームと前記ロボットアームの周囲に存在する物体との間の近接距離を許容最小距離以上に維持する、手術ロボットシステムである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

川崎重工業株式会社
ハンド
29日前
川崎重工業株式会社
ロボット
1か月前
川崎重工業株式会社
断熱配管
29日前
川崎重工業株式会社
ダクト継手
1か月前
川崎重工業株式会社
水中構造体
10日前
川崎重工業株式会社
監視システム
1か月前
川崎重工業株式会社
塗装システム
29日前
川崎重工業株式会社
配管の支持構造
1か月前
川崎重工業株式会社
ロボットシステム
1か月前
川崎重工業株式会社
遠心式ターボ機械
9日前
川崎重工業株式会社
ロボットシステム
1か月前
川崎重工業株式会社
ダイクッション装置
9日前
川崎重工業株式会社
廃棄物処理システム
22日前
川崎重工業株式会社
バーナおよび燃焼器
10日前
川崎重工業株式会社
多段遠心ターボ機械
15日前
川崎重工業株式会社
ワーク搬送ロボット
29日前
川崎重工業株式会社
極低温流体用配管設備
1か月前
川崎重工業株式会社
締結方法及び締結装置
1か月前
川崎重工業株式会社
多段ラジアルタービン
1日前
川崎重工業株式会社
ガスタービンエンジン
11日前
川崎重工業株式会社
ロボットの診断システム
1か月前
川崎重工業株式会社
航空機の電気機械システム
11日前
株式会社キッツ
逆流防止弁
1か月前
川崎重工業株式会社
支援システムおよび支援方法
29日前
川崎重工業株式会社
経路作成方法及び経路作成装置
29日前
川崎重工業株式会社
付加製造方法及び付加製造装置
9日前
川崎重工業株式会社
クローズドインペラの製造方法
12日前
川崎重工業株式会社
付加製造方法及び付加製造装置
9日前
川崎重工業株式会社
熱交換器の製造方法及び熱交換器
9日前
川崎重工業株式会社
アンモニア回収システム及び方法
29日前
川崎重工業株式会社
ガス燃料供給システムおよび船舶
1か月前
川崎重工業株式会社
配管の接続構造および配管システム
1か月前
川崎重工業株式会社
ロボットシステム及びその動作方法
1か月前
横浜ゴム株式会社
多層空洞音響材
1日前
川崎重工業株式会社
多段遠心圧縮機および圧縮機システム
9日前
川崎重工業株式会社
手術支援システムおよび手術支援方法
29日前
続きを見る