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公開番号
2025149786
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024130491
出願日
2024-08-07
発明の名称
突刺の団塊形前駆体、正極材料及びその製造方法
出願人
南方もん業集団有限責任公司
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
C01G
53/00 20060101AFI20251001BHJP(無機化学)
要約
【課題】突刺の団塊形前駆体、正極材料、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】突刺の団塊形前駆体は、微細針状の一次粒子が凝集して形成された多孔性粒子である。前記突刺の団塊形前駆体は、三元系の溶液、沈殿剤溶液、錯化剤溶液、及び処理溶液を含む混合物から調製され;前記三元系の溶液は、ニッケル塩、コバルト塩およびマンガン塩を含む混合溶液であり、前記処理液は、クエン酸溶液である。本発明で提供した突刺の団塊形前駆体は、微細針状の一次粒子が凝集して形成された多孔性粒子であって、リチウムイオン輸送速度を加速し、微細針状の一次粒子は、比較的大きな比表面積を有し、より多くの活性サイトを提供することができ、リチウム源と混合して高温で焼成した後、表面構造安定性の良い正極材料を得ることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
微細針状の一次粒子が凝集して形成された多孔性粒子であって、
突刺の団塊形前駆体は、三元系の溶液、沈殿剤溶液、錯化剤溶液、及び処理溶液を含む混合物から調製され;
前記三元系の溶液は、ニッケル塩、コバルト塩およびマンガン塩を含む混合溶液であり、前記処理液は、クエン酸溶液であることを特徴とする突刺の団塊形前駆体。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記ニッケル塩、コバルト塩およびマンガン塩は、独立して、硫酸塩、硝酸塩および炭酸塩から選択される1つ以上であり;及び/又は
前記沈殿剤溶液は、炭酸塩溶液であり、好ましくは、前記炭酸塩溶液は、炭酸ナトリウム溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、炭酸カリウム溶液、炭酸水素カリウム溶液、炭酸ルビジウム溶液から選択される1つ以上であり、より好ましくは、前記炭酸ナトリウム溶液の濃度は、0.2~4.5 mol/Lであることを特徴とする請求項1に記載の突刺の団塊形前駆体。
【請求項3】
前記三元系の溶液中の金属イオンの濃度は、0.6~2.5 mol/Lであり;
前記沈殿剤溶液は炭酸イオンを含む溶液であり、好ましくは、前記沈殿剤溶液における炭酸イオン濃度は0.8~3.4 mol/Lであり;
前記錯化剤溶液はアンモニア水であり、好ましくは前記アンモニア水の濃度は4~7mol/Lであり;及び/又は
前記クエン酸の濃度は0.025~0.1mol/Lであることを特徴とする請求項2に記載の突刺の団塊形前駆体。
【請求項4】
以下の工程を備えることを特徴とする請求項1‐3の何れかに記載の突刺の団塊形前駆体の製造方法であって:
S1.三元系の溶液、沈殿剤溶液、錯化剤溶液、及び処理溶液を別々に調製し;
S2.保護雰囲気下で、錯化剤溶液と沈殿剤溶液とを混合して、プライマー液を調製し;
S3.前記三元系の溶液、前記処理液及び前記プライマー液を混合し、第一の反応の後、静置し、上澄みを除去し、第一の生成物を製造し;
S4.前記第一の生成物を、前記三元系の溶液、前記沈殿剤溶液、及び前記錯化剤溶液と混合し、第二の反応を行って、静置し、上澄みを除去し;
S5.工程S4を少なくとも1回繰り返し、熟成、洗浄、乾燥、篩分け、除鉄を行う、突刺の団塊形前駆体を製造する。
【請求項5】
前記プライマー液は、pH が11~12であり;及び/又は
前記プライマー液はアンモニア濃度は、2~20g/Lであることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第一の反応と第二の反応の温度は、独立して、30~60℃であり;
前記第一の反応と第二の反応の時間が、独立して、0.5~5時間であり;
前記第一の反応と第二の反応は、pHが、独立して7.5~8.5であり;及び/又は
前記熟成の時間は、5~20時間であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
請求項1‐3の何れかに記載の突刺の団塊形前駆体とリチウム源とを混練した後、熱処理して得られる正極材料。
【請求項8】
前記突刺の団塊形前駆体とリチウム源との比率は、1:1.03~1.10であり;及び/又は
前記リチウム源は、水酸化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウムから選択される1つ以上であることを特徴とする請求項7に記載の正極材料。
【請求項9】
前記正極材料の化学式は、LiNi
x
Co
y
Mn
(1-x-y)
O
2
( 0.6≦x<1、0<y≦0.4 )であることを特徴とする請求項7に記載の正極材料。
【請求項10】
前記混練はボールミル混合であり、前記ボールミルは、回転速度が1800~ 2000r/minであり、時間が2~4時間であり;及び/又は
前記熱処理は、酸素雰囲気で480~850℃で12~18時間保温し;好ましくは、前記熱処理では、酸素ガスの気流速度は80~120 mL/minであり;好ましくは、480~550℃で4~6時間で保温し、次いで700~850℃で9~12時間保温し、熱処理を行い、その際の昇温速度は2~5℃/ minであることを特徴とする請求項7に記載の正極材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウムイオン電池正極材料の技術分野に関し、特に、突刺の団塊形前駆体、正極材料及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
電気自動車を発展させることは、我が国では国エネルギー戦略の需要に対応し、2060年のカーボンニュートラル目標を達成するための重大な戦略選択である。リチウムイオン電池は、ニッケル水素電池や鉛電池等の他の電池に対して、軽量、自己放電率が低く、エネルギー密度が高く、サイクル寿命が長い等の利点を有して広く開発されている。しかしながら、リチウムイオン電池の容量は正極材料の性能に制約され、電池コストの1/3が正極材料の性能を向上させるための研究に用いられている。現在リチウムイオン電池に用いられている正極材料は、主にコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、および三元系材料であり、そのうち、三元系材料は、高い比容量、良好なサイクル特性およびCレート特性ならびに低コストとの利点を有するから、広く研究されているが、多くの課題に直面している。
【0003】
現在の三元系正極材料は、主に、カチオンの混合、格子酸素の析出、遷移金属イオンの移動、及びマイクロクラックの形成等の問題を有し、構造が破壊され、不活性物質が生成され、急速な容量の減衰をもたらし、最終材料の無効化をもたらし、三元系正極材料の商業的な使用を妨げている。特許文献CN111153447Aは、ニッケル、コバルト、マンガン等の溶液、錯化剤、沈殿剤及び造孔剤を、所定のガス雰囲気で所定の底液を有する反応器に一緒に並流で加え、連続的に共沈反応を行うことにより、メッシュ状多孔性前駆体材料を製造し、一次粒子が平面配列、垂直配列又は両者の混合配列を有し、二次粒子の分散性が良く、球形度が高くなる。特許文献CN112758991Aは、前駆体粒子の外層に高分子凝集剤を用いて網目構造を形成することにより、構造強度を高め、前駆体反応後期に粒子同士の衝突による球割れを回避し、循環性、安定性、安全性を確保している。しかし、上記の方法では、粒径が不揃いで、特性の均一性が悪く、粒成長が不十分で、その後のサイクルで一次粒子が脱落するという問題があった。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、従来技術に存在する1つ又は複数の技術的問題に対して、突刺の団塊形前駆体、正極材料及びその製造方法を提供する。本発明の突刺の団塊形前駆体は、微細針状の一次粒子が凝集して形成された多孔性粒子であり、粒子径分布が均一で、球形度が高く、その中、微細針状の一次粒子が縦横に分布し、一定の細孔構造を形成し、リチウムイオン輸送速度を加速し、それに、良好な球形構造が後続のサイクル性能の向上の基礎を提供する。微細針状の一次粒子は、比較的大きな比表面積を有し、より多くの活性サイトを提供することができ、リチウム源と混合して高温で焼成した後に表面構造安定性の良い正極材料を得ることができる。
【0005】
本発明は、第1の態様において、微細針状の一次粒子が凝集して形成された多孔性粒子であって、
前記突刺の団塊形前駆体は、三元系の溶液、沈殿剤溶液、錯化剤溶液、及び処理溶液を含む混合物から調製され;
前記三元系の溶液は、ニッケル塩、コバルト塩およびマンガン塩を含む混合溶液であり、前記処理液は、クエン酸溶液である突刺の団塊形前駆体を提供する。
【0006】
好ましくは、前記ニッケル塩、コバルト塩およびマンガン塩は、独立して、硫酸塩、硝酸塩および炭酸塩から選択される1つ以上であり;及び/又は
前記沈殿剤溶液は、炭酸塩溶液であり、好ましくは、前記炭酸塩溶液は、炭酸ナトリウム溶液、炭酸水素ナトリウム溶液、炭酸カリウム溶液、炭酸水素カリウム溶液、炭酸ルビジウム溶液から選択される1つ以上であり、より好ましくは、前記炭酸ナトリウム溶液の濃度は、0.2~4.5 mol/Lである。
【0007】
好ましくは、前記三元系の溶液中の金属イオンの濃度は、0.6~2.5 mol/Lであり;
前記沈殿剤溶液は炭酸イオンを含む溶液であり、好ましくは、前記沈殿剤溶液における炭酸イオン濃度は0.8~3.4 mol/Lであり;
前記錯化剤溶液はアンモニア水であり、好ましくは前記アンモニア水の濃度は4~7mol/Lであり;及び/又は
前記クエン酸の濃度は0.025~0.1mol/Lである。
【0008】
本発明は、第2の態様において、以下の工程を備える第1の態様に記載の突刺の団塊形前駆体の製造方法であって:
S1.三元系の溶液、沈殿剤溶液、錯化剤溶液、及び処理溶液を別々に調製し;
S2.保護雰囲気下で、錯化剤溶液と沈殿剤溶液とを混合して、プライマー液を調製し;
S3.前記三元系の溶液、前記処理液及び前記プライマー液を混合し、第一の反応の後、静置し、上澄みを除去し、第一の生成物を製造し;
S4.前記第一の生成物を、前記三元系の溶液、前記沈殿剤溶液、及び前記錯化剤溶液と混合し、第二の反応を行って、静置し、上澄みを除去し;
S5.工程S4を少なくとも1回繰り返し、熟成、洗浄、乾燥、篩分け、除鉄を行う、突刺の団塊形前駆体を製造する製造方法を提供する。
【0009】
好ましくは、前記プライマー液は、pH が11~12であり;及び/又は
前記プライマー液はアンモニア濃度は、2~20g/Lである。
【0010】
好ましくは、前記第一の反応と第二の反応の温度は、独立して、30~60℃であり;
前記第一の反応と第二の反応の時間が、独立して、0.5~5時間であり;
前記第一の反応と第二の反応は、pHが、独立して7.5~8.5であり;及び/又は
前記熟成の時間は、5~20時間である。
(【0011】以降は省略されています)
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