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公開番号
2025148753
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049033
出願日
2024-03-26
発明の名称
がん抑制剤およびがん抑制用医薬
出願人
国立大学法人 筑波大学
,
国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
31/01 20060101AFI20251001BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】がん抑制効果を有し、親水性であることで高い薬理学的活性を有し、水溶性であることから投与方法に制限の少ないスクアレン誘導体を含むがん抑制剤、およびそれを含むがん抑制用医薬を提供する。
【解決手段】スクアレンにエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを付加したスクアレン誘導体を有効成分とする、がん抑制剤およびそれを含むがん抑制用医薬である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
スクアレンにエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを付加したスクアレン誘導体を有効成分とする、がん抑制剤。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記スクアレン誘導体はスクアレンにエチレングリコールを付加した、請求項1に記載のがん抑制剤。
【請求項3】
膀胱がんの抑制剤である、請求項1または2に記載のがん抑制剤。
【請求項4】
膀胱がんの増殖抑制剤である、請求項3に記載のがん抑制剤。
【請求項5】
皮膚がんの抑制剤である、請求項1または2に記載のがん抑制剤。
【請求項6】
皮膚がんの転移抑制剤である、請求項5に記載のがん抑制剤。
【請求項7】
FGFR3 pathwayの抑制剤である、請求項1または2に記載のがん抑制剤。
【請求項8】
請求項1または2に記載のがん抑制剤を含むがん抑制用医薬。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にがんの増殖や転移を抑制しがんの治療等の処置に用いるがん抑制剤およびがん抑制用医薬に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
スクアレンは、サメの肝油や藻類などから得られるトリテルペン化合物の一種であり、抗酸化作用、ガンマ線照射による保護作用、抗腫瘍効果など様々な生理活性が知られている。
スクアレンは食品ではオリーブオイルなどの油に多く含有し、ヒトでは皮膚や皮下脂肪に多く存在する。生体内においてメバロン酸経路によって生成される中間生成体であり、スクアレンエポキシダーゼによって代謝され、その後コレステロール、ステロイドホルモンなどに代謝される。
【0003】
スクアレンは化学的にフリーラジカルを吸収することで安定化し活性酸素種レベルを低下させ、抗酸化、抗炎症活性を示すと考えられている。スクアレンは抗酸化作用や皮膚保護作用を持ち、長期間の使用でも安全性が高いことから美容や健康食品などのサプリメントとして広く利用される。
【0004】
特許文献1には、ビタミンAおよびその誘導体の制がん剤としての効果と、スクアレンおよびその誘導体のがん転移防止剤としての効果の両方を有する、スクアレン-ω-アルコールとビタミンAアシドのエステルの制がんおよびがんの転移抑制作用について記載されている。
【0005】
本発明者らによる特許文献2は、スクアレンを出発原料とした新規スクアレン誘導体、また、このスクアレン誘導体を用いた抗炎症剤を開示している。この技術は、スクアレンにエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを付加することにより新規スクアレン誘導体を合成し、優れた抗炎症作用をこの新規スクアレン誘導体を得ようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特公昭60-38370号公報
特開2020-176102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されているように、スクアレンには抗腫瘍効果、制がんおよびがんの転移抑制作用がすでに知られている。しかしながら、有機化合物のスクアレンは体内に取り込まれにくく、その薬理的な効果を顕著に得られるか検証することも困難である。スクアレンは有機化合物であるため、投与方法にも制限があり、がん治療薬としては検証されておらず、また実用化は行われていない。
スクアレンはin vitroでの細胞への効果としては、正常乳腺細胞株において酸化的DNA損傷から保護するが、乳がん細胞株ではその効果がなくなるなど細胞レベルでのがん抑制効果に関しては多くの報告がある。動物実験においては大腸発がんラットや肺発がんマウスにおいてスクアレンを摂取することで発がん抑制効果を認めたという報告がある。しかしながら、前記した体内に取り込まれにくい性質のためもあり、臨床応用に至っていない。
スクアレンは、上述のように含有される肝油や藻類として、またはそれらを原料とする食品等として摂取されるという形態にとどまっている。これらの食品、特定保健用食品や機能性表示食品は、医薬品と比較して効果が出るために必要な摂取量がさらに多いか、あるいは長期的な摂取が必要であるという課題がある。
【0008】
本発明者らは特許文献2において、スクアレンにエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを付加することにより合成したスクアレン誘導体を開発している。このスクアレン誘導体は、スクアレンの有する抗炎症についてはより低濃度で発揮することが見出されている。本発明者らは、従来のスクアレンは疎水性であり、組織移行性が低いことが、投与による効果が限定的である要因であると予測した。そのため、特許文献2などでは、スクアレンにエチレングリコールを付与することで親水性を高め、組織移行性を高めることで、抗炎症の効果を低濃度で発揮できることを確認した。
しかしながら、このスクアレン誘導体については、がん抑制の作用および効果については明らかになっていない。
【0009】
本発明は上記のような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、がん抑制効果を有し、親水性であることで高い薬理学的活性を有し、水溶性であることから投与方法に制限の少ないスクアレン誘導体を含むがん抑制剤、およびそれを含むがん抑制用医薬を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は以下の態様を有する。
[1] スクアレンにエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを付加したスクアレン誘導体を有効成分とする、がん抑制剤。
[2] 前記スクアレン誘導体はスクアレンにエチレングリコールを付加した、[1]に記載のがん抑制剤。
[3] 膀胱がんの抑制剤である、[1]または[2]に記載のがん抑制剤。
[4] 膀胱がんの増殖抑制剤である、[3]に記載のがん抑制剤。
[5] 皮膚がんの抑制剤である、[1]または[2]に記載のがん抑制剤。
[6] 皮膚がんの転移抑制剤である、[5]に記載のがん抑制剤。
[7] FGFR3 pathwayの抑制剤である、[1]~[6]に記載のがん抑制剤。
[8] [1]~[7]に記載のがん抑制剤を含むがん抑制用医薬。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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