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公開番号2025112982
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007577
出願日2024-01-22
発明の名称測定方法、測定装置、及び観察システム
出願人国立大学法人筑波大学
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01Q 60/10 20100101AFI20250725BHJP(測定;試験)
要約【課題】測定対象の微細構造の状態変化を経時的に測定することができるヘテロダイン走査型トンネル顕微鏡システム測定方法、測定装置、及び観察システムを提供すること。
【解決手段】測定方法は、測定対象と、該測定対象と相互作用する作用部材とが非線形接合部を形成するように、前記測定対象及び前記作用部材を配置する配置ステップと、周波数が等間隔に並ぶ複数のスペクトル線からなる周波数コムである第1の電磁波信号を前記非線形接合部に入力する第1の信号入力ステップと、第2の電磁波信号を前記非線形接合部に入力する第2の信号入力ステップと、前記第1の電磁波信号と前記第2の電磁波信号とが、前記非線形接合部において相互作用して発生したヘテロダインビート信号を検出する検出ステップと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
測定対象と、該測定対象と相互作用する作用部材とが非線形接合部を形成するように、前記測定対象及び前記作用部材を配置する配置ステップと、
周波数が等間隔に並ぶ複数のスペクトル線からなる周波数コムである第１の電磁波信号を前記非線形接合部に入力する第１の信号入力ステップと、
第２の電磁波信号を前記非線形接合部に入力する第２の信号入力ステップと、
前記第１の電磁波信号と前記第２の電磁波信号とが、前記非線形接合部において相互作用して発生したヘテロダインビート信号を検出する検出ステップと、
を含むことを特徴とする測定方法。
続きを表示（約 830 文字）【請求項２】
前記作用部材は、前記測定対象に近接して配置される尖鋭な探針であることを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項３】
前記第１の電磁波信号と前記第２の電磁波信号とは、前記測定対象と前記作用部材との間に流れるトンネル電流に重畳されることを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項４】
前記検出ステップにおいて、前記作用部材が前記ヘテロダインビート信号を検出することを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項５】
前記第１の電磁波信号の周波数帯域は、前記測定対象と相互作用する周波数帯域を含むことを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項６】
前記ヘテロダインビート信号の周波数帯域は、前記測定対象と相互作用する周波数帯域を含むことを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項７】
前記第１の信号入力ステップと前記第２の信号入力ステップにおいて、所定の特性を有するパルス列により、前記第１の電磁波信号と前記第２の電磁波信号とを制御し、所定の遅延時間で発生するヘテロダインビート信号であるポンプとプローブとを発生させることを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項８】
前記第２の電磁波信号は、周波数が等間隔に並ぶ複数のスペクトル線からなる周波数コムであることを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項９】
前記第１の電磁波信号における前記複数のスペクトル線それぞれの半値全幅は、１０Ｈｚ以下であることを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
【請求項１０】
前記第１の電磁波信号、又は前記ヘテロダインビート信号の中心周波数を、前記測定対象と相互作用する周波数に設定する周波数設定ステップを含むことを特徴とする請求項１に記載の測定方法。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、測定方法、測定装置、及び観察システムに関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、電子スピン検知を目的として、スピン偏極走査型トンネル電子顕微鏡（ＳＰ－ＳＴＭ：ＳｐｉｎＰｏｌａｒｉｚｅｄ－ＳｃａｎｎｉｎｇＴｕｎｎｅｌｉｎｇＭｉｃｒｏｓｃｏｐｅ）や走査型近接場光顕微鏡（ＳＮＯＭ：ＳｃａｎｎｉｎｇＮｅａｒｆｉｅｌｄＯｐｔｉｃａｌＭｉｃｒｏｓｃｏｐｙ）などが開発されてきている。さらに、特許文献１には、互いに異なる周波数を有する２つの高周波信号を導入することにより、測定対象と走査型トンネル顕微鏡の探針との間に流れるトンネル電流に重畳されるヘテロダインビート信号を検出して、測定対象の電子状態等の状態を原子レベルの空間分解能で測定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００７－１８３１０６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１の技術では、測定対象と高周波信号との相互作用により発生する吸収、放射、励起等の周波数が未知である場合、いずれか一方の高周波信号の周波数を掃引して吸収等が起こる周波数を検出しなければならない。しかしながら、周波数を掃引して測定対象との相互作用により発生する吸収等の周波数を検出する場合、物質の振動や回転やスピン等の測定対象の微細構造の状態変化を経時的に測定することができなかった。
【０００５】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、測定対象の微細構造の状態変化を経時的に測定することができる測定方法、測定装置、及び観察システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、測定方法は、測定対象と、該測定対象と相互作用する作用部材とが非線形接合部を形成するように、前記測定対象及び前記作用部材を配置する配置ステップと、周波数が等間隔に並ぶ複数のスペクトル線からなる周波数コムである第１の電磁波信号を前記非線形接合部に入力する第１の信号入力ステップと、第２の電磁波信号を前記非線形接合部に入力する第２の信号入力ステップと、前記第１の電磁波信号と前記第２の電磁波信号とが、前記非線形接合部において相互作用して発生したヘテロダインビート信号を検出する検出ステップと、を含むことを特徴とする。
【０００７】
また、本発明の一態様に係る測定方法は、前記作用部材は、前記測定対象に近接して配置される尖鋭な探針であることを特徴とする。
【０００８】
また、本発明の一態様に係る測定方法は、前記第１の電磁波信号と前記第２の電磁波信号とは、前記測定対象と前記作用部材との間に流れるトンネル電流に重畳されることを特徴とする。
【０００９】
また、本発明の一態様に係る測定方法は、前記検出ステップにおいて、前記作用部材が前記ヘテロダインビート信号を検出することを特徴とする。
【００１０】
また、本発明の一態様に係る測定方法は、前記第１の電磁波信号の周波数帯域は、前記測定対象と相互作用する周波数帯域を含むことを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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