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公開番号2025142838
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-01
出願番号2024042423
出願日2024-03-18
発明の名称糖脂質の捕捉剤およびその使用
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 30/00 20060101AFI20250924BHJP(測定;試験)
要約【課題】糖脂質の捕捉剤、糖脂質の回収方法および糖脂質代謝異常の診断方法ならびにそのキットの提供。
【解決手段】糖脂質の捕捉剤であって、グラファイトカーボンを含む、捕捉剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
糖脂質の捕捉剤であって、グラファイトカーボンを含む、捕捉剤。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
糖脂質が、スフィンゴ糖脂質、グリセロ糖脂質および糖スフィンゴシンより選択される、請求項1に記載の捕捉剤。
【請求項3】
多孔性である、請求項1に記載の捕捉剤。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の捕捉剤を含む、糖脂質回収用キット。
【請求項5】
前記キットが、糖脂質代謝異常の診断用である、請求項4に記載のキット。
【請求項6】
糖脂質を定性または定量できる試薬をさらに含む、請求項4に記載のキット。
【請求項7】
糖脂質を回収する方法であって、
a)糖脂質を含む試料を請求項1~3のいずれか一項に記載の捕捉剤と接触させて、糖脂質を捕捉する工程、および
b)糖脂質を捕捉した捕捉剤から、糖脂質を回収する工程
を含む、方法。
【請求項8】
c)回収した糖脂質を定性または定量する工程をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
糖脂質代謝異常の診断を補助する方法であって、
a)糖脂質を含む試料を請求項1~3のいずれか一項に記載の捕捉剤と接触させて、糖脂質を捕捉する工程、
b)糖脂質を捕捉した捕捉剤から、糖脂質を回収する工程、
c)回収した糖脂質を定性または定量する工程、および
d)得られた糖脂質の定性または定量結果に基づいて、糖脂質代謝異常を同定またはその進行度を判断することを補助する工程
を含む、方法。
【請求項10】
前記糖脂質代謝異常がライソゾーム病である、請求項9に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、糖脂質の捕捉剤、糖脂質の回収方法および糖脂質代謝異常の診断方法ならびにそのキットに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
昨今、リキッドバイオプシーと呼ばれる血液などの液性生体試料からバイオマーカーを検出する試みが注目を浴びている。それらの中で試料の前処理が必要な測定項目があり、研究用ツールとしても有益なことから、標的物質の抽出・精製は用途が広い。糖脂質はその標的物質の1つであるが、抽出・精製など基本的な操作の困難性から、糖脂質はその利用や研究範囲が限定されている。
【0003】
一方で、糖脂質の代謝不全が原因となる疾患が多数報告されており、ライソゾーム病の中でもゴーシェ病、ファブリー病など複数の疾患で糖脂質代謝が機能していない。これらの疾患では、代謝されずに蓄積する糖脂質そのものあるいは、通常とは異なる経路で生成される中途代謝産物、主に糖脂質のリソ体(糖スフィンゴシン)が血中に存在することになることが知られており、このような血液中のバイオマーカーに関連する分析が試みられている。
【0004】
例えば、ヒトの尿あるいは血清を検体とし、ムコ多糖症のバイオマーカーであるグリコサミノグリカン(GAG)鎖をそれぞれのGAG鎖に対する抗体を用いたサンドイッチ法あるいは阻害法によってムコ多糖症を検出する方法が知られている(特許文献1、特表2005-524074)。しかしながら、単一種類のグリコサミノグリカンの測定で複数のライソゾーム病を同定することは困難と考えられる。また、それぞれのGAG鎖に対する抗体(無標識およびビオチン標識)が必要となる。
【0005】
また、ヒトの細胞抽出物、血液、血漿または尿を検体とし、各ライソゾーム病の原因酵素を抗原とするサンドイッチ免疫測定法によるライソゾーム病の診断のための方法もある(特許文献2、特表2006-523300)。この方法は、各標的化合物に対して特異的な捕捉抗体および検出抗体からなる測定を行うものであるため、それぞれのライソゾーム病に開発が必要となる。
【0006】
このように、糖脂質は血中の蓄積代謝物質であることから、リキッドバイオプシーによるバイオマーカーとして糖脂質を検出できることが期待されるが、簡便な回収法が普及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2005-524074
特表2006-523300
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、糖脂質、特にスフィンゴ糖脂質、グリセロ糖脂質および糖スフィンゴシンより選択される糖脂質を捕捉または回収するための捕捉剤、キットおよび方法を提供することである。また、本発明の別の目的は、簡便または安価に糖脂質を捕捉または回収するための捕捉剤、キットおよび方法を提供することである。
さらに、本発明の別の目的は、回収した糖脂質を定性または定量し、その結果に基づいて糖脂質代謝異常を同定またはその進行度を判断するためのキットおよび方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、グラファイトカーボンを用いることにより、糖脂質を捕捉または回収することができることを見出し、発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1] 糖脂質の捕捉剤であって、グラファイトカーボンを含む、捕捉剤。
[2] 糖脂質が、スフィンゴ糖脂質、グリセロ糖脂質および糖スフィンゴシンより選択される、[1]に記載の捕捉剤。
[3] 多孔性である、[1]または[2]に記載の捕捉剤。
[4] [1]~[3]のいずれか一項に記載の捕捉剤を含む、糖脂質回収用キット。
[5] 前記キットが、糖脂質代謝異常の診断用である、[4]に記載のキット。
[6] 糖脂質を定性または定量できる試薬をさらに含む、[4]または[5]に記載のキット。
[7] 糖脂質を回収する方法であって、
a)糖脂質を含む試料を[1]~[3]のいずれか一項に記載の捕捉剤と接触させて、糖脂質を捕捉する工程、および
b)糖脂質を捕捉した捕捉剤から、糖脂質を回収する工程
を含む、方法。
[8] c)回収した糖脂質を定性または定量する工程をさらに含む、[7]に記載の方法。
[9] 糖脂質代謝異常の診断を補助する方法であって、
a)糖脂質を含む試料を請求項[1]~[3]のいずれか一項に記載の捕捉剤と接触させて、糖脂質を捕捉する工程、
b)糖脂質を捕捉した捕捉剤から、糖脂質を回収する工程、
c)回収した糖脂質を定性または定量する工程、および
d)得られた糖脂質の定性または定量結果に基づいて、糖脂質代謝異常を同定またはその進行度を判断することを補助する工程
を含む、方法。
[10] 前記糖脂質代謝異常がライソゾーム病である、[9]に記載の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、糖脂質、特にスフィンゴ糖脂質、グリセロ糖脂質および糖スフィンゴシンより選択される糖脂質を捕捉または回収することができる。また、本発明によれば、簡便または安価に糖脂質を検出、捕捉、回収または濃縮することができる。
さらに、本発明によれば、糖脂質を捕捉または回収することができることができるので、回収した糖脂質を定性または定量することにより、定性または定量の結果に基づいて糖脂質代謝異常を同定またはその進行度を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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