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公開番号2025137141
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024036176
出願日2024-03-08
発明の名称乾燥野菜及び乾燥野菜の製造方法
出願人エースコック株式会社
代理人個人,個人
主分類A23L 19/00 20160101AFI20250911BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】糖析出が抑制された乾燥野菜、及び、糖析出を抑制できる乾燥野菜の製造方法の提供。
【解決手段】本発明は、ブランチング処理した野菜と糖質とを混合し、糖質を含む野菜を得る工程、及び、糖質を含む野菜を乾燥する工程を備える、乾燥野菜の製造方法であって、前記糖質が、トレハロース及び/又はシクロデキストリンである、乾燥野菜の製造方法に関する。また、本発明は、前記乾燥野菜の製造方法によって得られた乾燥野菜に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ブランチング処理した野菜と、糖質とを混合し、糖質を含む野菜を得る工程、及び、
糖質を含む野菜を乾燥する工程を備える、
乾燥野菜の製造方法であって、
前記糖質が、トレハロース及び/又はシクロデキストリンである、乾燥野菜の製造方法。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記ブランチング処理した野菜は、品温が40℃未満である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項3】
前記乾燥野菜は、その20倍希釈水溶液のpHが7.0未満である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項4】
前記糖質の添加量は、前記ブランチング処理した野菜100質量部に対して、1質量部~25質量部である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項5】
前記糖質が、トレハロース及びシクロデキストリンを含む混合物である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項6】
前記糖質が、トレハロースである、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項7】
前記乾燥野菜の製造直後における、CIE1976-L





表色系でのL

値と、
温度35℃、湿度75%で14日間保存した時点における乾燥野菜のCIE1976-L





表色系でのL

値との差(ΔL

値)が、2.0以下である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項8】
前記乾燥野菜は、糖の析出が抑制されている乾燥野菜である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載の乾燥野菜の製造方法によって得られた乾燥野菜。
【請求項10】
トレハロース及び/又はシクロデキストリンを含有する、乾燥野菜の糖析出抑制剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥野菜及び乾燥野菜の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
乾燥野菜は、例えば、即席麺、即席スープ、即席みそ汁等の即席食品の具材、スナック食品等として広く利用されている。一般に、乾燥野菜は、野菜をスライス又は小片化した後、熱風乾燥、凍結乾燥等の乾燥処理を施して製造されている。
しかしながら、熱風乾燥して製造される乾燥野菜には、湯戻り性に劣り、乾燥時に変色、退色、褐変する等の欠点があった。さらに、これを湯戻しさせた野菜においては、野菜本来の色調とは大きく異なる変色劣化を起こし、風味に劣るという欠点があった。
【0003】
近年、保存時の変色又は退色を防止できる、即席食品用の乾燥野菜が提案されている。例えば、特許文献1には、熱風乾燥した即席食品用の乾燥緑色野菜であって、マルトース及び/又はラクトースを10重量%以上含み、水分含量が14重量%以下であり、全糖含量が65~80重量%であり、前記即席食品用の乾燥緑色野菜の20倍希釈水溶液のpHが7~8であることを特徴とする即席食品用の乾燥緑色野菜が記載されている。
乾燥野菜に糖が多く含まれると、野菜から糖が析出し、べたつきやすく、製造適性(製造効率、製造のしやすさ等)が悪くなることが問題となる。この点について、特許文献1には、ラクトースを添加することで、糖によるべたつきが抑えられることが記載されている。
しかしながら、高温高湿度環境下で長時間作業を行う生産ラインでは、ラクトースの添加だけで、乾燥野菜の糖析出によるべたつきを防ぐことは困難である。特に、湿度が高い季節には、生産ラインにおける自動部品供給装置に対して流動性の良かった乾燥野菜がべたついて、野菜同士が固結し、生産ラインに支障をきたす場合があった。また、野菜の表面に糖が析出すると、野菜にカビが生えているように見えるという問題もあった。これらのことから、保存中に糖の析出を抑えることができる乾燥野菜が求められている。
【0004】
また、特許文献2には、α,α-トレハロースの糖質誘導体を7.5乃至25質量%含有するブランチング処理温度未満40℃以上の糖質水溶液に2乃至30分間浸漬することにより、湯戻り性に優れ、かつ、湯戻りさせた後において良好な形状、色調及び風味を示す糖質含有乾燥野菜が得られることが記載されている。
しかしながら、乾燥野菜の表面に糖質が残っているため、長時間の生産では生産ラインに支障をきたすおそれがある。
【0005】
そして、特許文献3には、糖の析出抑制方法が開示されている。特許文献3に記載されている糖析出抑制方法は、高濃度の糖を含む溶液に多糖質を含有することを特徴としている。
この方法によれば、高濃度の糖を含む溶液の保存中に生じる糖の析出又は結晶化を効果的に抑制することが可能であるが、乾燥野菜についての効果は検証されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6694786号公報
特許第5172694号公報
特許第4643280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、糖析出が抑制された乾燥野菜、及び、糖析出を抑制できる乾燥野菜の製造方法の提供を目的している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、ブランチング処理した野菜に、トレハロース及び/又はシクロデキストリンを混合した後、乾燥することで、保存中の糖析出を抑えることができることを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
項1.
ブランチング処理した野菜と、糖質とを混合し、糖質を含む野菜を得る工程、及び、
糖質を含む野菜を乾燥する工程を備える、
乾燥野菜の製造方法であって、
前記糖質が、トレハロース及び/又はシクロデキストリンである、乾燥野菜の製造方法。
項2.
前記ブランチング処理した野菜は、品温が40℃未満である、項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項3.
前記乾燥野菜は、その20倍希釈水溶液のpHが7.0未満である、項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項4.
前記糖質の添加量は、前記ブランチング処理した野菜100質量部に対して、1質量部~25質量部である、項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項5.
前記糖質が、トレハロース及びシクロデキストリンを含む混合物である、項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項6.
前記糖質が、トレハロースである、項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項7.
前記乾燥野菜の製造直後における、CIE1976-L





表色系でのL

値と、
温度35℃、湿度75%で14日間保存した時点における、乾燥野菜のCIE1976-L





表色系でのL

値との差(ΔL

値)が、2.0以下である、請求項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項8.
前記乾燥野菜は、糖の析出が抑制されている乾燥野菜である、項1に記載の乾燥野菜の製造方法。
項9.
項1~8の何れか一項に記載の乾燥野菜の製造方法によって得られた乾燥野菜。
項10.
トレハロース及び/又はシクロデキストリンを含有する、乾燥野菜の糖析出抑制剤。
項11.
野菜に対して、トレハロース及び/又はシクロデキストリンを添加する工程を備える、乾燥野菜の糖析出抑制方法。
項12.
野菜をブランチング処理する工程、
ブランチングした野菜を冷却する工程、
冷却した野菜と糖質とを混合し、糖質を含む野菜を得る工程、及び、
糖質を含む野菜を乾燥する工程を備える、
乾燥野菜の糖析出抑制方法であって、
前記糖質が、トレハロース及び/又はシクロデキストリンである、乾燥野菜の糖析出抑制方法。
【0010】
なお、上記の「乾燥野菜の製造方法によって得られた乾燥野菜」は、現時点において、物の構造を完全に特定することが不可能又はおよそ実際的ではない程度に困難であるため、プロダクトバイプロセスクレームによって、物の発明を記載している。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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