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公開番号2025136627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035334
出願日2024-03-07
発明の名称電動車
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類H02P 27/06 20060101AFI20250911BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電動機がロック状態に至ったときにインバータのプラスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度上昇の程度とマイナスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度上昇の程度との差を小さくする。
【解決手段】電動機と、6個の逆導通IGBTによって構成されたインバータと、インバータを制御する制御装置と、を備える電動車において、制御装置は、電動機のロック状態を検出したときには、逆導通IGBTのトランジスタに流れる電流が小さくなると共に逆導通IGBTのダイオードに流れる電流が大きくなるように目標電気角を補正する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電装置と、
三相交流により駆動する発電可能な電動機と、
6個の逆導通IGBTによって構成され、前記蓄電装置からの直流電力を三相交流電力に変換して前記電動機に供給するインバータと、
前記インバータを制御する制御装置と、
を備える電動車であって、
前記制御装置は、前記電動機のロック状態を検出したときには、前記逆導通IGBTのトランジスタに流れる電流が小さくなると共に前記逆導通IGBTのダイオードに流れる電流が大きくなるように目標電気角を補正する、
ことを特徴とする電動車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電動車に関し、詳しくは、三相交流により駆動する電動機と6個の逆導通IGBTによって構成されたインバータとを備える電動車に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の電動車としては、電動機のロック状態(電動機に電流が流れている一方で電動機の回転が停止している状態であって、駆動力がオンでブレーキがオフで停車している状態)を判定したときには、電動機のトルク指令値を所定値低下させ、その後、時間の経過とともにトルク低減率が小さくなる可変レートでトルク指令値が低下するようにインバータを制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電動車では、上記制御制御により、ロック判定時にトルクを低下させた際に生じるインバータのスイッチング素子の温度上昇を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-076536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の電動車において、6個の逆導通IGBT(RC-IGBT:Reverse Conductive Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いてインバータを構成した場合、ロック状態では、プラスの電流が流れる相(例えばW相)のRC-IGBTにはトランジスタに電流が流れ、マイナスの電流が流れる相(例えばV相)のRC-IGBTにはダイオードに電流が流れる。この場合、トランジスタの単位時間当たりの温度上昇の程度がダイオードのそれとは異なるため、ロック状態に至ってから一定時間だけ経過したときのプラスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度とマイナスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度とが異なるものとなり、温度が先に高くなる相の温度によって駆動制限を課す必要が生じ、駆動制限を課すまでの時間が短くなってしまう。
【0005】
本開示の電動車は、電動機がロック状態に至ったときにインバータのプラスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度上昇の程度とマイナスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度上昇の程度との差を小さくすることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の電動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本開示の電動車は、
蓄電装置と、
三相交流により駆動する発電可能な電動機と、
6個の逆導通IGBTによって構成され、前記蓄電装置からの直流電力を三相交流電力に変換して前記電動機に供給するインバータと、
前記インバータを制御する制御装置と、
を備える電動車であって、
前記制御装置は、前記電動機のロック状態を検出したときには、前記逆導通IGBTのトランジスタに流れる電流が小さくなると共に前記逆導通IGBTのダイオードに流れる電流が大きくなるように目標電気角を補正する、
ことを特徴とする。
【0008】
本開示の電動車の制御装置は、電動機のロック状態(電動機に電流が流れている一方で電動機の回転が停止している状態であって、駆動力がオンでブレーキがオフで停車している状態)を検出したときには、逆導通IGBT(RC-IGBT:Reverse Conductive Insulated Gate Bipolar Transistor)のトランジスタに流れる電流が小さくなると共にRC-IGBTのダイオードに流れる電流が大きくなるように目標電気角を補正する。一般的にRC-IGBTでは、同一の電流をトランジスタとダイオードとに流すと、温度上昇の程度はトランジスタの方がダイオードに比して大きい。このため、電動機がロック状態に至ったときにプラスの電流が流れる相のRC-IGBTのトランジスタに流れる電流が小さくなると共にマイナスの電流が流れる相のRC-IGBTのダイオードに流れる電流が大きく(負の値として大きく)なるように目標電気角を補正することにより、プラスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度上昇の程度とマイナスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度上昇の程度との差を小さくすることができる。RC-IGBTのトランジスタに流れる電流が小さくなると共にRC-IGBTのダイオードに流れる電流が大きくなるようにするには、目標電気角を遅角側にオフセットするように補正すればよい。オフセット量は、ハードウエアによるがロック状態に至ったときから一定時間(例えば1秒や2秒、3秒)だけ経過したときにプラスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度とマイナスの電流が流れる相のRC-IGBTの温度とが同一になるように調整すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。
実施形態の電子制御ユニット50により実行されるロック時処理の一例を示すフローチャートである。
モータ32の三相に流れる電流とインバータ34の素子温度との時間変化の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本開示を実施するための形態(実施形態)について説明する。図1は、本開示の実施形態としての電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。図示するように、実施形態の電気自動車20は、走行用のモータ32と、インバータ34と、バッテリ36と、電子制御ユニット50とを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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