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公開番号2025136154
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024034379
出願日2024-03-06
発明の名称車両用乗員拘束装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B60R 21/18 20060101AFI20250911BHJP(車両一般)
要約【課題】車両の前面衝突時に、乗員の体格差によらずに、ベルト支持エアバッグにより、ショルダベルトを反力部材として乗員の肩部を拘束し続けることができる車両用乗員拘束装置を得る。
【解決手段】車両用シート12に着座した乗員Pを車両用シート12に拘束するシートベルト22と、車両の前面衝突時にインフレータ32からガスが供給されることにより、少なくともシートベルト22におけるショルダベルト22Aと乗員Pの肩部Psとの間に膨張展開し、慣性力によって車両前方側へ移動する乗員Pに追従して車両前方側へ移動するとともにショルダベルト22Aに沿って移動し、乗員Pの少なくとも肩部Psとショルダベルト22Aとの間に介在した状態を維持するベルト支持エアバッグ42と、を備えた車両用乗員拘束装置10とする。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項１】
車両用シートに着座した乗員を前記車両用シートに拘束するシートベルトと、
車両の前面衝突時にインフレータからガスが供給されることにより、少なくとも前記シートベルトにおけるショルダベルトと前記乗員の肩部との間に膨張展開し、慣性力によって車両前方側へ移動する前記乗員に追従して車両前方側へ移動するとともに前記ショルダベルトに沿って移動し、前記乗員の少なくとも前記肩部と前記ショルダベルトとの間に介在した状態を維持するベルト支持エアバッグと、
を備えた車両用乗員拘束装置。
続きを表示（約 790 文字）【請求項２】
前記ベルト支持エアバッグは、前記乗員の車両前方側への移動に追従して伸びるように弾性変形可能な紐状部材を介して前記車両用シート又は車体に連結されている請求項１に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項３】
前記ベルト支持エアバッグは、前記乗員の車両前方側への移動に追従して伸長可能なガス供給管を介して前記インフレータと接続されている請求項２に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項４】
前記ベルト支持エアバッグは、前記乗員との間に介在させる滑り布を有する請求項２又は請求項３に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項５】
前記滑り布は、その下端部が前記ベルト支持エアバッグの前記乗員側の下部に固定されている請求項４に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項６】
前記シートベルトは、ピラーに設けられたベルト開口部から引き出し可能に構成されており、前記ショルダベルトが前記車両用シートのシートバックに設けられたベルトガイドによって前記乗員の前記肩部の前側に掛かるようにベルトパスが矯正されている請求項２又は請求項３に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項７】
前記ベルト支持エアバッグは、シート幅方向に延在するように膨張展開して前記乗員の両方の肩部を拘束するとともに、少なくとも前記ショルダベルト側の端部の高さ及び厚みの少なくとも一方が他の部位よりも増加されている請求項２又は請求項３に記載の車両用乗員拘束装置。
【請求項８】
前記ベルト支持エアバッグは、正面視での膨張展開完了形状が、前記ショルダベルトに沿って前記乗員の前記肩部を覆う形状か、前記乗員の両方の肩部及び胸部を覆う形状か、前記乗員の胸部から頭部までを覆う形状に形成されている請求項２又は請求項３に記載の車両用乗員拘束装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両用乗員拘束装置に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
シートバックの上部に配設されたベルトガイドからショルダベルトに沿って乗員の肩部までの範囲に、車両の前面衝突時にショルダベルトの厚み方向に膨出されるエアバッグを備えることで、乗員の肩部を拘束するとともに、ショルダベルトを胸部から離隔させ、ショルダベルト側から乗員の胸部へ作用する入力荷重を低減させた車両用乗員拘束装置は、従来から知られている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－０４７７９０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記のようなエアバッグは、その後端部がベルトガイドに固定されているため、車両の前面衝突時に、慣性力によって車両前方側へ移動する乗員に追従して車両前方側へ移動することができず、狙いとする乗員の肩部付近に保持されない可能性がある。また、そのエアバッグは、乗員の体格差によっても適切な位置に保持されない可能性がある。
【０００５】
そこで、本発明は、車両の前面衝突時に、乗員の体格差によらずに、ベルト支持エアバッグにより、ショルダベルトを反力部材として乗員の肩部を拘束し続けることができる車両用乗員拘束装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の目的を達成するために、本発明に係る第１の態様の車両用乗員拘束装置は、車両用シートに着座した乗員を前記車両用シートに拘束するシートベルトと、車両の前面衝突時にインフレータからガスが供給されることにより、少なくとも前記シートベルトにおけるショルダベルトと前記乗員の肩部との間に膨張展開し、慣性力によって車両前方側へ移動する前記乗員に追従して車両前方側へ移動するとともに前記ショルダベルトに沿って移動し、前記乗員の少なくとも前記肩部と前記ショルダベルトとの間に介在した状態を維持するベルト支持エアバッグと、を備えている。
【０００７】
第１の態様の発明によれば、車両の前面衝突時にインフレータからガスが供給されることにより、ベルト支持エアバッグが、少なくともシートベルトにおけるショルダベルトと乗員の肩部との間に膨張展開し、慣性力によって車両前方側へ移動する乗員に追従して車両前方側へ移動し、乗員の少なくとも肩部とショルダベルトとの間に介在した状態を維持する。つまり、このベルト支持エアバッグは、ショルダベルトにおける乗員の肩部の曲がり位置まで移動して、狙いとする乗員の肩部に位置し続ける。
【０００８】
したがって、車両の前面衝突時に、乗員の体格によらず、ショルダベルトと乗員の肩部との間にベルト支持エアバッグを保持し続けることができ、乗員拘束の前半から後半に至るまで、シートベルトにおけるショルダベルトがベルト支持エアバッグの反力の受け部材となって、乗員の少なくとも肩部が拘束され続ける。なお、ここで言う車両の「前面衝突時」には、車両の前面衝突の不可避を予測（予知）したときも含まれる。
【０００９】
また、本発明に係る第２の態様の車両用乗員拘束装置は、第１の態様の車両用乗員拘束装置であって、前記ベルト支持エアバッグは、前記乗員の車両前方側への移動に追従して伸びるように弾性変形可能な紐状部材を介して前記車両用シート又は車体に連結されている。
【００１０】
第２の態様の発明によれば、ベルト支持エアバッグが、乗員の車両前方側への移動に追従して伸びるように弾性変形可能な紐状部材を介して車両用シート又は車体に連結されている。したがって、車両の前面衝突時に、その紐状部材の復元力により、乗員の体格によらず、ショルダベルトと乗員の肩部との間にベルト支持エアバッグが位置し続け、乗員拘束の前半から後半に至るまで、乗員の少なくとも肩部が拘束され続ける。
（【００１１】以降は省略されています）

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