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公開番号
2025135851
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024033862
出願日
2024-03-06
発明の名称
コークス炉の炉体監視方法、コークス炉の炉体監視システム及び情報処理装置
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人ブライタス
主分類
C10B
29/04 20060101AFI20250911BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】簡便にコークス炉の炉体位置関係を取得する。
【解決手段】コークス炉の炉体監視方法では、コークス炉の炉団方向に沿って移動する移動機に設置された撮像装置により、1回の撮像にて画像内に炉団方向に繰り返し並ぶ複数の炉体金物にそれぞれ設けられている同一の特徴部位を少なくとも2つ含む1枚の撮像画像を取得して、炉団方向の複数の測定位置で撮像した複数の炉体画像を取得し、炉体画像に写る特徴部位の位置及び寸法及び位置から、炉体金物の位置情報を取得する。測定位置における炉体金物の位置情報として、炉体画像に写る隣接する2つの特徴部位の画像内寸法を比較して得られる2つの特徴部位の炉長方向における相対距離を順次取得して、基準水平位置に基づく特徴部位の水平位置を順次算出し、炉体画像に写る隣接する2つの特徴部位の画像内高さ位置を順次比較し、基準垂直位置に基づく特徴部位の垂直位置を算出する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
コークス炉の炉体を監視する炉体監視方法であって、
前記コークス炉の炉団方向に沿って敷設されている軌条上を移動する移動機に設置された撮像装置により、1回の撮像にて画像内に前記炉団方向に繰り返し並ぶ複数の炉体金物にそれぞれ設けられている同一の特徴部位を少なくとも2つ含む1枚の撮像画像を取得して、前記炉団方向の複数の測定位置で撮像した複数の炉体画像を取得すること、
前記炉体画像に写る特徴部位の位置及び寸法から、前記炉体金物の位置情報を取得すること、
とを含み、
前記コークス炉の炉長方向における位置を水平位置とし、前記コークス炉の高さ方向における位置を垂直位置として、
前記炉団方向において前記炉体の端部に隣接し、前記炉体の熱膨張の影響を受けない設備に、基準水平位置及び基準垂直位置を示す基準点を設定し、
前記測定位置における前記炉体金物の位置情報として、
前記炉体画像に写る隣接する2つの前記特徴部位の画像内寸法を比較して得られる前記2つの特徴部位の前記炉長方向における相対距離を順次取得して、前記基準水平位置に基づく前記特徴部位の水平位置を順次算出し、
前記炉体画像に写る隣接する2つの前記特徴部位の画像内高さ位置を順次比較し、前記基準垂直位置に基づく前記特徴部位の垂直位置を算出する、コークス炉の炉体監視方法。
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【請求項2】
前記炉長方向における炭化室と前記移動機とのクリアランスを監視する測定位置について、
前記特徴部位の水平位置から前記炉体の膨張量を算出し、
前記炉体の膨張量、前記軌条に対する前記移動機の車輪の余裕代、及び、前記移動機の走行振動により算出されるクリアランスが、前記移動機と前記炉体との干渉の可能性が高まったことを判定する閾値未満となったときに、警告を出力する、請求項1に記載のコークス炉の炉体監視方法。
【請求項3】
前記測定位置での前記軌条の高さ方向の位置を表す軌条レベルを、前記特徴部位の垂直位置から前記軌条と前記特徴部位との相対距離を減ずることにより求める、請求項1または2に記載のコークス炉の炉体監視方法。
【請求項4】
前記軌条と前記特徴部位との相対距離は、
前記移動機に搭載された炉蓋脱着装置により炭化室の炉蓋を脱着する際に、前記炉蓋脱着装置のフックが前記炉蓋の指定箇所に接したときの前記フックのストローク量と、初期状態における前記軌条から前記フックまでの距離との和である、請求項3に記載のコークス炉の炉体監視方法。
【請求項5】
コークス炉の炉体を監視する炉体監視システムであって、
前記コークス炉の炉団方向に沿って敷設されている軌条上を移動する移動機に設置された撮像装置と、
前記炉団方向に繰り返し並ぶ複数の炉体金物の位置情報を算出する情報処理装置と、
を備え、
前記撮像装置は、1回の撮像にて画像内に前記複数の炉体金物にそれぞれ設けられている同一の特徴部位を少なくとも2つ含む1枚の撮像画像を取得して、前記炉団方向の複数の測定位置で撮像した複数の炉体画像を取得し、
前記情報処理装置は、
前記コークス炉の炉長方向における位置を水平位置とし、前記コークス炉の高さ方向における位置を垂直位置として、
前記炉団方向において前記炉体の端部に隣接し、前記炉体の熱膨張の影響を受けない設備に、基準水平位置及び基準垂直位置を示す基準点を設定し、
前記測定位置における前記炉体金物の位置情報として、
前記炉体画像に写る隣接する2つの前記特徴部位の画像内寸法を比較して得られる前記2つの特徴部位の前記炉長方向における相対距離を順次取得して、前記基準水平位置に基づく前記特徴部位の水平位置を順次算出し、
前記炉体画像に写る隣接する2つの前記特徴部位の画像内高さ位置を順次比較し、前記基準垂直位置に基づく前記特徴部位の垂直位置を算出する、コークス炉の炉体監視システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
前記炉長方向における炭化室と前記移動機とのクリアランスを監視する測定位置について、
前記特徴部位の水平位置から前記炉体の膨張量を算出し、
前記炉体の膨張量、前記軌条に対する前記移動機の車輪の余裕代、及び、前記移動機の走行振動により算出されるクリアランスが、前記移動機と前記炉体との干渉の可能性が高まったことを判定する閾値未満となったときに、警告を出力する、請求項5に記載のコークス炉の炉体監視システム。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記測定位置での前記軌条の高さ方向の位置を表す軌条レベルを、前記特徴部位の垂直位置から前記軌条と前記特徴部位との相対距離を減ずることにより求める、請求項5または6に記載のコークス炉の炉体監視システム。
【請求項8】
前記軌条と前記特徴部位との相対距離は、
前記移動機に搭載された炉蓋脱着装置により炭化室の炉蓋を脱着する際に、前記炉蓋脱着装置のフックが前記炉蓋の指定箇所に接したときの前記フックのストローク量と、初期状態における前記軌条から前記フックまでの距離との和である、請求項7に記載のコークス炉の炉体監視システム。
【請求項9】
コークス炉の炉団方向に繰り返し並ぶ複数の炉体金物の位置情報を算出する情報処理装置であって、
前記コークス炉の炉長方向における位置を水平位置とし、前記コークス炉の高さ方向における位置を垂直位置として、
前記炉体金物の水平位置を算出する水平位置算出部と、
前記炉体金物の垂直位置を算出する垂直位置算出部と、
を備え、
前記コークス炉の炉団方向において前記炉体の端部に隣接し、前記炉体の熱膨張の影響を受けない設備に、基準水平位置及び基準垂直位置を示す基準点を設定し、
前記コークス炉の炉団方向の複数の測定位置で取得された、1枚の撮像画像内に前記複数の炉体金物にそれぞれ設けられている同一の特徴部位を少なくとも2つ含む、複数の炉体画像を用いて、
前記水平位置算出部は、前記炉体画像に写る隣接する2つの前記特徴部位の画像内寸法を比較して得られる前記2つの特徴部位の前記炉長方向における相対距離を順次取得して、前記基準水平位置に基づく前記特徴部位の水平位置を順次算出し、
前記垂直位置算出部は、前記炉体画像に写る隣接する2つの前記特徴部位の画像内高さ位置を順次比較し、前記基準垂直位置に基づく前記特徴部位の垂直位置を算出する、情報処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コークス炉の炉体監視方法、コークス炉の炉体監視システム及び情報処理装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
コークス炉は、コークスを生成するための窯炉である。コークス炉の炉体の上部には炭化室と燃焼室とが交互に配列され、下部には蓄熱室が設けられる。コークスは、蓄熱室でそれぞれ予熱された燃焼ガスと燃焼用空気とを燃焼室で燃焼させ、発生した熱によって炭化室に装入された石炭を乾留することによって生成される。炭化室の炉長方向の両端には炉蓋が脱着可能に設けられており、石炭の乾留時には炉蓋を炭化室に取り付けて窯口を塞ぎ、コークスの取り出し時には炉蓋は炭化室から取り外される。
【0003】
コークス炉では、原料である石炭の装入、石炭乾留、コークスの取り出しが繰り返し行われる。このため、炉体は急激な膨張と収縮とを繰り返す。このようなコークス炉特有の温度変化や、コークス炉の経年変化等により、炉蓋や炉枠等の炉体金物の位置関係や炉体金物と移動機との相対位置(以下、これらをまとめて「炉体位置関係」ともいう。)が変化する。このような炉体位置関係の変化は、炭化室の炉枠の変形といった炉体金物の変形にも影響する。このため、例えば、老朽化したコークス炉では、炭化室の炉枠の変形が大きくなり、移動機に搭載された炉蓋脱着装置で炭化室の炉蓋を脱着できない炉蓋脱着不良が発生しやすくなる。また、コークス炉における炭化室の位置や乾留条件の違い等によって、各窯で炉体金物の変形の程度も異なる。そこで、コークス炉の炉体位置関係を監視して、炉蓋脱着不良等の発生を未然に防ぐことが行われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、コークス炉のバックステー及び移動機械軌条の変形を算出するために、光波またはレーザ光によりバックステー及び軌条の位置関係を測定する3次元測定装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、コークス炉のバックステーの異常発生を事前に検知するために、コークス炉のマシンサイド及びコークサイドの全てのバックステー上部のクロスタイロッド固定部に反射鏡を設置し、押出機及びコークガイド車に反射鏡に対向して光波距離計を設置して、各窯位置に対応して経年伸縮のないマシンサイド及びコークサイドの定点に反射鏡を設置すると共に、押出機及びコークガイド車に該反射鏡に対向して光波距離計を設置する、異常検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2003-90708号公報
実開平07-12458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1、2に記載の技術では、コークス炉のバックステー及び移動機械軌条の変形や異常を検知するために、光学的測定装置や反射鏡等をコークス炉に設置する必要があり、簡便にコークス炉の炉体位置関係を取得することができない。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、簡便にコークス炉の炉体位置関係を取得することが可能な、コークス炉の炉体監視方法、コークス炉の炉体監視システム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、コークス炉の炉体を監視する炉体監視方法であって、コークス炉の炉団方向に沿って敷設されている軌条上を移動する移動機に設置された撮像装置により、1回の撮像にて画像内に炉団方向に繰り返し並ぶ複数の炉体金物にそれぞれ設けられている同一の特徴部位を少なくとも2つ含む1枚の撮像画像を取得して、炉団方向の複数の測定位置で撮像した複数の炉体画像を取得すること、炉体画像に写る特徴部位の位置及び寸法から、炉体金物の位置情報を取得すること、とを含み、コークス炉の炉長方向における位置を水平位置とし、コークス炉の高さ方向における位置を垂直位置として、炉団方向において炉体の端部に隣接し、炉体の熱膨張の影響を受けない設備に、基準水平位置及び基準垂直位置を示す基準点を設定し、測定位置における炉体金物の位置情報として、炉体画像に写る隣接する2つの特徴部位の画像内寸法を比較して得られる2つの特徴部位の炉長方向における相対距離を順次取得して、基準水平位置に基づく特徴部位の水平位置を順次算出し、炉体画像に写る隣接する2つの特徴部位の画像内高さ位置を順次比較し、基準垂直位置に基づく特徴部位の垂直位置を算出する、コークス炉の炉体監視方法が提供される。
【0010】
炉長方向における炭化室と移動機とのクリアランスを監視する測定位置について、特徴部位の水平位置から炉体の膨張量を算出し、炉体の膨張量、軌条に対する移動機の車輪の余裕代、及び、移動機の走行振動により算出されるクリアランスが、移動機と炉体との干渉の可能性が高まったことを判定する閾値未満となったときに、警告を出力するようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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